3.4.2 実行登録状態のバックアップ・リカバリーの前提条件
登録予定情報のエクスポート・インポート機能を使用する場合,インポート先でジョブの実行ができるようにインポート先の環境をエクスポート元の環境と合わせておく必要があります。
必要に応じて,インポートの前に「2.3 JP1/AJS3を使用するシステムの設定情報のリカバリー」に記載されている手順に従って,ジョブの実行ができる環境を整えておいてください。
登録予定情報のエクスポート・インポート機能は,エクスポート元とインポート先のホストや,スケジューラーサービスが異なっていても使用できます。ただし,インポート先の環境に合わせて,登録予定情報ファイルの文字コードや改行コードを合わせる必要があります。
その他のホストやスケジューラーサービスでエクスポート・インポートする場合の前提条件と,前提条件を満たさなかった場合の影響について,次に示します。
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ホストに関する前提条件
前提条件
前提条件を満たさない場合の影響
エクスポート元とインポート先で,ジョブネットの実行登録時に使用したタイムゾーンの名称と,そのタイムゾーンで表される時間帯が同じであること。
エクスポート元と異なる開始予定日時のスケジュールが生成されるおそれがあります。
エクスポート元およびインポート先と,エージェントホストが通信できること。
エージェントホストと通信できない場合,インポート時にジョブを実行できません。
エクスポート元およびインポート先と,QUEUEジョブに指定したホストが通信できること。
エージェントホストと通信できない場合,インポート時にQUEUEジョブを実行できません。
エクスポート元とインポート先で,言語種別(日本語・英語・中国語)が同じであること。
ユニット定義やジョブネットの実行登録時に指定したマクロ変数にマルチバイト文字が含まれる場合,インポートすると文字化けが発生するため,インポートできません。
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JP1/Baseの設定での前提条件
前提条件
前提条件を満たさない場合の影響
ジョブネット実行登録時のJP1ユーザーがインポート先でユーザーマッピングされていること。
ジョブネット実行登録時のJP1ユーザーがインポート先でユーザーマッピングされていない場合,インポート時にエラーとなります。
エクスポート元とインポート先で認証サーバが異なる場合,双方の認証サーバで同一のJP1ユーザー・アクセス権限が登録されていること。
エクスポート元・インポート先の認証サーバに同一のJP1ユーザー・アクセス権限が登録されていない場合,インポート時またはジョブ実行時にエラーが発生するおそれがあります。
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スケジューラーサービスでの前提条件
前提条件
前提条件を満たさない場合の影響
インポート先のJP1/AJS3のローカル時刻がエクスポート元より遅れていないこと。
インポート先のローカル時刻がエクスポート元より遅れている場合,エクスポート元で実行したスケジュールが再度生成されることがあります。
キューレスジョブを使用する場合,インポート先でもajsqlsetupコマンド(キューレスジョブ実行環境セットアップ)を実行していること。
キューレスジョブ実行環境がセットアップされていない場合,インポート後,ジョブ実行時にキューレスジョブを実行できません。
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ジョブ実行環境での前提条件
前提条件
前提条件を満たさない場合の影響
エクスポート元およびインポート先に,ジョブの運用で使用する転送ファイルがあること。
転送ファイルがない場合,インポート後,ジョブ実行時にエラーとなります。
エクスポート元のジョブ実行時に使用するエージェントやキューがインポート先に定義されていること。
ジョブ実行時に使用するエージェントやキューが定義されていない場合,インポート後,ジョブ実行時にエラーとなります。
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環境設定パラメーターでの前提条件
エクスポート元とインポート先で,次の環境設定パラメーターの値が同一であること。
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スケジューラーサービスに関する環境設定パラメーター
環境設定パラメーター※
前提条件を満たさない場合の影響
AJSCHARCODE(スケジューラーサービスの文字コード)
ユニット定義やジョブネット実行登録時に指定したマクロ変数にマルチバイト文字が含まれる場合,それらの文字列はAJSCHARCODEに指定した文字コードで表されます。したがって,エクスポート元とインポート先でAJSCHARCODEに指定する文字コードが異なる場合,インポートすると文字化けが発生するため,インポートできません。
ROOTJOBNETSCHEDULERANGE(ルートジョブネットの時間制)
エクスポート元が48時間制で,インポート先が24時間制となっている場合,日またがりのスケジュールの実行日は翌日扱いとなります。この場合,例えばジョブネットを運用日に実行する場合,日またがりのスケジュールで翌日扱いとなったときに翌日が休業日であるとスケジュールは生成されません。
