2.4.13 [文字配置]タブ
文字アイテムの文字間隔や描画方向を変更します。
- 〈この項の構成〉
(1) [文字配置]タブで設定できる項目
[文字配置]タブで設定できる項目を次に示します。
- [文字ピッチを指定]グループボックス
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文字ピッチを指定します。
- [指定なし]ラジオボタン
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文字ピッチを指定しないときに選択します。
- [桁数を指定]ラジオボタン
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アイテムの文字ピッチを桁数で指定するときに選択します。設定できるアイテムは,マッピングデータの文字データ,数値データ,および数値データ(集計対象外)です。[ワードラップを行う]チェックボックスがオンになっている場合は,選択できません。
アイテムの桁数を指定する場合は,[桁数を指定]ラジオボタンをオンにして,アイテム枠の分割数を[桁]テキストボックスに指定します。指定した桁数でアイテム枠を分割して,1マスに1文字を中央に配置します。桁数は,1以上の整数で指定してください。上限はありません。指定する桁の数え方は,半角文字を1桁,全角文字を2桁とします。ただし桁数を指定したアイテムに,改行コードを含むデータは指定できません。
桁数を指定した例を次に示します。なお,実際の表示では,1マスを示す線は表示されません。
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(例)
表示するデータ:12345(半角数字)
アイテム枠:100(pt)
桁:5
1マスのサイズは,アイテム枠÷桁=100÷5=20(pt)となります。
表示するデータ:あいうえお(全角文字)
アイテム枠:100(pt)
桁:10
1マスのサイズは,アイテム枠÷桁=100÷10=10(pt)となります。
表示するフォントは,[フォント]タブで設定されている情報に従います。設定されているフォントのサイズが,分割された1マスの幅より大きい場合は,文字が重なって表示されます。アイテム枠を広げたり,フォントのサイズを変更したりしてください。
[桁数を指定]のチェックボックスをオンにすると,[桁]テキストボックス以外の属性は設定できません。また,以前設定されていた[文字配置]タブの属性は,すべてリセットされます。
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- [CPIを指定]ラジオボタン
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文字ピッチをCPIで指定するときに選択します。すべての文字アイテムで設定できます。CPIで指定する場合は,[CPIで指定]ラジオボタンをオンにして,分割数を[CPI]テキストボックスに指定します。指定できる値は,0.13(CPI)〜24(CPI)です。1インチを指定した数で分割して,1マスの中央に1文字を配置します。
CPIを指定した例を次に示します。なお,実際の表示では,1マスを示す線は表示されません。
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(例)
表示するデータ:123あ(数字は半角文字,ひらがなは全角文字)
CPI:5
1マスのサイズは,1インチ÷CPI値=1÷5=1/5(インチ)となります。
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- [縮小して全体を表示]チェックボックス
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文字アイテムに入力された文字の桁数およびサイズから,自動的にアイテム内に表示できるフォントサイズに変更します。
[縮小して全体を表示]チェックボックスをオンにすると,[文字配置]タブの[文字ピッチを指定]グループボックス,および[バージョン2以前の文字配置を行う]チェックボックスの属性は設定できません。
[バージョン2以前の文字配置を行う]チェックボックスがオンになっている場合は,選択できません。
また,[縮小して全体を表示]チェックボックスがオンの場合も,[配置]タブの指定に従います。
縮小して全体を表示する例を次に示します。
指定内容に小数点を含むかどうかによって次のとおり異なります。
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フォントサイズに整数値を指定している場合
フォントサイズは3ポイントより小さくなりません。フォントサイズを3ポイントにしても全体を表示できない場合は,3ポイントで表示できる分だけが表示されます。
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フォントサイズに小数点が付いた値を指定している場合
小数点が有効となるため,フォントサイズは「3ポイント+小数値」より小さくなりません。
例えば,10.5ポイントを指定している場合は,3.5ポイントより小さくなりません。フォントサイズを3.5ポイントにしても全体を表示できない場合は,3.5ポイントで表示できる分だけが表示されます。
なお,[縮小して全体を表示]を指定できるのは,動的にアイテム内の桁数が変わるアイテムだけです。[縮小して全体を表示]を指定できるアイテムを次に示します。
