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JP1 Version 13 JP1/Automatic Job Management System 3 for Cloud Service Applications


3.3.3 クラスタ環境のセットアップ

クラスタ運用に対応するためのインストールおよびセットアップについて説明します。

なお,クラスタ運用の概要については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド」のクラスタシステムの概要についての説明を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) クラスタシステムをセットアップする際の確認事項

(2) クラスタ運用時のインストール

実行系,待機系それぞれのローカルディスク上にJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsをインストールしてください。インストールの際には,実行系,待機系とも,同じ名称のドライブおよびディレクトリを指定してください。

重要

共有ディスク上には,JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsをインストールしないでください。

(3) JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsのセットアップ

JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsのクラスタ環境のセットアップ方法を次に示します。

(a) 実行系での作業

  1. JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsのクラスタ運用のためのセットアップを実行する。

    次のコマンドを実行してください。

    ajscsasetup -d 共有ディレクトリ -h JP1/Baseの論理ホスト名 -m
  2. 使用するクラスタソフトにJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサービスを登録する。

    詳細は「(4) クラスタソフトへの登録」を参照してください。

(b) 待機系での作業

  1. JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsのクラスタ運用のためのセットアップを実行する。

    次のコマンドを実行してください。

    ajscsasetup -d 共有ディレクトリ -h JP1/Baseの論理ホスト名 -s
  2. 使用するクラスタソフトにJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサービスを登録する。

    詳細は「(4) クラスタソフトへの登録」を参照してください。

(4) クラスタソフトへの登録

使用するクラスタソフトにJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsサービスを登録します。

登録方法の詳細については,各クラスタソフトのドキュメントを参照してください。また,登録の際は,次の点に注意してください。

クラスタソフトへの登録に必要なJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsの情報を次に示します。

(a) Windowsの場合

クラスタソフトに設定するサービス

次の手順でサービスをクラスタソフトに登録してください。

  1. Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択する。

  2. クラスタソフトに登録するサービスの[スタートアップの種類]の設定を,「自動」から「手動」に変更する。

    クラスタソフトに登録するサービスを次に示します。

    ・JP1/AJS3 CSA HTTP Serverサービス

    ・JP1/AJS3 CSA Web Application Serverサービス

    これらのサービスの[スタートアップの種類]の設定を「自動」から「手動」に変更します。

  3. 起動順序がJP1/AJS3 CSA Web Application Serverサービス,JP1/AJS3 CSA HTTP Serverサービスの順で起動するようにクラスタソフトに登録する。

クラスタソフトに登録するサービスの表示名称とサービス名称を次に示します。

JP1/AJS3 CSA HTTP Serverサービス
  • 表示名称:JP1/AJS3 CSA HTTP Server

  • サービス名称:JP1_AJS3_CSA_HTTP_Server

JP1/AJS3 CSA Web Application Serverサービス
  • 表示名称:JP1/AJS3 CSA Web Application Server

  • サービス名称:JP1_AJS3_CSA_Web_Application_Server

サービスの起動・停止

クラスタソフトに登録したサービスは,クラスタソフトの操作で起動または停止してください。

サービスの運用監視

サービスの起動状態は,クラスタソフトによって監視されます。

(b) Linuxの場合

表3‒2 クラスタソフトへの登録に必要なJP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsの情報

登録する機能

説明

起動

JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsを起動します。

使用するコマンド

/etc/opt/jp1ajs3csa/jajs_csa

起動するタイミングは,共有ディスクおよび論理IPアドレスが使用できる状態になったあとになります。

jajs_csaコマンドの詳細については,「7. コマンド」の「jajs_csa(Linux限定)」を参照してください。

停止

JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsを停止します。

使用するコマンド

/etc/opt/jp1ajs3csa/jajs_csa_stop

停止するタイミングは,共有ディスクおよび論理IPアドレスが使用できない状態になる前になります。

jajs_csa_stopコマンドの詳細については,「7. コマンド」の「jajs_csa_stop(Linux限定)」を参照してください。

動作監視

JP1/AJS3 for Cloud Service Applicationsが異常終了していないかどうか,psコマンドを使用してプロセスの有無で確認します。

psコマンドの使用例

ps -ef | grep "監視対象のプロセス" | grep -v "grep"

監視対象のプロセスを次に示します。

  • JP1/AJS3 CSA HTTP Serverサービス

    /opt/jp1ajs3csa/uCPSB/httpsd/sbin/httpsd

  • JP1/AJS3 CSA Web Application Serverサービス

    /opt/jp1ajs3csa/uCPSB/CC/server/bin/cjstartsv ajs3csa

強制停止

停止と同じです。