1.3.3 JP1イベントによる事象の一元管理
JP1/IM - Managerでは,システムで発生したさまざまな事象を,JP1イベントとして一元的に管理します。各エージェントでは,統合管理の基盤となるJP1/Baseが発生した事象をJP1イベントとして管理し,JP1/IM - ManagerにJP1イベントを転送します。また,JP1/IM - Agentは,監視しているログやシステムパフォーマンスで発生した事象を, JP1/IM - ManagerにJP1イベントで通知します。JP1/IM - Managerは,転送・通知されたJP1イベントを一元的に管理します。
また,各エージェントのJP1/Baseに蓄積されたJP1イベントをJP1/IM - Managerが取得し,JP1/IM - Manager側でJP1イベントを管理することもできます。
システムで発生したJP1イベントを一元管理する際に,単にすべてを収集するだけではシステム全体で膨大な数になります。イベント数が多いと,重要イベントが埋もれ,運用管理の負担は増加します。また,監視システムにも不要な負荷をかけることになります。JP1/IM - Managerでは,運用管理に必要なイベントをフィルタリングして,JP1イベントを適切に管理します。JP1/IM - Managerに転送するイベントの選択や,重要イベントとして管理するイベントの選択などができます。
また,次の事象についても管理できます。
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バージョン8以前のJP1/Cm2/NNMまたはバージョン7.5以前のHP NNMが管理するSNMPトラップなど,JP1/Baseのイベント変換機能によってJP1イベントに変換された事象を管理できます。ユーザーアプリケーションで発生した事象を,コマンドやAPIによってJP1イベントを発行して管理することもできます。
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JP1/IM - AgentやJP1/Baseがインストールされていないホストで発生したログファイル上のメッセージ,およびWindowsのイベントログについて,リモート通信設定をしてリモート監視をすることによってJP1イベントに変換された事象を管理できます。
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JP1/IM - EG for NNMiによってJP1イベントに変換されたNNMiインシデントを管理できます。NNMiインシデントの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management 3 - Event Gateway for Network Node Manager i」を参照してください。
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JP1シリーズ以外の多様な製品によって扱われる事象もJP1イベントに変換して管理できます。