rdscmコマンド(共用資源の登録)
機能
共用資源として、ユーザデータ・ユーザプログラムをハードディスクから登録することを指定します。他社ソフトウェア、OSパッチ、および同一のOSに配布するユーザデータ・ユーザプログラムを登録することもできます。
形式
rdscm〔-ISVSOFT〕 〔-kパスワード〕 〔{-dユーザ資源パス|-Dユーザ資源パス記述ファイル名}〕 〔-gグループ名〕 〔-r資源名〕 〔-pプログラム名〕 〔-vバージョン/リビジョン〕 〔-V前提バージョン/リビジョン〕 〔-G世代番号〕 〔-h上位システムのホスト名〕 〔-mマネージングホスト名〕 〔-Lインストールモード〕 〔-Q〕 〔-t組み込み日時〕 〔登録ファイル名〕 〔-OSPATCH〕 〔-REBOOT〕 〔-ISVRESレスポンスファイル名〕 〔-ISVADMインストール管理ファイル名〕
オプション
- -Dユーザ資源パス記述ファイル名 〜((1〜128文字(半角の場合)))
-
ユーザ資源パス記述ファイルのファイル名を指定します。このオプションを指定すると複数のディレクトリおよびファイルをまとめて登録できます。ユーザ資源パス記述ファイルの作成方法については、「2.2.3(2) ユーザ資源パス記述ファイルの作成」を参照してください。-dオプションと-Dオプションは、同時に指定できません。また、「..」を含むパスを指定しないでください。
-Dオプションを省略すると、/NETMRDS/UPUPL/hd/下(OSがHP-UX の場合は、/var/opt/NETMDMW/UPUPL/hd/下)のディレクトリまたはファイルが配布されます。空のディレクトリを登録した場合、配布先ではディレクトリ構造だけが復元されます。
- -dユーザ資源パス 〜((1〜128文字(半角の場合)))
-
登録するソフトウェアのディレクトリまたはファイルを絶対パスまたは相対パスで指定します。
-dオプションと-Dオプションは同時に指定できません。また、「..」を含むパスは指定しないでください。
-dオプションを省略すると、/NETMRDS/UPUPL/hd/下(OSがHP-UX の場合は、/var/opt/NETMDMW/UPUPL/hd/下)のディレクトリまたはファイルが配布されます。空のディレクトリを登録した場合、配布先ではディレクトリ構造だけが復元されます。
なお、他社ソフトウェアおよびOSパッチを登録する場合は、相対パスで、必ず指定してください。また、OSパッチを登録する場合は、ファイル名を指定してください。
- -G世代番号 〜<半角の英大文字、数字>((4けた))
-
登録するソフトウェアの世代番号を指定します。このオプションで世代番号を指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。-Gオプションでの指定は、登録ファイルでの指定よりも優先されます。
- -gグループ名 〜<半角の英大文字、数字>((2文字))
-
ソフトウェアを登録するグループ名を指定します。1グループに登録できるソフトウェア数は、256です。新規にグループを作成してソフトウェアを登録する場合、そのグループに付ける名称をここで指定すれば、自動的にグループが作成されてソフトウェアが登録できます。
登録する配布管理システムごとにグループ名を変更してください。同一グループ名のソフトウェアを異なる配布管理システムへそれぞれ登録した場合、資源名が異なっていてもグループ名が同一であると、そのソフトウェアを配布できないことがあります。
-gオプションでグループ名を指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。また、-gオプションでの指定は、登録ファイルでの指定より優先されます。登録ファイルを使わない場合、-gオプションを必ず指定してください。
- -h上位システムのホスト名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、アンダーバー、およびピリオド>((1〜64文字))
-
エンドWSで、設定ファイルのManagingHostとは異なる上位システムにパッケージングするときに、その上位システムのホスト名を指定します。
- -ISVADMインストール管理ファイル名〜<半角文字>((1〜128文字))
-
Solaris版の他社ソフトウェアを登録する場合、インストール管理ファイルを絶対パスで指定します。
他社ソフトウェアを配布すると、配布先システムではOS標準のインストールコマンドが実行されます。その際、-ISVADMオプションで指定したファイルは、OS標準のインストールコマンドpkgaddの-aオプションで使用されます。
-ISVADMオプションを省略する場合は、pkgaddコマンドの規定するパスに、インストール管理ファイルを格納しておいてください。
インストール管理ファイルの内容については、OSのマニュアルを参照してください。
- -ISVRESレスポンスファイル名〜<半角文字>((1〜128文字))
-
インストール時にユーザ応答の必要な、HP-UXまたはSolaris版の他社ソフトウェアを登録する場合、レスポンスファイルまたはレスポンスファイルを含むディレクトリを絶対パスで指定する必要があります。
他社ソフトウェアを配布すると、配布先システムではOS標準のインストールコマンドが実行されます。その際、-ISVRESオプションで指定したファイルまたはディレクトリは、次に示すOS標準のインストールコマンドのオプションで使用されます。
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HP-UXの場合:swinstall -cディレクトリ名
-
Solarisの場合:pkgadd -rファイル名
レスポンスファイルの内容については、各OSのマニュアルを参照してください。
-
- -ISVSOFT
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他社ソフトウェアを登録する場合、最初のオプションとして、必ず指定してください。
- -kパスワード 〜<半角の英大文字、数字>((1〜8文字))
-
配布管理システムへソフトウェアを登録するためのパスワードを指定します。パスワードには、配布管理システムで資源登録WSを識別するために設定しているパスワードを指定します。
- JP1/IT Desktop Management 2 - Managerに登録する場合
-
