jimgndbsetup
機能
インテリジェント統合管理データベースとトレンドデータ管理サービスのセットアップ(インストールとデータベースの構築)を行うコマンドです。
また,セットアップ済みの場合は,データベースの設定の確認,および,変更を行います。
形式
jimgndbsetup {-f セットアップ情報ファイル名 [-h 論理ホスト名 -c {online|standby}] [-q] | -display [-h 論理ホスト名] }
コマンドの各引数の並びは順不同です。
実行権限
Windowsの場合:Administrators権限(WindowsのUAC機能が有効な場合は管理者コンソールから実行)
Linuxの場合:スーパーユーザー権限
格納先ディレクトリ
- Windowsの場合
-
Managerパス\bin\imgndb\
- Linuxの場合
-
/opt/jp1imm/bin/imgndb/
引数
- -f セットアップ情報ファイル名
-
インテリジェント統合管理データベースのインストール先ディレクトリやポート番号を記述したセットアップ情報ファイルを指定します。インテリジェント統合管理データベースを構築する環境に応じて,次に示すファイル名を指定します。
- 物理ホスト環境に構築する場合
-
インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル名
- クラスタ環境に構築する場合
-
クラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル名
ファイル名は,フルパスまたはこのコマンドを実行した場所からの相対パス形式で指定します。パスに空白を含む場合は「"」で囲んで指定します。
- -h 論理ホスト名
-
-fオプションに,クラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル名を指定する場合,論理ホスト名を必須で指定します。論理ホスト名には,JP1/Baseで設定した論理ホスト名を,大文字・小文字を含めて正確に指定してください。
指定した論理ホストに対応するインテリジェント統合管理データベースをセットアップします。クラスタシステムを使用していない場合は指定不要です。
なお,論理ホスト名にJP1_DEFAULTは指定できません。
- -c {online|standby}
-
-hオプションを指定する場合,クラスタ構成の実行系および待機系のセットアップ種別を必須で指定します。指定できるセットアップ種別を次に示します。
-
online
実行系をセットアップする場合に指定します。
-
standby
待機系をセットアップする場合に指定します。
インテリジェント統合管理データベースのインストールだけを行い,データベースの構築はスキップします。
実行系と待機系の両方で-cオプションにstandbyを指定してしまった場合は,データベースの構築は行われません。その場合は,コマンド終了後に一度アンセットアップしてから,コマンドを再実行してください。
また,非クラスタ環境で,論理ホスト運用をする場合はonlineを指定してください。
-
- -q
-
ユーザー確認を省略してコマンドを実行する場合に指定します。
- -display
-
インテリジェント統合管理データベースとトレンドデータ管理サービスが構築されているかどうかを確認する場合に指定します。
また,構築済みの場合は,次に示すセットアップ時の設定情報を,KNAN12094-Iメッセージで出力します。
-
インテリジェント統合管理データベースのポート番号
-
トレンドデータ管理サービスのポート番号
-
データ格納ディレクトリ
-
インストールディレクトリ
-
データ保存期間
-
戻り値
0 |
正常終了 |
1 |
異常終了 |
2 |
異常終了(ファイルまたはプロセスが残っているおそれがある場合) |
3 |
ユーザーがキャンセルした(KNAN12009-Qメッセージで「N/n」を入力して処理を中断した場合) |
ログの出力
このコマンドは,次に示すプロセス別トレースログを出力します。統合トレースログは出力しません。
-
ファイル名
jimgndbsetup{1|2}.log※
注※ {1|2}はファイルの面数です。
-
ファイルサイズ(面数)
256KB(2面)
-
出力先
■Windowsの場合
-
物理ホストおよび論理ホスト
Managerパス\log\imgndb\
■Linuxの場合
-
物理ホストおよび論理ホスト
/var/opt/jp1imm/log/imgndb/
-
注意事項
-
実行系と待機系のクラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルの内容は同じにする必要があります。待機系をセットアップする場合,実行系で使用したクラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルをコピーして使用してください。実行系と待機系で指定したファイル内容が異なっていた場合,待機系でアンセットアップしたあとに,クラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルを実行系からコピーし,コマンドを再実行してください。
-
-cオプションを指定してコマンドを実行する場合は,実行途中でサーバを切り替えないでください。実行中にサーバを切り替えた場合は,コマンド終了後に一度アンセットアップしてから,コマンドを再実行してください。
-
