13.1.4 リリース登録によって削除された一時変更をリリース登録後の実行予定に対して再反映したい
スケジュールの一時変更後にリリース登録すると,スケジュールの一時変更はリリース日時以降の実行予定に反映されません。リリース前に行った一時変更を反映するためには,一時変更情報を手動で管理・再操作しなければならないため,手間や労力が掛かります。ここでは,リリース登録後の実行予定にスケジュールの一時変更を再操作する方法について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 運用
リリース登録による運用中のジョブネット定義の切り替え,および計画一時変更によるスケジュールの一時変更を併用して,ジョブネットを運用しています。
ルートジョブネットをリリース登録すると,リリース日時以降の実行予定がリリース元のジョブネット定義で生成し直されます。そのため,リリース登録前にリリース先のジョブネットに対して行った一時変更の操作内容は,生成し直された実行予定には反映されていません。
この例では,ルートジョブネット「業務A」は,毎日12:00に実行するように,スケジュールルールで定義しています。7/2の実行予定を実行中止して,7/2の実行予定を削除します。そのあと,業務Aをリリース先に指定して,リリースID「001」のジョブネット定義をリリース登録すると,リリース日時の7/1以降の実行予定は,リリースID「001」のジョブネット定義で生成し直され,7/2の実行中止が反映されません。
リリース登録後の実行予定に実行中止の操作を反映したい場合,「業務A」に対して行った実行中止を手動で管理し,リリース登録後にリリースID「001」の実行予定に対して手動で再操作する必要があります。
(2) 課題
リリース前に行った一時変更の操作を,リリース登録後の実行予定に一括で再反映したい。
(3) 解決方法
一時変更の操作管理機能を使用することで,一時変更情報を自動的に記録・管理できます。記録した一時変更情報を一覧表示でき,その中から任意の一時変更を選択して再操作することもできます。
これによって,次のことを実現できます。
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過去の一時変更操作を手動で管理する必要がなくなる。
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リリース登録前に行った一時変更を,リリース登録後に生成された実行予定に対して簡単・迅速・確実に再操作できる。
なお,JP1/AJS3 - Viewでは,過去に行った一時変更情報を[一時変更情報の一覧]ダイアログボックスで確認できます。ルートジョブネットをリリース登録するときには,リリース登録時に[リリース登録]ダイアログボックスから[一時変更情報の一覧]ダイアログボックスを表示して,リリース先ジョブネットに対して行った一時変更を再操作できます。
リリース登録前に行った一時変更を再操作する例を,次の図に示します。
ルートジョブネットの業務Aは,毎日12:00に実行するように,スケジュールルールで定義しています。7/2の実行予定を計画一時変更で実行中止すると,JP1/AJS3 - Managerに一時変更情報が自動的に記録されます。そのあと,業務Aをリリース先に指定してリリースID「001」のジョブネット定義をリリース登録したあとで,[一時変更情報の一覧]ダイアログボックスから,業務Aに対して行った実行中止を再操作できます。これによって,リリースID「001」の7/2の実行予定に対して実行中止が反映され,実行予定が削除されます。
(4) マニュアル記載個所
項目 |
詳細項目 |
参照個所 |
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概要 |
一時変更の再操作 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 4.5.16 ジョブネットやジョブの一時変更の操作情報を確認・再操作する」 |
リリース登録している場合の運用方法 |
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設定手順 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.1.9 一時変更の操作管理機能を使用するための設定」(Windowsの場合) マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.1.9 一時変更の操作管理機能を使用するための設定」(UNIXの場合) |
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操作方法 |
マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 操作ガイド 9.17 一時変更情報を確認・再操作する」 |
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画面 |
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