リレーショナルデータベースを作成したときに指定したパスワードを指定してください。リレーショナルデータベースを使っていない場合は指定しません。
この値を省略すると、パスワードの入力を要求するメッセージが表示されます。パスワードを画面に表示させないで入力したい場合は、この時点でパスワードを入力してください。-Qオプションを指定した場合、-kオプションは省略できません。
- -Lインストールモード
-
資源格納庫に登録するソフトウェアの、インストールモードを指定します。
- G
-
GUIインストールモード
- B
-
バックグラウンドインストールモード
-Lオプションを省略した場合は、バックグラウンドインストールモードが仮定されます。-Lオプションは、Windowsの配布先システムの場合にだけ有効です。Windowsの配布先システム以外の場合は無視されます。
- -mマネージングホスト名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、アンダーバー、およびピリオド>((1〜64文字))
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クライアントWSで、設定ファイルのManagingHostとは異なる上位システムにパッケージングするときに、その上位システムのホスト名を指定します。
- -OSPATCH
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OSパッチを配布する場合に指定します。このオプションを指定すると、資源名を省略した場合に、OSパッチのファイル名から自動的に資源名が付けられます。自動的に資源名が付けられる規則を次に示します。
-
OSパッチのアーカイブファイル名に含まれていて、資源名に指定できない文字は、「-(半角のハイフン)」に変更される。
-
半角の英大文字が指定された場合は、変更しない。
-
半角の英小文字が指定された場合は、半角の英大文字に変更される。
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OSパッチのアーカイブファイル名が44文字を超える場合は、42文字を超える部分は削除され、末尾に「--」が付加される。
このオプションを指定してOSパッチを配布する場合、次のことに注意してください。
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このオプションを指定する場合は、必ず-dオプションを指定してください。
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OSパッチをパッケージングする場合、-dオプションには相対パスでファイル名を指定してください。
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このオプションと、-Dオプションは同時に指定できません。
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- -pプログラム名 〜((1〜50文字(半角の場合)))
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登録するソフトウェアに付ける一般名称を指定します。この名称は、資源名以外に通称として何か名称を付けたい場合に指定します。-pオプションでプログラム名を指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。-pオプションでの指定は、登録ファイルでの指定より優先されます。
登録ファイル名を指定しない場合、-pオプションを省略すると、空白文字が仮定されます。ただし、他社ソフトウェアの場合、-rオプションと-pオプションを省略すると、プログラム名は自動生成されます。
- -Q
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パッケージング時にパスワードの入力エラーなどが起こったときに、応答待ちにしないで即時に処理を終了したいときに指定します。-Qオプションを指定した場合、-kオプションの指定は省略できません。
-Qオプションは、次に示すことが起こった場合にコマンドの処理をすぐに終了させるときに指定します。
-
コマンドにパスワードを指定していない
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パスワードが間違っている
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ソフトウェアを登録しようとしたグループに、ほかの配布先システムがパッケージングを実行中である
また、登録しようとしたソフトウェアと同じ名称のソフトウェアがある場合に、上書きするかどうかを問い合わせるメッセージ(KDDM1544-Q)を表示させないでコマンドを終了するときも、-Qオプションを指定してください。
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- -REBOOT
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資源の配布後、OSを再起動する場合に指定します。このオプションは、設定ファイルのRebootPermissionにYesを指定すると、有効になります。
- -r資源名 〜<半角の英大文字、数字、ハイフン、およびアンダーバー>((1〜44文字))
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登録するソフトウェアに付ける名称を指定します。この名称には、ネットワークシステム内で固有な名称を指定します。このオプションで資源名を指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。また、-rオプションでの指定は、登録ファイルでの指定より優先されます。
登録ファイルを使わない場合は、-rオプションを必ず指定してください。ただし、他社ソフトウェアおよびOSパッチの場合は、-rオプションを省略することもできます。省略すると、資源名は自動生成されます。資源名の自動生成については、「2.2.2(2)(c) 資源名の自動生成について」を参照してください。
- -t組み込み日時
