拡張起動プロセス定義ファイル
形式
プロセス名|パス|起動オプション|再起動可否|再起動回数|リトライ間隔|再起動回数リセット時間| |
パラメーターの分類
- 必須パラメーター
-
なし
- 選択パラメーター
-
なし
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
インストール先フォルダ\conf\
共有フォルダ\jp1base\conf\(クラスタ運用時)
- UNIXの場合
-
/etc/opt/jp1base/conf/
共有ディレクトリ/jp1base/conf/(クラスタ運用時)
説明
何らかの理由でプロセスが異常終了した場合,自動でプロセスを再起動するために,あらかじめ再起動の設定をしておくファイルです。通常は,初期設定から変更する必要はありません。
拡張起動プロセス定義ファイルで管理するプロセスの一覧を次に示します。
親プロセス名 |
機能 |
子プロセス名 |
機能 |
---|---|---|---|
jbs_spmd |
JP1/Baseプロセス管理 |
jbscomd |
プロセス間通信 jbssrvmgrプロセスおよびjbslcactプロセスの前提プロセス |
jcocmd |
コマンド実行 |
||
jbsroute |
構成管理 |
||
jbssessionmgr |
認証サーバ |
||
jbsplugin |
プラグインサービス |
||
jbshcd |
ヘルスチェック(自ホスト監視用) |
||
jbshchostd |
ヘルスチェック(他ホスト監視用) |
||
jbssrvmgr |
サービス管理制御機能 jbscomdプロセスに依存する。 |
||
jbslcact |
ローカルアクション機能 jbscomdプロセスに依存する。 |
定義の反映時期
jbs_spmd_reloadコマンドを実行するか,JP1/Baseを再起動すると,設定が有効になります。jbs_spmd_reloadコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jbs_spmd_reload」を参照してください。
記述内容
定義ファイルには,あらかじめ定義情報が記載されています。プロセス名,パス,起動オプションのパラメーターは変更しないでください。また,パラメーターを区切っている|は省略できません。コメント文を挿入したい場合は,行頭に#を付けてください。改行されるまでコメント文になります。
- 再起動可否
-
プロセスが異常終了した場合に,再起動するかどうかを指定します。再起動しない場合は0,再起動する場合は1を指定します。初期設定では,0が設定されています。
なお,依存関係を持ったプロセス群については,すべての子プロセスに対して同じ値を設定してください。
- 再起動回数
-
プロセスの再起動の試行回数を指定します。指定できる値は,0〜99です。各プロセスで,あらかじめ最適値が設定されています。運用方法に応じてカスタマイズしてください。再起動可否のパラメーターに0が指定されている場合は,値が指定されていても無効になります。
- リトライ間隔
-
プロセスの再起動のリトライ間隔を秒単位で指定します。指定できる値は,0〜3,600です。各プロセスで,あらかじめ最適値が設定されています。運用方法に応じてカスタマイズしてください。再起動可否のパラメーターに0が指定されている場合は,値が指定されていても無効になります。
- 再起動回数リセット時間
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再起動によってプロセスが起動してから,何秒後に再起動回数をリセットするかを指定します。プロセスが起動してから,指定した時間が経過すると,再起動回数がリセットされます。再度プロセスが異常終了した場合は,再起動回数が1からカウントされます。
再起動によってプロセスが起動してから,指定した時間より前に再度異常終了した場合は,前回の再起動回数を引き継ぎます。指定できる値は,3,600〜2,147,483,647(秒)です。各プロセスで,あらかじめ最適値が設定されています。運用方法に応じてカスタマイズしてください。再起動可否のパラメーターに0が指定されている場合は,値が指定されていても無効になります。
注意事項
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設定を省略したり,正常値を設定していない状態でプロセスを起動したりすると,エラーとなり起動しません。また,設定を省略したり正常値を設定していない状態でjbs_spmd_reloadコマンドを実行すると,エラーとなり,設定は反映されません。
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クラスタ構成では,論理ホストのプロセス管理のプロセスを起動する際,論理ホストのconfフォルダに拡張起動プロセス定義ファイル(jp1bs_service_0700.conf)がない場合,物理ホストの拡張起動プロセス定義ファイル(jp1bs_service_0700.conf)がコピーされます。
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クラスタ運用の場合に再起動したいときは,クラスタソフトの制御によって再起動してください。
定義例
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プロセスが異常終了した場合
ここでは,JP1/Baseのプロセスに対して次の条件を設定します。
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再起動可否:する
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再起動回数:4回
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リトライ間隔:3秒
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再起動回数リセット時間:3,600秒
jcocmd|C:\ProgramFiles\HITACHI\JP1Base\bin\jcocmd.exe||1|4|3|3600| jbsroute|C:\ProgramFiles\HITACHI\JP1Base\bin\jbsroute.exe|-o,600|1|4|3|3600| jbssessionmgr|C:\ProgramFiles\HITACHI\JP1Base\bin\jbssessionmgr.exe||1|4|3|3600| jbsplugin|C:\ProgramFiles\HITACHI\JP1Base\bin\jbsplugind.exe||1|4|3|3600|
図16‒12 プロセスが異常終了した場合の動作例 図の例では,再起動後,再起動回数のリセット時間で指定した3,600秒以内に異常終了しなかった場合,3,600秒の時点で再起動回数がリセットされます。次回異常終了したときには1回目からカウントされます。一方,再起動後,3,600秒以内に異常終了した場合は,再起動回数を引き継ぎます。再起動回数が,指定した回数に達すると,次回異常終了時には再起動しません。
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依存関係を持ったプロセスが異常終了した場合
ここでは,JP1/Baseのプロセスに対して次の条件を設定します。
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再起動可否:する
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再起動回数:4回
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リトライ間隔:3秒
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再起動回数リセット時間:21,600秒
jbscomd|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbscomd.exe||1|4|3|21600| jcocmd|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jcocmd.exe||0|3|3|21600| jbsroute|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbsroute.exe|-o,600|0|3|3|21600| jbssessionmgr|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbssessionmgr.exe||0|3|3|21600| jbsplugin|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbsplugind.exe||0|3|3|21600| jbshcd|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbshcd.exe||0|3|3|21600| jbshchostd|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbshchostd.exe||0|3|3|21600| jbssrvmgr|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbssrvmgr.exe|jbscomd|1|4|3|21600| jbslcact|C:\Program Files\Hitachi\JP1Base\bin\jbslcact.exe|jbscomd|1|4|3|21600|
図16‒13 依存関係を持ったプロセスが異常終了した場合の動作例 前提プロセスであるjbscomdプロセスが異常終了した場合,依存しているプロセス(jbssrvmgrおよびjbslcact)も停止します。再起動可否が設定されていると,前提プロセス(jbscomd)の再起動が完了したあとに,依存しているプロセスも再起動します。
再起動可否については,依存関係を持っているすべてのプロセス群に対して,同じ値を設定してください。
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