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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Agent(UNIX(R)用)


rdsftコマンド(パッケージング、パッケージ配布)

〈このページの構成〉

機能

  1. テープ系およびディスク系デバイスまたはハードディスクから、プログラムプロダクトを登録することを指示します。

  2. ハードディスクからユーザデータおよびユーザプログラムを登録することを指示します。

  3. エンドWSの場合、配布管理システムからの配布指令に従って、パッケージの配布を指示します。

形式

  1. プログラムプロダクトの登録

    rdsft -c
    〔-kパスワード〕
    {-s|-S登録PP形名}
    〔-gグループ名〕
    〔-h上位システムのホスト名〕
    〔-Q〕
    -C{スペシャルファイル名|日立PP格納ディレクトリ}
    〔登録ファイル名〕
  2. ユーザデータおよびユーザプログラムの登録

    rdsft -c
    〔-kパスワード〕
    〔{-dユーザ資源パス|-Dユーザ資源パス記述ファイル名}〕
    〔-gグループ名〕
    〔-r資源名〕
    〔-pプログラム名〕
    〔-vバージョン/リビジョン〕
    〔-V前提バージョン/リビジョン〕
    〔-G世代番号〕
    〔-h上位システムのホスト名〕
    〔-mマネージングホスト名〕
    〔-Q〕
    〔登録ファイル名〕
  3. パッケージ配布

    rdsft -a
    〔-h上位システムのホスト名

オプション

-a

エンドWSで、自UNIXマシンに対する配布指令がある場合に、その配布指令に従ってパッケージを配布することを指定します。自UNIXマシンに対する配布指令がすべて終了したあとで、コマンドの処理を終了します。

自UNIXマシンに対する複数の配布指令を処理中にエラーになった場合、次のようになります。

  • 組み込み処理中にエラーになった場合は、エラーになった配布指令の処理を中止してそのほかの配布指令を続行します。

  • 配布管理システムとの通信処理中にエラーになった場合は、エラーになった時点ですべての処理を打ち切ります。

自UNIXマシンに対する配布指令がない場合は、処理を終了します。

上位システムに自UNIXマシンのシステム構成情報が存在しない場合や、自UNIXマシンから通知すべきシステム構成情報が存在する場合は、上位システムへの接続の過程でシステム構成情報を通知します。

-Cスペシャルファイル名または日立PP格納ディレクトリ 〜((1〜128文字(半角の場合)))

日立プログラムプロダクトを登録する場合、必ず指定してください。

スペシャルファイル名

ソフトウェアを登録するテープ系およびディスク系デバイスに対応したスペシャルファイル名を/dev/から絶対パスで指定します。スペシャルファイル名の指定方法は、「2.2.2(1) 日立プログラムプロダクトの登録」を参照してください。

システムで標準提供していないスペシャルファイルを使ってプログラムプロダクトを登録する場合、そのスペシャルファイルをスペシャルファイル定義ファイルに定義しておく必要があります。スペシャルファイルの定義方法については、「2.2.3(3) スペシャルファイル定義ファイルの作成」を参照してください。

日立PP格納ディレクトリ

日立プログラムプロダクトが格納されたディレクトリを絶対パスで指定します。ただし、ルートディレクトリ(/)は指定できません。指定した日立プログラムプロダクトの格納ディレクトリには、以下のような各OSのディレクトリが存在する必要があります。これらは小文字で存在する場合もあります。各OSのディレクトリ以外は格納しないでください。

HPUX”,“IPFHPUX”,“LINUX”,“IPLINUX”,“AIX”,“SOLARIS”など。

-c

配布管理システムへソフトウェアを登録することを指定します。

登録するソフトウェアは、登録前・登録後とも2ギガバイトを超えないようにしてください。登録されたソフトウェアは、登録元と同じOSのマシンにしか配布できません。

-Dユーザ資源パス記述ファイル名 〜((1〜128文字(半角の場合)))

