Hitachi Command Suite ユーザーズガイド
移行先ストレージシステムで使用するLDEV IDやホストグループ番号などのリソースは,マイグレーションの実行時に,自動的に仮想ストレージマシンに追加されます。そのため,特別な理由がない場合は,手動で仮想ストレージマシンにリソースを登録する必要はありません。仮想ストレージマシンに登録済みのリソースがある場合,登録済みのリソースから先にマイグレーションに使用されます。リソースの数が不足していたときには,必要な分だけ自動的に追加されます。
手動で仮想ストレージマシンにリソースを登録しておく場合は,次のようなリソースを登録してください。
- データ移行対象のボリュームと同じ数のLDEV ID
外部ストレージ接続に使用するため,実体を持たないLDEV IDを使用します。- 移行対象のコピーぺアの副ボリュームと同じ数のLDEV ID(コピーぺア構成を移行する場合)
実体を持たないLDEV ID,および実体を持つLDEV ID(作成済みボリューム)のどちらでも使用できます。作成済みボリュームを移行先副ボリュームとして使用したい場合は,対象のボリュームのLDEV IDを登録してください。
- 移行元ストレージシステムで使用しているホストグループと同じ数のホストグループ番号
移行元ストレージシステムとマッピングされた移行先ストレージシステムのポートのホストグループ番号を登録します。
実体を持たないホストグループ番号,および実体を持つホストグループ番号のどちらでも使用できます。実体を持つホストグループ番号を使用する場合は,対応する移行元ストレージシステムのホストグループと,WWNまでが一致している必要があります。
移行元ストレージシステムのホストグループのホストモードがHP-UXの場合は,対応する移行先のホストグループ番号が仮想ストレージマシンに登録されていなくてもマイグレーションを実行できるため,登録は不要です。登録した場合,そのホストグループ番号は使用されません。
参考
- 複数の移行元ストレージポートを1つの移行先ストレージポートに統合した場合で,かつ移行元ストレージポート内のホストグループのWWNが一部重複しているときは,移行先ストレージシステムでWWNごとにホストグループが作成されます。そのとき,移行元ストレージシステムで使用しているホストグループ数より多くのホストグループが必要になることがあります。
ポート,パリティグループ,DPプールは,仮想ストレージマシンに追加する必要はありません。
例を次の図に示します。
図9-6 移行元ストレージシステムの構成に合わせた必要なリソースの例
上の図では,移行元ボリュームと同じ数の3つのLDEV IDを仮想ストレージマシンに登録しています。
また,移行元ボリュームの正ボリュームとホスト,副ボリュームとバックアップサーバ間のポート(1-A~1-D)に接続するホストグループが4つあります。移行元ストレージポートと対応する移行先ストレージポート(2-A~2-D)の4つのホストグループ番号を追加しています。
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