環境設定パラメーターAJSCHARCODEの,OSごとの文字コードの設定について次に示します。
AJSCHARCODEの値
ajsrgexportコマンド実行時の環境変数LANGの値
HP-UX
Solaris
AIX
Linux
SJIS
ja_JP.SJIS
japanese
ja_JP.PCK
Ja_JP
Ja_JP.IBM-932
−
EUC
ja_JP.eucJP
japanese.euc
ja
ja_JP.eucJP
ja_JP
ja_JP.IBM-eucJP
−
C
C
C
C
C
en_US.UTF-8
en_US.utf8
UTF-8
ja_JP.utf8
ja_JP.UTF-8
JA_JP
JA_JP.UTF-8
ja_JP.UTF-8
ja_JP.utf8
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ジョブ実行環境に関する環境設定パラメーター
定義キー
環境設定パラメーター
定義内容
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQMANAGER\Queue]
MaximumQueue※1
キューの最大定義数
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQMANAGER\Job]
MaximumContentJob※2
システム内の最大ジョブ数
AlterContentJob※2
システム内の警告ジョブ数
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQMANAGER\Agent]
MaximumAgent※1
エージェントの最大定義数
LeastRecentlyUsed※2
ジョブを配信するエージェントホストの決定方式の定義
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQMANAGER\Resource]
MaximumResource※1
排他実行リソースの最大定義数
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQCLIENT\PathEnv]
All Users※2
転送元ファイルの検索パス
JP1ユーザー名※2
転送元ファイルの検索パス
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQCLIENT\Process]
MacroOptionReplaceMode※2
マクロ変数の引き継ぎ情報がNULL文字列の置き換え方法の設定
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エクスポート・インポートするユニットの前提条件
前提条件
前提条件を満たさない場合の影響
エクスポート元のマネージャー上でジョブを実行していないこと。
エクスポート元のマネージャーがダウンしているケースや,ジョブの実行先が異なるケースがあり,インポート後,ジョブ実行時にエラーになることがあります。
QUEUEジョブのホスト名に,エクスポート元の物理ホスト・論理ホストを指定していないこと。
エクスポート元のマネージャーがダウンしているケースや,ジョブの実行先が異なるケースがあり,インポート後,ジョブ実行時にエラーになることがあります。
エクスポートするユニットを計画実行登録している場合,エクスポート元とインポート先でルートジョブネットまでのユニット完全パスが同一であること。
インポート時にエラーになります。
エクスポートするルートジョブネットを確定実行登録している場合,エクスポート元とインポート先でルートジョブネットまでのユニット完全パスが同一であり,かつルートジョブネット配下のユニット構成がすべて同じであること。
インポート時にエラーになります。
その他のジョブグループのカレンダーを参照するように指定しているジョブネットをインポートする場合,参照先のジョブグループがエクスポート元と同一パスでインポート先にも存在すること。
インポート時に実行登録失敗となります。
排他スケジュールを指定しているジョブネットをインポートする場合,排他ジョブネットがエクスポート元と同一パスでインポート先にも存在すること。
インポート時に実行登録失敗となります。
ジョブネットコネクタを含むルートジョブネットをインポートする場合,接続先のジョブネットがエクスポート元と同一パスでインポート先にも存在すること。
インポート後,ジョブ実行時にジョブネットコネクタが異常検出実行中のままとなります。
接続先のジョブネットをインポートする場合,ジョブネットコネクタがエクスポート元と同一パスでインポート先にも存在すること。
インポート後,ジョブ実行時に接続先のジョブネットが次のように動作します。
- 実行順序制御方式が「同期」の場合
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開始予定日時を過ぎた時点で実行されます。
- 実行順序制御方式が「非同期」の場合
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開始予定日時になった時点で実行されます。