2.4 アクションフローを作成する
アクションフローを使ったジョブを作成します。ここでは,標準提供のアクションアイテムを組み合わせて,実行ファイルの作成,ファイルの有無を確認して,ファイルがある場合は「Success!」を表示し,ファイルがない場合は「Failure!」を表示するアクションフローを作成してみましょう。
アクションフローを使ったジョブの流れを,次の図に示します。
まず1つ目のアクションで,echoコマンド(cmd.exe /c echo "hello" >c:\temp\hello.txt)で,hello.txtファイルを作成します。
2つ目のアクションで,ifコマンド(cmd.exe /c if not exist c:\temp\hello.txt exit 1)でファイルが存在しなかった場合に,戻り値1で終了するようにします。続けて,ファイルが存在しなかった場合には,msgコマンド(msg.exe console /w Failure!)でメッセージダイアログボックスを表示して,戻り値1で終了します。
3つ目のアクションでは,msgコマンド(msg.exe console /w Success!)でメッセージダイアログボックスを表示します。
操作手順
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ジョブ登録画面を起動して,[アクションフロー]タブを選択する。
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[新規作成]ボタンをクリックする。
[アクションフロー]ダイアログボックスが表示されます。
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アイテム名および説明を入力する。
- <入力例>
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アイテム名:Hello確認
説明:hello.txtファイルがあるか確認します
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1つ目のアクションでファイルを作成する。
[アクション]タブで「コマンド実行」のアイテムを選択し,「フローマップ」へドラッグ&ドロップします。フローマップに配置すると,[ユニット]ダイアログボックスが表示されます。
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アクションのユニット名,実行するコマンド,パラメーター,および仮想ユーザー名を入力して[OK]ボタンをクリックする。
なお,ユニット名は,アクションフロー内でユニークとします。
- <入力例>
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ユニット名:ファイル作成
実行コマンド:cmd.exe
パラメーター:/c echo hello!! >c:\temp\hello.txt
仮想ユーザー名:仮想ユーザー名※
- 注※
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特定のWindowsユーザーでコマンドを実行したい場合は,Windowsユーザー名にひも付いた仮想ユーザー名を指定してください。指定しなかった場合は,CPAのジョブ実行サービスのアカウントで実行されます。仮想ユーザー名については,マニュアル「JP1/Client Process Automation 構築・運用ガイド」を参照してください。
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2つ目のアクションでファイルを確認する。
ここでは,コマンドが失敗した場合にリカバリー実行コマンドが実行できるアイテムを使用します。
手順4.と同様に,「コマンド実行(リカバリー実行)」のアイテムを「フローマップ」に配置すると,新たに[ユニット]ダイアログボックスが表示されます。
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アクションのユニット名,実行するコマンド,パラメーター,および仮想ユーザー名を入力して[OK]ボタンをクリックする。
- <入力例>
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ユニット名:ファイル確認
実行コマンド:cmd.exe
パラメーター:/c if not exist c:\temp\hello.txt exit 1
リカバリー実行コマンド:cmd.exe
リカバリー実行コマンドのパラメーター:/c msg.exe console /w Failure! & exit 1※1
仮想ユーザー名:仮想ユーザー名※2
- 注※1
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64ビット版のOSで実行する場合は,リカバリー実行コマンドのパラメーターを次のように指定してください。
Windowsシステムのインストール先が,C:\Windowsの場合
/c c:\Windows\sysnative\msg.exe console /w Failure! & exit 1
- 注※2
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特定のWindowsユーザーでコマンドを実行したい場合は,Windowsユーザー名にひも付いた仮想ユーザー名を指定してください。指定しなかった場合は,CPAのジョブ実行サービスのアカウントで実行されます。仮想ユーザー名については,マニュアル「JP1/Client Process Automation 構築・運用ガイド」を参照してください。
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3つ目のアクションでファイルを完成する。
手順6.と同様に,「コマンド実行」のアイテムを「フローマップ」に配置すると,新たに[ユニット]ダイアログボックスが表示されるので,アクションのユニット名,実行するコマンド,パラメーター,および仮想ユーザー名を入力して[OK]ボタンをクリックします。
- <入力例>
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ユニット名:ファイル完成
実行コマンド:msg.exe※1
パラメーター:console /w Success!
仮想ユーザー名:仮想ユーザー名※2
- 注※1
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64ビット版のOSで実行する場合は,実行コマンドを次のように指定してください。
Windowsシステムのインストール先が,C:\Windowsの場合
C:\Windows\sysnative\msg.exe
- 注※2
-
特定のWindowsユーザーでコマンドを実行したい場合は,Windowsユーザー名にひも付いた仮想ユーザー名を指定してください。指定しなかった場合は,CPAのジョブ実行サービスのアカウントで実行されます。仮想ユーザー名については,マニュアル「JP1/Client Process Automation 構築・運用ガイド」を参照してください。
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アクションの実行順序を定めるため,ユニットとユニットの間に関連線を引く。
1つ目のユニット「ファイル作成」を一度クリックしたあと,2つ目のユニット「ファイル確認」をクリックします。
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2つ目のユニット「ファイル確認」と3つ目のユニット「ファイル完成」に関連線を引く。
手順9.と同様に関連線を引いて,[登録]ボタンをクリックすると,登録完了のメッセージが出力されます。
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メッセージダイアログボックスの内容を確認して,[OK]ボタンをクリックする。
これで,アクションフローの作成は完了です。続けて,ジョブを登録しましょう。
ジョブの登録については,「2.2 ジョブを作成する」を参照してください。
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ジョブ登録画面に戻り,[日時で実行するジョブ]ダイアログボックスを表示する。
アイテム選択の「アクション」の中に,作成した「Hello確認」のアイテムが追加されていることを確認できます。
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ジョブ名および説明を入力する。
- <入力例>
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ジョブ名:TEST02
説明:Hello確認
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アイテムを選択し,[適用]ボタンをクリックして,実行アクションに指定する。
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[登録]ボタンをクリックする。
登録完了のメッセージが出力されます。
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[OK]ボタンをクリックする。
これで,ジョブの登録は完了です。
- 〈この節の構成〉