ユーザ資源パス記述ファイルのファイル名を指定します。このオプションを指定すると、複数のディレクトリおよびファイルをまとめて登録できます。ユーザ資源パス記述ファイルの作成方法については、「2.2.3(2) ユーザ資源パス記述ファイルの作成」を参照してください。-dオプションと-Dオプションは同時に指定できません。また、ユーザ資源パス記述ファイルに「..」を含むパスを指定しないでください。この値を省略すると、/NETMRDS/UPUPL/hd/下(OSがHP-UXの場合は、/var/opt/NETMDMW/UPUPL/hd/下)のディレクトリまたはファイルが配布されます。空のディレクトリを登録した場合、配布先ではディレクトリ構造だけが復元されます。

-dユーザ資源パス 〜((1〜128文字(半角の場合)))

登録するソフトウェアのディレクトリまたはファイルを絶対パスまたは相対パスで指定します。

-dオプションと-Dオプションは同時に指定できません。また、「..」を含むパスを指定しないでください。

この値を省略すると、/NETMRDS/UPUPL/hd/下(OSがHP-UXの場合は、/var/opt/NETMDMW/UPUPL/hd/下)のディレクトリまたはファイルが配布されます。空のディレクトリを登録した場合、配布先ではディレクトリ構造だけが復元されます。

-G世代番号 〜<半角の英大文字、数字>((4けた))

登録するソフトウェアの世代番号を指定します。

-Gオプションに指定した世代番号は、登録ファイルの指定よりも優先されます。-Gオプションを省略すると、登録ファイルの指定が有効になります。

-gグループ名 〜<半角の英大文字、数字>((2文字))

ソフトウェアを登録するグループ名を指定します。1グループに登録できるソフトウェア数は、256です。新規にグループを作成してソフトウェアを登録する場合、そのグループに付ける名称をここで指定すれば、自動的にグループが作成されてソフトウェアが登録できます。

登録する配布管理システムごとに、グループ名を変更してください。同一グループ名のソフトウェアを異なる配布管理システムへそれぞれ登録した場合、資源名が異なっていてもグループ名が同一であると、そのソフトウェアを配布できないことがあります。

-gオプションでグループ名を指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。-gオプションでの指定は、登録ファイルでの指定より優先されます。登録ファイルを使わない場合、-gオプションを必ず指定してください。

-h上位システムのホスト名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、アンダーバー、およびピリオド>((1〜64文字))

エンドWSで、設定ファイルのManagingHostとは異なる上位システムにパッケージング、または指令を確認するときに、その上位システムのホスト名を指定します。

-kパスワード 〜<半角の英大文字、数字>((1〜8文字))

配布管理システムへソフトウェアを登録するためのパスワードを指定します。指定するパスワードには、配布管理システムで資源登録WSを識別するために設定しているパスワードを指定します。

JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに登録する場合

リレーショナルデータベースを作成したときに指定したパスワードを指定してください。リレーショナルデータベースを使っていない場合は指定しません。

-kオプションを省略すると、パスワードの入力を要求するメッセージが表示されます。パスワードを画面に表示させないで入力したい場合は、この時点でパスワードを入力してください。-Qオプションを指定した場合、-kオプションの指定は省略できません。

-mマネージングホスト名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、アンダーバー、およびピリオド>((1〜64文字))

クライアントWSで、設定ファイルのManagingHostとは異なる上位システムにパッケージングするときに、その上位システムのホスト名を指定します。

-pプログラム名 〜((1〜50文字(半角の場合)))

登録するソフトウェアに付ける一般名称を指定します。この名称は、資源名以外に通称として何か名称を付けたい場合に指定します。このオプションでプログラム名を指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。また、-pオプションでの指定は、登録ファイルでの指定より優先されます。登録ファイル名を指定しない場合、-pオプションを省略すると、空白文字が仮定されます。

-Q

パッケージング時にパスワードの入力エラーなどが起こったとき、応答待ちにしないで、即時に処理を終了したいとき指定します。-Qオプションを指定した場合、-kオプションの指定は省略できません。

-Qオプションは、次に示すことが起こった場合にコマンドの処理をすぐに終了させるときに指定します。

  • コマンドにパスワードを指定していない

  • パスワードが間違っている

  • ソフトウェアを登録しようとしたグループに、ほかの配布先システムがパッケージングを実行中である

また、登録しようとしたソフトウェアと同じ名称のソフトウェアがある場合に、上書きするかどうかを問い合わせるメッセージ(KDDM1544-Q)を表示させないでコマンドを終了するときも、-Qオプションを指定してください。

