Hitachi Command Suite CLI リファレンスガイド

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4.3.2 AddLun

AddLunコマンドは,ホストからボリュームへのパスを設定します。パスを設定するときはLUN拡張(LUSE)論理ユニットを指定できます。

重要
  • ドメインIDが0以外のホストストレージドメインにLUNを追加すると,対象ポートのLUNセキュリティが自動で有効に設定されます。対象ポートのI/Oが停止していることを確認してください。
  • VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,およびVSP Fx00モデルの場合,ホストストレージドメイン(portportnamedomaindomainnickname)とデバイス番号(devnum)が,異なる仮想ストレージマシンに属しているときには,ホストモードオプション「88」を事前に設定しておいてください。
  • 容量拡張が有効なパリティグループに属するボリュームは指定できません。
  • 重複排除用システムデータボリュームは指定できません。
  • このコマンドは,ポートタイプがNAS Platform (User LU)のポートに対して実行しないでください。

書式

HiCommandCLI [URL] AddLun [オプション]
serialnum=シリアル番号 model=モデル [name=名前]
{port=ポート番号|portname=ポート名}
{domain=ドメインID|domainnickname=ドメインのニックネーム} 
[scsi=SCSI-ID] lun=有効なLUN
{devnum=デバイス番号|lusedevnums=デバイス番号のリスト}

パラメーター

表4-97 AddLunコマンドのパラメーター

パラメーター名 指定のレベル 説明
serialnum 必須 新しいパスのストレージシステムのシリアル番号
model 必須 新しいパスのストレージシステムのモデル
name 任意 新しいパスの名前
指定できる文字数は1~64バイトです。
最初または最後のスペースは登録されません。
port 任意 新しいパスのポート番号
portまたはportnameのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
portname 任意 新しいパスのポート名
portまたはportnameのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
domain 任意 新しいパスのドメインID
このパラメーターはdomainnicknameと同時に指定できません。同時に指定するとエラーとなります。
このパラメーターは10進数および16進数で指定できます。16進数で指定する場合は,プレフィックスとして0xを付けてください。
実行結果は10進数で出力されます。
domainnickname 任意 新しいパスのホストストレージドメインのニックネーム
このパラメーターはdomainと同時に指定できません。同時に指定するとエラーとなります。
scsi 任意 新しいパスのSCSI ID
ファイバーチャネルの場合は,15を指定します。
lun 必須 新しいパスに使用される実際のLUN
devnum 任意
(VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,およびVSP Fx00モデルの場合は必須)
新しいパスの特定に使用されるデバイス番号(LUSEが定義されている場合は指定できません)

VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,VSP Fx00モデル,Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。

Hitachi USPの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。

そのほかのストレージシステムの場合:
10進数で指定します。
実行結果は10進数で出力されます。
devnumまたはlusedevnumsのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
lusedevnums 任意 パスのLUSEボリュームを作成するためのLDEVのデバイス番号のリスト

VSP 5000シリーズ,VSP G1000,G1500,VSP F1500,VSP Gx00モデル,およびVSP Fx00モデルの場合:
このパラメーターは指定できません。

Virtual Storage Platform,Universal Storage Platform V/VM,およびHUS VMの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「ww:xx:yy」で指定します。wwはLDKC番号,xxはCU番号,yyはLDEV番号です。ここで,wwは省略できます。wwを省略した場合,LDKC番号は0と見なされます。

Hitachi USPの場合:
10進数,またはコロンで区切った16進数「xx:yy」で指定します。xxはCU番号,yyはLDEV番号です。

そのほかのストレージシステムの場合:
10進数で指定します。
複数指定する場合は,コンマで区切ります。
実行結果は10進数で出力されます。
devnumまたはlusedevnumsのどちらか一方を必ず指定してください。また,これらのパラメーターを同時には指定しないでください。同時に指定するとエラーとなります。
HUS150の場合,暗号化されたLDEVと暗号化されていないLDEVを混在させないでください。

注※
LUSEボリュームは指定したデバイス番号のLDEVを使用して作成されます。新しいLUSEボリュームは同じエミュレーション,sizeInKB,およびraidType属性を持つLDEVだけを使用して作成されます。

事前に取得するパラメーター値

serialnumおよびmodel
GetStorageArrayコマンドの実行結果から取得してください。実行結果のarrayType値またはdisplayArrayType値をパラメーターmodelに指定してください。serialNumber値をパラメーターserialnumに指定してください。

portdomaindomainnickname,およびlun
GetStorageArray (subtarget=HostStorageDomainhsdsubinfo=freelun)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetHostStorageDomainhsdsubinfoパラメーターにfreelunを指定してください。実行結果では,An instance of HostStorageDomainの下にportID値,domainID値およびnickname値が表示されます。portID値をパラメーターportとして指定してください。domainID値をパラメーターdomainとして指定するか,nickname値をパラメーターdomainnicknameとして指定してください。パラメーターlunについては,An instance of FreeLUNの下に表示されるlun値のうち1つを指定してください。

portname
GetStorageArray (subtarget=Port)コマンドの実行結果から取得してください。実行結果では,displayNameAn instance of Portの下に表示されます。この値をportnameとして指定してください。

devnum
GetStorageArray (subtarget=LDEV)コマンドの実行結果から取得してください。このコマンドを実行するときには,パラメーターmodelとパラメーターserialnumだけを指定し,パラメーターsubtargetLDEVを指定してください。実行結果では,LDEVのdevNum値がLDEVに表示されます。このLDEVのdevNum値(path=falseおよびonDemandDevice=false)をパラメーターdevnumとして指定してください。

lusedevnums
GetStorageArray (subtarget=LDEV)コマンドの実行結果から取得してください。実行結果では,LDEVのdevNum値がLDEVに表示されます。LDEVのdevNum値(path=falseおよびonDemandDevice=false)をパラメーターにlusedevnumsとして指定してください。同じエミュレーション,sizeInKB,およびraidType属性を共有するLDEVだけを選択し,これらをコンマで区切って指定してください。

コマンド実行例

HiCommandCLI AddLun -o "D:\logs\AddLun.log" "serialnum=53038" 
"model=VSP" "name=pathA" "port=1" "domain=10" "scsi=15" 
"lun=10" "devnum=1217"

コマンド実行結果

RESPONSE:
An instance of StorageArray
         .
         . (Attributes of StorageArray are omitted here)
         .
  List of 1 Path elements:
    An instance of Path
      objectID=PATH.R700.53038.1.10.1217
      name=pathA
      devNum=1,217
      displayDevNum=00:04:C1
      portID=1
      portName=CL3-A
      domainID=10
      scsiID=15
      LUN=10
      wwnSecurityValidity=true

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