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ユーザデータ・ユーザプログラムを組み込む日時を「YYYYMMDDHHMM」の形式で指定します。
PCに配布した場合は、組み込み日時に達した時点で自動的に組み込まれますが、WSに配布する場合はrdsuptコマンドを実行する必要があります。rdsuptコマンドを実行した時点で、組み込み日時に達しているパッケージが組み込まれます。
-tオプションを指定する場合は、GeneratorにNETM_DM_GFを指定してください。
- -V前提バージョン/リビジョン 〜<半角の英大文字、数字、および / >((1〜6文字))
-
登録するソフトウェアを配布するときに、前提となるバージョン/リビジョンを指定します。-Vオプションに指定した前提バージョン/リビジョンは、登録ファイルの指定よりも優先されます。-Vオプションの指定を省略すると、登録ファイルの指定が有効になります。
前提バージョン/リビジョンに「000000」を指定した場合は、前提バージョン/リビジョンに関係なく無条件にソフトウェアが配布されます。登録ファイルと-Vオプションを両方とも指定しなかった場合は、空白が仮定され、前提バージョンのチェックはしないでソフトウェアが配布されます。
他社ソフトウェアの場合、-Vオプションは無効です。
- -vバージョン/リビジョン 〜<半角の英大文字、数字、および / >((1〜6文字))
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登録するソフトウェアのバージョン/リビジョンを指定します。このオプションでバージョン/リビジョンを指定しない場合、登録ファイルでの指定が有効となります。-vオプションでの指定は、登録ファイルでの指定より優先されます。
登録ファイル名を指定しない場合に-vオプションを省略すると、空白文字が仮定されます。ただし、他社ソフトウェアの場合、-rオプションと-vオプションを省略すると、バージョン/リビジョンは自動生成されます。
- 登録ファイル名
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登録ファイル名を、絶対パスまたは相対パスで指定します。登録ファイル名、ユーザ資源パスおよびユーザ資源パス記述ファイルの指定を省略すると、次の登録ファイルパスが仮定されます。
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HP-UX以外の場合:/NETMRDS/UPUPL/AC000000
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HP-UXの場合:/var/opt/NETMDMW/UPUPL/AC000000
登録ファイルを使わない場合、-gグループ名を必ず指定してください。また、日立プログラムプロダクトおよびユーザデータ・ユーザプログラムの場合、登録ファイルを使わないときは、-r資源名を必ず指定してください。
-
終了コード
終了コード |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了しました。 |
2 |
ディスクの空き容量が不足しました。不要なファイルを削除してください。 |
3 |
インタフェースが不正です。設定ファイルまたは登録ファイルの書式を見直してください。 |
4 |
システムエラーが起こりました。システム管理者に連絡してください。 |
5 |
通信エラーが起こりました。システム管理者に連絡してください。 |
6 |
内部エラーが起こりました。システム管理者に連絡してください。 |
7 |
起動できません。システム管理者に連絡してください。 |
8 |
同じ名称のソフトウェアは登録済みか、ほかの端末で同じグループに同じ名称のソフトウェアを登録中です。同じ名称のソフトウェアが登録済みのときは、登録ファイルを見直すか、登録済みのパッケージを削除してください。ほかの端末で同じグループに同じ名称のソフトウェアを登録中のときは、しばらく待ったあとで、コマンドを再実行してください。 |
9 |
不正なソフトウェアを登録しています。登録済みの不正なパッケージを削除してください。 |
10 |
ソフトウェアの登録数が超過しました。配布管理システムのシステム管理者に連絡してください。 |
11 |
ほかの端末でソフトウェアを登録中です。しばらく待ってからコマンドを再実行してください。 |
注意事項
-
動作環境設定用ファイルに「PROHIBITPATH=NO」を設定していない場合、パッケージング時、ユーザ資源パスに/、/ofis、/usr、/etcは指定できません。これらのディレクトリ下の1ディレクトリまたはファイル(/etc/hosts、/etc/passwdなど)を指定することはできます。ただし、/(ルート)下のファイルおよびスペシャルファイルは指定できません。
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ユーザ資源パスとして、/NETMRDS/UPUPL/hd(OSがHP-UXの場合は、/var/opt/NETMDMW/UPUPL/hd)を絶対パスで指定できません。
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ユーザ資源パスにディレクトリを指定する場合は、指定ディレクトリ下のファイルのパス名が128バイト以下になるように指定してください。
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このコマンドをバックグラウンドで実行する場合(「&」を付加して実行する場合)は、必ず-Qオプションを指定してください。
指定例
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他社ソフトウェア/home/usr/aaa.rpmを登録する場合
/home/usrディレクトリに移動したあと、次のように指定します。
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レスポンスファイル/tmp/ISVSOFT/ISVSOFT.res、インストール管理ファイル/tmp/ISVSOFT/ISVSOFT.admを指定し、他社ソフトウェア/home/usr/aaa/bbbを登録する場合
/home/usr/aaa/bbbディレクトリに移動したあと、次のように指定します。