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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Console 構築・運用ガイド


17.7.1 DBMSのトラブル

DBMSの発生トラブル別に、その要因および調査方法を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) DBMSの環境が誤っているか、または破壊されている

次に示す要因が考えられます。

(2) 資産管理データベースへの接続がエラーになる

次に示す要因が考えられます。

(3) スクリプトの実行でエラーになる

次に示す要因が考えられます。

環境をカスタマイズしている場合、カスタマイズの内容に問題がないかを確認してください。

(4) 資産管理データベースの作成時に、エラーが発生して実行が停止する

データベース格納先のディスク容量、またはデータベース作成時に指定したデータベースの容量が満杯になっているおそれがあります。

データベース作成時に表示される、データベースの詳細設定のダイアログの「サイズ」、「管理領域」および「動作領域」の分だけ容量に空きがあるディスクに、資産管理データベースを再作成してください。

(5) ログイン画面は表示されるが、「ページを表示できません」といったメッセージが表示されて、ログインできない

資産管理データベースが作成されていない可能性があります。

必ず、事前に[サーバセットアップ]ダイアログを起動して、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を入力して、[OK]ボタンをクリックしてください。

ログインIDやサービス名は、予約語を避けてください。予約語はAsset Consoleのインストール先フォルダに格納されているRESWORDS.TXTを参照してください。

そのあとで、資産管理データベースを作成してください。

(6) データベース接続の認証に失敗する

次の文字列で始まるエラーメッセージが、ログに出力されます。

これは、Asset Consoleの稼働後に、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」のどちらかを変更した可能性があります。

[サーバセットアップ]ダイアログを起動して、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を、資産管理データベースを作成したときの状態に戻してください。

運用中に、「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を別の値には変更できません。

(7) データベース通信エラーが発生しているか、またはデータベース内でエラーが発生している

次の文字列で始まるエラーメッセージが、ログに出力されます。

これは、DBMSサーバが起動中、閉塞中または停止中の可能性があります。次に示す内容を確認してください。

(8) データベース容量不足が発生している

次の文字列で始まるエラーメッセージが、ログに出力されます。

これは、データベース領域がページ不足になっているおそれがあります。

資産管理データベースを再編成してください。再編成してもエラーメッセージが出力される場合は、資産管理データベースを再作成して、サイズを変更してください。

資産管理データベースを再編成する手順については、「18.2.1 [データベースマネージャ]ダイアログからの資産管理データベースの再編成」または「18.2.2 コマンドでの資産管理データベースの再編成」を参照してください。また、資産管理データベースのサイズを変更する手順については、「付録F.2 データベースのサイズの変更」を参照してください。

(9) 資産管理データベースを作成したドライブの空き容量が減少している

データベースの作業表用ファイル(SQL文を実行するときに必要とする一時的な情報を格納するファイル)の容量が自動拡張によって、ドライブの空き容量を圧迫しているおそれがあります。

作業表用ファイルの容量は、大量の検索結果を出力したときに自動拡張されます。資産管理データベースを作成したドライブの空き容量が圧迫された際には、jamemb_workcomp.exeを実行することで、作業表用ファイルで自動拡張された領域を解放できます。

ここでは、データベースの作業表用ファイルで、自動拡張された領域を解放するjamemb_workcomp.exeの機能、形式、戻り値およびコマンド実行時の注意事項について説明します。

jamemb_workcomp.exeは次のフォルダに格納されています。

<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\exe

(a) 機能

データベースの作業表用ファイルで、自動拡張された領域を解放します。

(b) 形式

jamemb_workcomp.exe

(c) 戻り値

次の戻り値を返します。

戻り値

内容

0

正常終了。

11

オプションの書式に誤りがあります。

101以上

そのほかのエラーで終了しました。

(d) コマンド実行時の注意事項

Administrators権限を持つユーザでjamemb_workcomp.exeを実行してください。

jamemb_workcomp.exeを実行する前に、資産管理サーバでAsset Consoleのサービス、コマンドおよびタスクをすべて停止してください。停止する順番を次に示します。

  1. World Wide Web Publishing ServiceまたはWorld Wide Web Publishing

  2. Asset Consoleのコマンド、およびタスク

また、jamemb_workcomp.exeの実行後にAsset Consoleを使用するときは、停止時と逆の順番でサービスを起動してください。

サービスを停止していない状態でjamemb_workcomp.exeを実行すると、jamemb_workcomp.exeが戻り値「105」で異常終了することがあります。また、異常終了した場合、Asset Consoleのインストール先フォルダ¥exe配下に中間ファイル「jamemb_workcomp.bat」が残存し、次回jamemb_workcomp.exeを実行したときにエラーとなることがあります。「jamemb_workcomp.bat」が残存している場合は削除した上でjamemb_workcomp.exeを実行してください。

(10) 「KFPO00107-E」のメッセージが出力される

データベースマネージャを操作時に「KFPO00107-E」のメッセージが出力された場合は、メモリ不足などで作業ファイルが破壊されている、または完全にプロセスが終了する前にDBのサービスを起動した可能性があります。この場合、データベースマネージャで再度実行してください。それでも回避されない場合は、次の(a)(b)に示すファイルをすべて削除して環境を回復したあとに、再度実行してください。(b)については、存在していない場合は削除する必要はありません。なお、回復手順実行後、エクスプローラなどの他アプリケーションで<Asset Consoleのインストール先フォルダ>\aimdb\tmpにアクセスしたまま再実行しないでください。

(a)
  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥filmng.dat

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥flg.dat

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥shmmng.dat

(b)
  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥~pdatmode

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥~pdipcid

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥oslmqid

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥oslsmid

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥pdprcsts

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥scdqid1

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥scdqid2

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥spool¥pdommenv

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥tmp¥pdommenv

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥shmの下の全ファイル

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥semmng.dat

  • <Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥aimdb¥uxpldir¥spool¥system¥msgmng.dat