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マッピングデータウィンドウまたはユーザ定義データウィンドウから貼った,文字アイテム,数値アイテム,数値(集計対象外)アイテム
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集計アイテム(総集計)
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集計アイテム(帳票ヘッダ集計)
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集計アイテム(キー集計)
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集計アイテム(ページ集計)
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集計アイテム(フィールドのデータ)
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- [ワードラップを行う]チェックボックス
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文字アイテム中のデータがアイテムの幅に収まらず,単語が行の末尾から次の行にわたってしまう場合に,単語全体を次の行に送るかどうかを選択します。ただし1単語がアイテム枠内に収まらない場合は,単語の途中で改行します。
[バージョン2以前の文字配置を行う]チェックボックス,[桁数を指定]チェックボックスがオンになっている場合は,選択できません。
EURのワードラップでは,次の文字以外の文字が連続している部分が単語として認識されます。
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空白
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ハイフン
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ハイフンマイナス
次の文字は単語の一部として認識されます。
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括弧,コンマ,ピリオド,アポストロフィ,引用符,ノーブレークスペースなど
また,和字および漢字は,1文字を1単語とします。
ワードラップによって,文字の配置ごとに文字アイテムがどのように表示されるかを次に示します。
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- ワードラップをした場合の注意事項
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ワードラップと均等配置を組み合わせると,改行した最終行にも均等配置が適用されるため,読みにくい場合があります。ワードラップを適用するアイテムの文字配置には,均等配置しないようお勧めします。
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EUR 08-70以前で作成された帳票を印刷,編集または表示する場合,アイテムに設定された[ワードラップを行う]指定は,EUR 09-00以降でも有効となります。ただし,ワードラップの動作は09-00以降の仕様に従います。
- [禁則処理を行う]チェックボックス
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禁則処理をするかどうかを指定します。禁則処理をする場合[禁則処理を行う]チェックボックスをオンにしてください。デフォルトは,[禁則処理を行う]チェックボックスがオフです。[ワードラップを行う]チェックボックスがオフになっている場合は,選択できません。
禁則処理をすると,ワードラップによって単語間が改行されるとき,指定された禁則文字が行頭または行末にならないように位置が調整されます。なお,禁則文字は[レポートのプロパティ]ダイアログの[禁則文字]タブで指定します。
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行頭禁則処理
行の先頭が行頭禁則文字になる場合,行頭禁則文字の直前の文字も次の行に送ります。
ただし,次の個所では行頭禁則処理をしません。
・文字データの先頭
・文字データ中の改行文字の直後
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行末禁則処理
行の末尾が行末禁則文字となる場合,行末禁則文字を次の行に送ります。
ただし,次の個所では行末禁則処理をしません。
・文字データの終端
・文字データ中の改行文字の直前
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- [文字の方向]グループボックス
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文字アイテムの描画方向を選択します。ただし,[桁数の指定]のチェックボックスをオンにすると,文字の方向の設定はできません。文字の方向は,次に示す五つの中から選択します。デフォルトは,「上向きで,左から右へ」です。欧文フォントなど縦書きのないフォントが選択されている場合,「上向きで上から下」または「左向きで左から右」を選択すると,正しく表示されないことがあります。
