Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
マイグレーションの計画に沿って,必要な設定を実施します。
マイグレーションに必要な,移行元ストレージシステムと移行先ストレージシステムの情報を定義したものを,マイグレーションプロジェクトと呼びます。マイグレーションプロジェクトは,1台の移行元ストレージシステムにつき1つ作成します。マイグレーションプロジェクトの作成時に,仮想ストレージマシンを作成し,移行元ストレージシステムの情報(リソースグループ,ストレージポート,外部パス)を移行先ストレージシステムでも同様になるように設定します。
コピーペア構成を移行するかどうかも,マイグレーションプロジェクトの作成時に設定します。コピーペア構成を移行する設定にすると,移行元ストレージシステムに関連する構成定義ファイルが退避され,コピーペア管理の対象外となります。
マイグレーションの準備の流れを次に示します。
- 移行元ストレージシステムおよびホストの登録
移行元ストレージシステム,および,移行対象のボリュームが割り当てられているホストを,Hitachi Command Suiteの管理対象として登録します。[管理]タブで管理対象を追加します。
コピーぺア構成を移行する場合,Device Managerエージェントでホストを登録したあと,ストレージシステムの情報を更新します。[管理]タブで対象のストレージシステムを選択して実施します。ペア管理サーバを新たにHitachi Command Suiteの管理対象とした場合,ストレージシステムの情報を更新します。- ライセンスのインストール
移行先ストレージシステムに必要なライセンスをインストールします。ライセンスをインストールするには,[リソース]タブのツリービューで,対象のストレージシステム配下の[ライセンスキー]を選択します。- データ移行用ポートの設定
移行先ストレージシステムがVSP 5000シリーズ の場合,移行先ストレージシステムで,移行元ストレージシステムと接続するポートの属性をBidirectionalに変更します。VSP G1000,G1500およびVSP F1500の場合,移行先ストレージシステムで,移行元ストレージシステムと接続するポートの属性をExternalに変更します。ポートの属性を変更するには,[リソース]タブのツリービューで,対象のストレージシステム配下の[ポート/ホストグループ/iSCSIターゲット]を選択します。- コマンドデバイスの作成(コピーペア構成を移行する場合)
移行先ストレージシステムにコマンドデバイスを作成し,ペア管理サーバに割り当てます。
コマンドデバイスは,移行先ストレージシステムのリソースグループID が0のリソースグループ (meta_resource)に作成します。コマンドデバイス用のボリュームを,[ボリューム割り当て]画面で[コマンドデバイス設定]オプションを選択して,ペア管理サーバに割り当てます。コマンドデバイスのユーザー認証は無効に設定してください。
- 重要
- コマンドデバイスを接続するためのポートを,移行対象のボリュームを管理する(nondisruptive migrationで使用する)ポートとは別に用意してください。
- マイグレーションプロジェクトの作成
移行元ストレージシステムと移行先ストレージシステムを対としたマイグレーションプロジェクトを作成します。マイグレーションプロジェクトには,マイグレーション実行時に必要となる次の設定を登録します。
- 仮想ストレージマシン作成
移行先ストレージシステムに,移行元ストレージシステムと同じ仮想情報を持つ仮想ストレージマシンを作成します。
このときに,移行元ストレージシステムのコピーペア構成を移行するかどうかを選択します。移行する場合は,移行元ストレージシステムで使用している構成定義ファイルが退避されます。- リソースグループマッピング
移行先ストレージシステムに,移行元ストレージシステム上のリソースグループと同じ構成のリソースグループを作成します。ユーザーグループとロールの情報も同時に引き継ぎます。- ストレージポートマッピング
移行元ストレージシステムとホスト間のI/Oパスの構成を移行先ストレージシステム上で再現するために,移行元ストレージポートと対応する移行先ストレージポートとをマッピングします。- 外部パス設定
マイグレーション実行時に移行元ストレージシステムのボリュームを移行先ストレージシステムに仮想化するために,移行元ストレージシステムと移行先ストレージシステム間の外部パスを設定します。
- DPプールの作成
必要に応じて,データの移行先として使用するDPプールを移行先ストレージシステム上に用意します。DPプールを作成するには[よく使うタスク]から[プール作成]を選択します。
- 参考
- コピーペア構成を移行する場合で,移行先ストレージシステムに作成済みのボリュームをShadowImageの副ボリュームとして使用したいときは,あらかじめ仮想ストレージマシンに対象のボリュームのLDEV IDを追加しておいてください。
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