14.5.4 業務グループの検討
業務グループを有効にする場合,業務グループに割り当てる監視対象のホストの範囲や参照・操作制限など,業務グループの運用方法について検討してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 業務グループおよび監視グループの検討
複数の監視対象のホストをどのような視点で監視するかを基に,次の項目についてあらかじめ検討しておいてください。
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業務グループに割り当てる監視対象のホストの範囲
複数のホストを業務システムなどの単位でグルーピングできます。ただし,一つのホストが複数の業務グループに属することはできません。
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業務グループ内の監視グループに割り当てる監視対象のホストの範囲
業務グループ内のホストを,さらに業務システムの監視視点でグルーピングできます。監視グループは多階層にわたるグルーピングもできます。
なお,業務グループおよび監視グループについては,「8.4 業務グループの管理」を参照してください。
(2) 業務グループの参照・操作制限
業務グループを使用するには,業務グループの参照・操作制限の設定が必要です。
監視対象の複数のホストを業務グループとしてグルーピングして監視するには,JP1ユーザーのJP1資源グループおよびJP1権限レベルの設定が必要です。
JP1資源グループとJP1権限レベルの組み合わせでできる操作については,「4.1.4(2) JP1ユーザーに対するJP1資源グループとJP1権限レベルの割り当て」を参照してください。
業務グループの参照・操作制限の設定方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「5.19 業務グループの参照・操作制限の設定」を参照してください。
(3) 業務グループの参照・操作制限機能を有効に設定した場合のシステムの階層構成の反映について
JP1/Baseの構成定義情報の配布の設定で差分配布機能が無効の場合,かつ業務グループの参照・操作制限機能を有効に設定した場合,[エージェント構成編集]画面の[操作]メニューから[エージェント構成の反映]を選択して実行すると,既存のエージェント構成を削除しないで,新たに定義したエージェント構成の構成定義をすべてのホストに配布します。
このため,システムの階層構成から対象ホストを削除する場合は,システムの階層構成を反映する前に,プロファイルから対象ホストのイベント転送情報の設定を変更し,イベントが転送されない設定に変更しておく必要があります。
この設定を変更しないと,システムの階層構成の反映後にもエージェントが保持する構成情報が残っているため,エージェントで発生するJP1イベントが上位ホストに転送され続けます。
イベント転送情報の設定の変更については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「3.4 業務グループの設定」を参照してください。
(4) [監視ツリー]画面での監視の検討
業務グループの設定情報をセントラルスコープへ反映すると,[監視ツリー]画面(セントラルスコープ)に業務グループの階層構成および参照・操作制限が引き渡され,担当する業務グループ内で発生したJP1イベントだけを参照・操作できます。業務グループの設定情報をセントラルスコープへ反映する手順については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Manager 構築ガイド」の「3.4 業務グループの設定」を参照してください。
(5) [イベントコンソール]画面での監視の検討
業務グループの参照・操作制限を有効にすると,[イベントコンソール]画面で担当する業務グループ内で発生したJP1イベントだけを参照・操作できます。詳細については,「4.1.4 業務グループの参照・操作制限の仕組み」を参照してください。