5.5.8 HAクラスタの仮想サーバの監視設定
機能
VMware vSphere環境で,vSphere HAクラスタに属している仮想サーバに対し,仮想サーバの監視を設定します。
設定できる項目は「仮想サーバの監視」および「監視感度」です。
この部品が前提とするサーバを次に示します。
・vCenterサーバ
VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。
・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)
VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによってこのサーバに部品が転送され,実行されます。
・HAクラスタ
vSphere HAクラスタまたはvSphere HAクラスタを構成しているサーバです。
・仮想サーバ
vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXiによって管理されている仮想サーバです。
仮想サーバの監視(VMware.vmMonitoringプロパティ)について次に示します。
・仮想サーバに設定する仮想サーバの監視ステータスを指定します。
・指定できる値を次に示します。
設定値 意味
vmMonitoringDisabled 無効
vmMonitoringOnly 仮想サーバの監視のみ
vmAndAppMonitoring 仮想サーバとアプリケーションの監視
clusterSettings クラスタ設定の使用
監視感度(障害間隔)(VMware.failureIntervalプロパティ)について次に示します。
・設定する監視感度の障害間隔を秒単位で指定してください。
・1から100000までの整数値を指定してください。
監視感度(アップタイム最小値)(VMware.minUpTimeプロパティ)について次に示します。
・設定する監視感度のアップタイム最小値を秒単位で指定してください。
・1から100000までの整数値を指定してください。
監視感度(仮想サーバごとの最大リセット回数)(VMware.maxFailuresプロパティ)について次に示します。
・設定する監視感度の仮想サーバごとの最大リセット回数を指定してください。
・1から1000までの整数値を指定してください。
監視感度(リセットの最大時間帯)(VMware.maxFailureWindowプロパティ)について次に示します。
・設定する監視感度のリセットの最大時間帯を時間単位で指定してください。
・-1または1から1000までの整数値を指定してください。"-1"を指定した場合,リセットの最大時間帯に「期間なし」を設定します。
利用場面
構築済みのHAクラスタに追加した仮想サーバに対して「仮想サーバの監視」を設定する場合に使用できます。
前提条件
【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。
また、OSおよび製品について略称を用いています。対象とするOSおよび製品については「はじめに」を参照してください。
【実行対象システム内前提製品】
(1)vCenterサーバの前提製品
・VMware vCenter Server
(2)仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi
【実行対象システム内前提製品の使用条件】
(1)VMware vSphere ESXiがVMware vCenter Serverで管理されていること。
(2)VMware vCenter Server上の設定に関する条件
・仮想サーバの名称が一意であること。
・VMwareに関連する次の名称について,VMware上では英字の大文字・小文字は区別されますが,この部品が実行するvSphere Power CLIからは,指定した名称の英字の大文字・小文字を区別できません。
そのため,英字の大文字・小文字が異なる同名の名称を使用している環境に対して,この部品を使用することはできません。
- 仮想サーバ名
(3)仮想サーバがvSphere HAクラスタに所属していること。
【実行対象サーバ内前提製品】
・VMware PowerCLI
【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】
・Windows Server
注意事項
(1)この部品のプロパティには「"」(ダブルクォーテーション)および「'」(シングルクォーテーション)を含む文字列は指定しないでください。
(2)仮想サーバに対する「仮想サーバの監視」設定は,HAクラスタに設定されている「仮想サーバの監視」設定に依存します。
HAクラスタの設定が「無効」の場合,仮想サーバに対する設定はすべて無効になります。
HAクラスタの設定が「仮想サーバの監視のみ」の場合,仮想サーバに対する設定は「無効」または「仮想サーバの監視のみ」だけ有効になります。
実行権限
(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,システム管理者ロールの権限が必要です。
バージョン
02.11.00
部品のタグ
Modify VM,VMware vSphere
タスクログに表示される部品の名称
vsphereSetVMMonitoring
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
正常 |
12 |
異常(ユーザーミス) プロパティ不正 |
27 |
異常(エラー内容はタスクログで確認) |
41 |
異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知) |
プロパティ一覧
プロパティ一覧を次の表に示します。
プロパティキー |
プロパティ名 |
説明 |
デフォルト値 |
入出力種別 |
必須区分 |
---|---|---|---|---|---|
plugin.destinationHost |
実行対象サーバのホスト名 |
この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
○ |
VMware.vCenterServerName |
vCenterサーバ名 |
VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
− |
入力 |
○ |
VMware.userName |
VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名 |
VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。 |
− |
入力 |
○ |
VMware.password |
VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード |
VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。 |
− |
入力 |
○ |
VMware.portNumber |
VMware vCenter Server接続用ポート番号 |
VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。 |
443 |
入力 |
△ |
VMware.protocol |
VMware vCenter Server接続用プロトコル |
VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。 |
https |
入力 |
○ |
VMware.vmName |
仮想サーバ名 |
仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。 |
− |
入力 |
○ |
VMware.vmMonitoring |
仮想サーバの監視 |
仮想サーバの監視ステータスを指定します。指定可能な値は,"vmMonitoringDisabled","vmMonitoringOnly","vmAndAppMonitoring","clusterSettings"です。 |
− |
入力 |
○ |
VMware.failureInterval |
監視感度(障害間隔) |
監視感度の障害間隔を秒単位で指定します。 |
− |
入力 |
△ |
VMware.minUpTime |
監視感度(アップタイム最小値) |
監視感度のアップタイム最小値を秒単位で指定します。 |
− |
入力 |
△ |
VMware.maxFailures |
監視感度(仮想サーバごとの最大リセット回数) |
監視感度の仮想サーバごとの最大リセット回数を指定します。 |
− |
入力 |
△ |
VMware.maxFailureWindow |
監視感度(リセットの最大時間帯) |
監視感度のリセットの最大時間帯を時間単位で指定します。 |
− |
入力 |
△ |
common.returnValue |
部品の戻り値 |
この部品の戻り値が格納されます。 |
− |
出力 |
△ |