文字の方向によって,表示されるプレビューを次に示します。
文字の方向を設定した場合は,アイテム枠の配置を変更するとき注意が必要です。
例えば,「左向きで,下から上へ」を選択したあと,右詰めで文字を描画したい場合は,[オプション]ダイアログの[文字]タブで,垂直方向から「上寄せ」を選択してください。
文字を縦書きに表示する場合,アイテム枠を縦長に変更すると文字は縦表示になりますが,アイテム枠に合わせて文字を自動改行して表示しているので,文字の描画方向まで変えることはできません。
文字を縦書きに表示するには,[アイテムのプロパティ]ダイアログの[文字配置]タブで描画方向を設定したあと,アイテム枠のサイズを変更してください。
(例)[文字の方向]とアイテム枠を組み合わせた場合の表示
- [間隔]グループボックス
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[バージョン2以前の文字配置を行う]のチェックボックスがオフの場合,文字間隔と行間隔を設定できます。
ただし,[桁数の指定]のチェックボックスをオンにすると,文字間隔の設定はできません。
- [文字間隔]リストボックス
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文字アイテムの文字と文字の間隔を選択します。文字間隔は,「標準」,「狭く」,および「広く」のどれかを選択します。「狭く」と「広く」を選択した場合は,文字間隔を設定できます。間隔は,[間隔]テキストボックスで指定します。デフォルトは「標準」です。
- [間隔]テキストボックス
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文字間隔を直接入力して指定します。デフォルトは,「0」です。
[文字間隔]リストボックスで「狭く」または「広く」のどちらを選択したかによって,指定できる範囲は次のように変わります。
「狭く」の場合:1〜10ポイント
「広く」の場合:1〜100ポイント
なお,文字間隔が狭い場合,指定した文字のサイズが文字間隔を超える(左右の文字が重なる)ようなサイズである場合は,文字を描画しません。また,出力プリンタによって,文字間隔を狭くした場合は,正しく印刷されないことがあります。
- [行間隔]リストボックス
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文字アイテムの行と行の間隔を選択します。行間隔は,「標準」,「狭く」,および「広く」のどれかを選択します。「狭く」と「広く」を選択した場合は行間隔を設定できます。間隔は,[間隔]のテキストボックスで変更します。デフォルトは,「標準」です。
- [間隔]テキストボックス
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行間隔を直接入力して指定します。デフォルトは,「0」です。
[行間隔]リストボックスで「狭く」または「広く」のどちらを選択したかによって,指定できる範囲は次のように変わります。
「狭く」の場合:1〜10ポイント
「広く」の場合:1〜100ポイント
なお,行間隔が狭い場合,指定した文字のサイズが行間を超える(上下の文字が重なる)ようなサイズである場合は,文字を描画しません。
- [プレビュー]
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文字間隔,文字の方向が設定されている場合,サンプルが表示されます。
- [バージョン2以前の文字配置を行う]チェックボックス
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文字アイテムを文字の描画位置で補正して配置するかどうかを選択します。選択した文字アイテムがバージョン2以前に作成した文字アイテムの場合,チェックボックスはオンになります。バージョン3以降で作成した文字アイテムの場合は,オフです。ただし,英語ロケールおよび中国語ロケールでは使用できません。
[ワードラップを行う]チェックボックスがオンになっている場合は選択できません。[フォント]タブの[フォント名]コンボボックスで可変ピッチフォント(プロポーショナルフォント)が選択されている場合,またはオプションの[表示]タブの[文字幅計算方法]グループボックスで[動的]ラジオボタンが選択されている場合は,選択しても無効となります。
バージョン2以前の文字配置を行うか行わないかの違いを次に示します。
- バージョン2以前の文字配置を行う場合
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UNIXの文字描画に合わせます。そのため,文字アイテムを文字の描画位置で補正して配置します。
- バージョン2以前の文字配置を行わない場合
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Windowsシステムやデバイスの文字描画に合わせます。そのため,文字アイテムを文字のフォント属性に従って描画します。
バージョン2以前の文字配置を行わない場合は,[間隔]と[文字の方向]の設定ができます。文字間隔と行間隔を,5ptずつ広くした例と狭くした例を次に示します。
なお,指定されているフォントによっては,[文字配置]を設定した帳票が実行する環境で正しく印刷されなかったり,表示されなかったりする場合があります。詳細は,マニュアル「EUR 帳票作成 操作ガイド」を参照してください。