-r資源名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、およびアンダーバー>((1〜44文字))

登録するソフトウェアに付ける名称を指定します。この名称には、ネットワークシステム内で固有となる名称を付けてください。

-rオプションに指定した資源名は、登録ファイルの指定よりも優先されます。-rオプションを省略すると、登録ファイルの指定が有効になります。登録ファイルを使わないシステムの場合は、-rオプションは必ず指定してください。

{-s|-S登録PP形名} 〜((1〜128文字の英数字(半角の場合)))

登録するプログラムプロダクトを指定します。統合/内訳形名の日立プログラムプロダクトをパッケージングする場合、統合形名を指定することはできますが、内訳形名を指定することはできません。

-s

登録ファイルで指定したプログラムプロダクトを登録することを示します。

-S登録PP形名

登録するプログラムプロダクトのPP形名を指定することを示します。空白や特殊文字を含めて、128文字以内で指定してください。

-sオプションと-Sオプションは、どちらかを必ず指定してください。

-V前提バージョン/リビジョン 〜<半角の英大文字、数字、および / >((1〜6文字))

登録するソフトウェアを配布するときに、前提となるバージョン/リビジョンを指定します。-Vオプションに指定した前提バージョン/リビジョンは、登録ファイルの指定よりも優先されます。-Vオプションの指定を省略すると、登録ファイルの指定が有効になります。

前提バージョン/リビジョンに「000000」を指定した場合は、前提バージョン/リビジョンに関係なく無条件にソフトウェアが配布されます。

登録ファイルと-Vオプションを両方とも指定しなかった場合は、空白が仮定され、前提バージョンのチェックはしないでソフトウェアが配布されます。

-vバージョン/リビジョン 〜<半角の英大文字、数字、および / >((1〜6文字))

登録するソフトウェアのバージョン/リビジョンを指定します。

-vオプションに指定したバージョン/リビジョンは、登録ファイルの指定よりも優先されます。-vオプションを省略すると、登録ファイルの指定が有効になります。

登録ファイル名

登録ファイル名を、絶対パスまたは相対パスで指定します。ユーザデータおよびユーザプログラムの登録の場合、登録ファイル名、ユーザ資源パスおよびユーザ資源パス記述ファイルの指定を省略すると、次に示す登録ファイルパスが仮定されます。

/NETMRDS/UPUPL/AC000000

(OSがHP-UXの場合は、/var/opt/NETMDMW/UPUPL/AC000000

登録ファイルを使わない場合、次に示すオプションを必ず指定してソフトウェアを登録してください。

プログラムプロダクトを登録する場合

-gグループ名

ユーザデータおよびユーザプログラムを登録する場合

-gグループ名

-r資源名

終了コード

終了コード

意味

0または1

正常終了しました。

2

ディスクの空き容量が不足しました。不要なファイルを削除してください。

3

インタフェースが不正です。設定ファイルまたは登録ファイルの書式を見直してください。

4

システムエラーが起こりました。システム管理者に連絡してください。

5

通信エラーが起こりました。システム管理者に連絡してください。

6

内部エラーが起こりました。システム管理者に連絡してください。

7

起動できません。システム管理者に連絡してください。

8

同じ名称のソフトウェアは登録済み、またはほかの端末で同じグループに同じ名称のソフトウェアを登録中です。同じ名称のソフトウェアが登録済みのときは、登録ファイルを見直すか、登録済みのパッケージを削除してください。ほかの端末で同じグループに同じ名称のソフトウェアを登録中のときは、しばらく待ったあとで、コマンドを再実行してください。

9

不正なソフトウェアを登録しています。登録済みの不正なパッケージを削除してください。

10

ソフトウェアの登録数が超過しました。配布管理システムのシステム管理者に連絡してください。

11

ほかの端末でソフトウェアを登録中です。しばらく待ったあとで、コマンドを再実行してください。

注意事項