10.4.3 [ジョブ実行状況]ウィンドウで表示される項目
[ジョブ実行状況]ウィンドウで表示される項目について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 表示項目
[ジョブ実行状況]ウィンドウでは、次の情報が表示されます。
|
- 実行状況
-
現在のジョブの実行状況が、百分率(%)で表示されます。配布管理システムと管理対象のコンピュータの間に中継システムが1つある構成の場合、中継システムまでジョブが転送されると、50%と表示されます。中継システムが複数ある場合は、中継システムの数に応じて表示される値は変化します。
ジョブの実行状況は次のように変化します。
- 0%
-
配布管理システムでジョブが作成されましたが、転送していません。
- 20%
-
配布管理システムからジョブの転送を開始しました。なお、分割配布のジョブの場合は、分割配布の進行の割合によって表示が小刻みに進みます。
- 50%
-
中継システムまでジョブが転送されています。中継システムがない構成では、この値は表示されません。なお、分割配布のジョブの場合、エージェント設定の[中継システムの設定]−[JP1/IT Desktop Management 2 - Manager への通知設定]で、[下位のJP1/IT Desktop Management 2 - Agentの分割配布の実行状況を、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに通知する]チェックボックスをオンにしていると、分割配布の進行の割合によって表示が小刻みに進みます。
- 70%
-
管理対象のコンピュータへジョブが転送され、実行待ちの状態になっています。管理対象のコンピュータに転送された直後に実行されるジョブの場合、この値は表示されません。
- 100%
-
ジョブの処理が完了しました。
- 実行状態
-
現在のジョブの状態が表示されます。ジョブの実行状態については、「10.4.3(3)(a) ジョブの実行状態の種類」を参照してください。
- 完了/エラー/総数
-
ジョブの完了数、エラー数および総数が表示されます。
- 選択されたあて先
-
ジョブの経路と、どの経路まで処理を終了したかが表示されます。青色で表示された経路は処理を開始したことを示し、黒色で表示された経路はまだ処理を終了していないことを示します。
- 予定日時
-
ジョブを実行する予定の日時が表示されます。
- 実行期限
-
ジョブを実行する期限が表示されます。
- 実行日時
-
ジョブを実行した日時が表示されます。
- インストール予定日時
-
パッケージをインストールする予定の日時が表示されます。
(2) 実行状況を示す色
ジョブの実行状況は色分けして表示されます。表示される色と、対応する実行状況を次に示します。
- 緑色
-
正常終了したジョブです。
- 白色
-
実行中、またはコンピュータが起動していないために実行されていないジョブです。
また、管理対象のコンピュータでユーザのログオンが必要なジョブ、次回起動時に実行が指定されインストール待ちの状態であるジョブ、またはリモートコレクト時収集待ちの状態であるジョブです。
- 暗い灰色
-
ジョブの実行が中断されているジョブです。
- 赤色
-
エラーが発生したジョブです。
- オレンジ色
-
ファイル転送時に通信エラーが発生したジョブです。ID管理元中継と管理対象のコンピュータ間の通信エラーについては表示されません。
通信エラーの状態になるのは次に示すジョブだけです。
-
パッケージのインストール※
-
クライアントユーザによるインストール
-
中継までのパッケージ転送
-
コンピュータ(UNIX)のシステム情報の取得※
-
中継からのコレクトファイル収集
-
システム構成情報の取得
-
中継からの結果通知保留
-
中継の結果通知保留の解除
ただし、通信エラーのジョブを監視するには配布管理システム側のセットアップでの設定が必要です。
- 注※
-
このジョブはMacエージェントにも適用できます。このため、あて先がMacエージェントの場合も、通信エラー監視の対象になります。
-
- 明るい灰色
-
中継システム、管理用中継サーバ、および管理対象のコンピュータで削除中のジョブです。デフォルトでは表示されません。
削除中のジョブを表示する方法については、「10.4.4(6) 削除中のジョブを表示する」を参照してください。