コマンド実行中に[Ctrl]+[C]キーや[Ctrl]+[Break]キーで処理を中止した場合の注意事項を次に示します。
- pg_ctl,postgres,およびpromscaleのプロセスが実行されていないことを確認し,jimgndbunsetupコマンドを実行してからこのコマンドを再実行してください。これらのプロセスが実行中の場合は,しばらく時間をおいてプロセスの終了を待ってから,このコマンドを再実行してください。
- 処理は中止されますが,メッセージが崩れて出力されることがあります。
- 処理を中止したあとに,再度コマンドを実行する場合は,インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルの項目「IMGNDBDIR」,またはクラスタ環境インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルの項目「SHAREGNDBDIR」に指定したディレクトリを確認し,ファイルまたはディレクトリが存在するときは,それらを削除して空にしてから実行してください。
-
このコマンドは多重実行できません。また,インテリジェント統合管理データベースのほかの運用コマンドと同時に実行できません。
インテリジェント統合管理データベースの運用コマンドの多重実行については,「■インテリジェント統合管理データベースの運用コマンドの多重実行について」を参照してください。
-
このコマンドで論理ホストの設定を変更した場合,サービスは再起動せず停止したままとなります。この場合は,コマンドの実行後に手動でサービスを開始する必要があります。
-
インテリジェント統合管理データベースはlocalhostに対して通信を行うため,localhostのIPアドレスが解決できる必要があります。解決できない場合,セットアップに失敗します。
使用例1
-
正常終了の場合
>jimgndbsetup -f インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル名 KNAN12005-Iインテリジェント統合管理データベースをセットアップします KNAN12088-Iインテリジェント統合管理データベースのインストールディレクトリ : ディレクトリ名 KNAN12006-Iインテリジェント統合管理データベースのデータ格納ディレクトリ : ディレクトリ名 KNAN12007-Iインテリジェント統合管理データベースのポート番号 : ポート番号 KNAN12008-Iインテリジェント統合管理データベースのデータ保存期間 : データ保存期間 KNAN12009-Q処理を続行しますか?(Y/N):Y KNAN12010-Iインテリジェント統合管理データベースのセットアップを開始します KNAN12020-Iしばらくお待ちください KNAN12089-Iインテリジェント統合管理データベースをインストールします KNAN12090-Iインテリジェント統合管理データベースをインストールしました KNAN12013-Iインテリジェント統合管理データベースを構築します KNAN12014-Iインテリジェント統合管理データベースを構築しました KNAN12012-Iインテリジェント統合管理データベースのセットアップは正常に終了しました
-
異常終了の場合(インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルの必須項目が指定されていないとき)
>jimgndbsetup -f インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル名 KNAN12005-I インテリジェント統合管理データベースをセットアップします KNAN12022-E インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイルに必須項目が指定されていません (項目名: 項目名)
使用例2
-
設定済みの情報を確認する場合
>jimgndbsetup -display KNAN12094-I インテリジェント統合管理データベースはセットアップされています インテリジェント統合管理データベースのポート番号:ポート番号 トレンドデータ管理サービスのポート番号:ポート番号 データ格納ディレクトリ:ディレクトリパス インストールディレクトリ:ディレクトリパス データ保存期間:保存期間
使用例3
-
設定の変更を行う場合
>jimgndbsetup -f インテリジェント統合管理データベースセットアップ情報ファイル名 KNAN12005-I インテリジェント統合管理データベースをセットアップします KNAN12088-I インテリジェント統合管理データベースのインストールディレクトリ : /var/opt/jp1imm/dbms KNAN12006-I インテリジェント統合管理データベースのデータ格納ディレクトリ : /var/opt/jp1imm/database KNAN12007-I インテリジェント統合管理データベースのポート番号 : 20705 KNAN12008-I インテリジェント統合管理データベースのデータ保存期間 : 64 KNAN12015-I インテリジェント統合管理データベースの設定を変更します 設定変更後にインテリジェント統合管理データベースは再起動されます KNAN12009-Q 処理を続行しますか? (Y/N) : Y KNAN12020-I しばらくお待ちください KNAN12016-I インテリジェント統合管理データベースの設定を変更しました