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JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 for Cloud Service Applications


4.1.4 連携処理の検討

クラウドサービスと連携するための処理を実行定義として定義する必要があります。定義するにあたり,次のように連携処理を設計します。なお定義項目の詳細は,「7. 操作」の実行定義画面を参照してください。

  1. [実行開始処理]では,連携処理を実行するコマンドラインを設定します。

  2. [終了確認処理]では,1.のコマンドが非同期で終了を待たない場合に,終了まで待つように設定をします。

  3. [後処理(正常終了時)]では,実行したサービスの結果を取得する必要がある場合に設定をします。

  4. [後処理(異常終了時)]では,1.と2.のコマンド実行や終了確認で異常終了した場合,サービス実行を中断させる必要がある場合に設定をします。

上記の設計をするうえで,JP1/AJS3でのジョブ運用を考慮して,次の検討が必要です。

なお,設計および検証した内容は,Web画面の[実行定義確認]画面で確認できます。[実行定義確認]画面の詳細は,「7.1.9 [実行定義確認]画面」を参照してください。

これらの詳細を次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 動的に変更するパラメーター

サービス連携ジョブの運用では,動的に変更するパラメーターをサービス連携ジョブに指定する場合があります。例えば,次の項目があります。

これらはJP1/AJS3 - Viewのジョブで定義します。ジョブ側で指定するものについては,[パラメーター変数設定]の設定を検討してください。

また,クラウドサービスの接続に使う認証情報はジョブ実行単位で設計してください。JP1/AJS3 - Viewのジョブ定義時に使用する認証定義を指定します。

(2) 結果の判定

接続先サービスのホストで実行された結果の判定条件を検討します。この判定条件は,[終了確認処理]で定義します。各コマンドの標準出力を元に判定できるかどうかを検討してください。

(3) ジョブの出力の設計

サービス連携ジョブの実行結果を後続ジョブで使用するための標準出力の出力内容や,JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS3 - Web Consoleの詳細結果画面に出力する内容を検討し設計します。ジョブ出力の設計内容は[ジョブの出力処理]で定義します。

(4) トレース情報の設計

サービス連携ジョブの実行時に異常終了した場合,JP1/AJS3 - ViewまたはJP1/AJS3 - Web Consoleの詳細結果画面で異常時に確認したり,ログに保存してトラブルシューティングに備えたりするためのトレース情報を検討し設計します。トレース情報の設計内容は[トレース情報設定]で定義します。

(5) 定義の確認

(1)〜(4)で定義した内容を「5. サービス連携ジョブの運用」に示すサービス連携ジョブで運用を開始する前に,JP1/AJS3 for Cloud Service Applications上で定義した内容がどのようにジョブとして実行されるかを確認することができます。

サービス連携ジョブの運用開始前に連携処理を実行するコマンドラインの具体的なオプション,実行結果(コマンド戻り値や標準出力内容)をもとに正常に連携処理が実行されるかを確認できます。具体的には,次の内容を確認できます。

また,上記の各項目を組み合わせてサービス連携ジョブは「5. サービス連携ジョブの運用」に記載する流れで実行されます。この流れはフローチャートとして確認ができるため,変数の情報と合わせて事前にどのような流れで動くかを確認してください。

注※

変数の詳細は,「4.3.1 サービス連携ジョブ情報の定義で使用する変数」を参照してください。なお,定義の確認時には定義内で使用している変数を一覧で表示し,任意の値を設定して定義内容を確認することができます。