1つのジョブに複数の実行状況があるときは、最も悪い状況の色で表示されます。例えば、1つのジョブで複数のパッケージをリモートインストールした場合、実行状況がパッケージによって正常終了、実行中、またはエラーの状態になったときは、表示される色は赤色になります。
(3) ジョブの実行状態
[ジョブ実行状況]ウィンドウに表示されるジョブの進行度や色、または実行状態からジョブの実行状況の遷移を確認する方法について説明します。
なお、IDジョブの実行状況の遷移を確認する方法については「10.4.5 IDジョブの実行状況の表示方法」を参照してください。
(a) ジョブの実行状態の種類
[ジョブ実行状況]ウィンドウで表示されるジョブの実行状態の種類を次の表に示します。
ジョブの実行状態 |
実行状況 |
実行状況を示す色 |
意味 |
---|---|---|---|
実行待ち |
0% |
白色 |
ジョブが作成されたが、配布管理システムで転送待ちとなっている。 |
実行中 |
20%〜70% |
白色 |
管理対象のコンピュータへジョブを転送中、またはジョブを実行中。 |
起動失敗※1 |
0%〜50% |
白色 |
ジョブを転送しようとしたが中継システムまたは管理対象のコンピュータが起動していない。 |
中断中 |
20%〜70% |
暗い灰色 |
中断指示が出ているため、ジョブの実行を中断している。 |
再開中 |
20%〜70% |
白色 |
再開指示が出ているため、ジョブの実行を再開している。 |
インストール/収集待ち |
70% |
白色 |
管理対象のコンピュータ側で、リモートインストール待ちまたは収集待ちとなっている、またはジョブが保留されている。 |
インストール拒否 |
70% |
明るい灰色 |
パッケージのインストール拒否はできないが、UNIXエージェントでインストール拒否コマンド(rdsinsset -d)が実行された。 |
正常終了※2 |
100% |
緑色 |
正常に実行が終了している。 |
エラー |
0% |
赤色 |
実行時にエラーが発生した。 |
通信エラー |
0%〜70% |
オレンジ色 |
ファイルの転送時に通信エラーが発生している。 |
削除中 |
なし |
明るい灰色 |
中継システム、管理用中継サーバ、および管理対象のコンピュータでジョブを削除中。 |
- 注※1
-
起動失敗要因を細分化するよう設定している場合、次のように表示されます。
-
JP1/IT Desktop Management 2が停止しているため起動失敗したとき:「起動失敗(JP1/IT Desktop Management 2停止状態)」
-
PCの電源がオフであるため起動失敗したとき:「起動失敗(電源オフ)」
-
上記以外の要因(ネットワーク障害など)で起動失敗したとき:「起動失敗」
なお、起動確認用のパケットが消失したときには、「起動失敗(電源オフ)」と表示されます。
-
- 注※2
-
ジョブ種別が「パッケージのインストール」の場合、次のように表示されます。
-
パッケージのインストールが実行されたとき:「正常終了」
-
パッケージが配布済みでインストールが実行されなかったとき:「正常終了(配布済み)」
-
(4) ジョブの実行状況の遷移例
次に、システム起動時にパッケージをインストールするジョブの実行状況の遷移例を示します。
ジョブの実行状況 |
ジョブ実行状況ウィンドウに 表示される項目 |
||
---|---|---|---|
ジョブの進行度 |
ジョブの色 |
実行状態 |
|
ジョブが作成され、配布管理システムで転送待ちとなっている |
0% |
白色 |
実行待ち |
ジョブの転送が開始された |
20% |
白色 |
実行中 |
中継システムが配布管理システムから中断指示を受けて、ジョブの中断指示を出した |
50% |
暗い 灰色 |
中断中 |
中継システムが配布管理システムから再開指示を受けて、ジョブの再開指示を出した |
50% |
白色 |
実行中 |
ジョブを転送しようとしたが、管理対象のコンピュータが起動していない |
50% |
白色 |
起動失敗 |
管理対象のコンピュータにジョブが転送された |
70% |
白色 |
インストール/収集待ち |
管理対象のコンピュータが起動され、ジョブの実行が開始された |
70% |
白色 |
実行中 |
ジョブがエラーになった |
0% |
赤色 |
エラー |
ジョブの実行が正常に終了した |
100% |
緑色 |
正常終了 |