15.4.1 ホスト名とIPアドレス
JP1/IMはホスト名として,hostnameコマンド実行時に表示されるホスト名,またはクラスタ運用時に指定する論理ホスト名を使って動作します。
JP1/IMの各機能に指定するホスト名は,hostnameコマンド実行時に表示されるホスト名,または論理ホスト名を指定してください。
JP1/IMが使用するホスト名がIPアドレスに変換できるよう,hostsなどに設定してください。
DNSを使用して,FQDN形式で管理する場合は,「15.3.10 FQDN形式のホスト名の監視対象ホストを管理する場合のシステム構成」を参照してください。
また,論理ホスト名は次に示す条件で指定してください。
- IMデータベースを使用しない場合に指定できる文字数
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Windowsの場合:1〜196バイト(推奨:63バイト以内)
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UNIXの場合:1〜255バイト(推奨:63バイト以内)
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- IMデータベースを使用する場合に指定できる文字数
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1〜32バイト
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それ以外のホスト名を使う場合は,「15.4.3 複数のネットワークに接続された構成での運用」を参照してください。
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複数のIPアドレスを持つホストで,hostsファイルにIPアドレスごとに自ホスト名を定義した場合,自動アクションの[実行ホスト名]にはhostnameコマンドで表示されるホスト名だけを指定できます。
例を次に示します。
hostsファイルに次のように定義されていると仮定します。
100.0.0.10 hostA
200.0.0.10 hostB
この場合,hostnameコマンドで表示されるホスト名がhostAのときは,実行ホスト名にはhostAだけを指定できます。
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jp1hosts情報またはjp1hosts2情報を設定している場合,jp1hosts情報またはjp1hosts2情報に定義されたホスト名およびIPアドレスに関しては,hostsファイルの定義は参照されません。
例を次に示します。
jp1hosts情報に次のように定義されていると仮定します。
hostA 100.0.0.10 200.0.0.10
また,hostsファイルに次のように定義されていると仮定します。
100.0.0.10 hostA hostB
200.0.0.10 hostC
この場合,hostA,IPアドレス100.0.0.10,およびIPアドレス200.0.0.10に関しては,hostsファイルは参照されません。このため,jp1hosts情報に定義されていないhostBおよびhostCを,コマンド実行先ホスト名に指定することはできません。
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jp1hosts情報またはjp1hosts2情報に定義するホスト名とIPアドレスの対応は,システム内の定義に合わせてください。システム内の定義と異なるIPアドレスを定義すると,名前解決が不整合となり,正しく動作しません。
また,次の点について確認してください。
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DHCPの使用
DHCPによって,JP1/IMやJP1/Baseが使用するIPアドレスを管理する場合,IPアドレスの割り当て期限を無制限にしてIPアドレスが変わらないようにしてください。
JP1/IMおよびJP1/Baseの動作中に,使用するIPアドレスが変更されると正常に動作できません。
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DNSサーバの使用
ホスト名からIPアドレスへの変換,および,IPアドレスからホスト名への変換(逆引き)の両方ができるように設定してください。特にDNSサーバ(Active Directory含む)で名前解決をする場合は,両方の変換ができるよう意識して設定する必要がありますので注意してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 統合エージェントホストのIPアドレスについて
統合エージェントホストに,複数のIPアドレスが設定されていても動作できます。ただし,統合エージェントが,JP1/IM - Managerまたはリモート監視するホストに対して通信を行うときは,使用する送信元のIPアドレスが不定となります。
また,ファイアウォールなどで,特定のIPアドレスだけが通過するように設定されている環境の場合は,通信に失敗するおそれがあります。