11.5.11 コマンドラインからの検索の実行
作成したユーザレポートでの検索を実行する、jamUserReportコマンドの機能、形式、オプション、戻り値、コマンド実行時の注意事項および実行例について説明します。
なお、コマンドの実行ファイルは次のフォルダに格納されています。
<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥exe
(1) 機能
業務メニュー「ユーザレポート作成」で作成したユーザレポートでの検索を実行します。検索結果はCSV形式で標準出力に出力されます。
(2) 形式
jamUserReport -n "レポート名" { [ -cv "変数名=条件値" [ -cv "変数名=条件値" ] ] | [ -cf "条件値定義ファイル名" ] } [ -pf "出力ファイル名" ]
(3) オプション
- -n "レポート名"
-
検索を実行するレポート名を指定します。ただし、同一の名称で複数作成されているレポート名は指定できません。このオプションは、必ず指定してください。
- -cv "変数名=条件値"
-
検索条件を指定します。-cvオプションで指定できるのは、ユーザレポートで検索時に指定できる条件と同じです。-cfオプションとは同時に指定できません。定義されていない変数名を指定した場合、および条件値を指定しない場合は、無視されます。
- 変数名
-
ユーザレポート作成時に「検索条件」の「コマンド引数」タブで定義した変数名を指定します。
- 条件値
-
変数に合わせて指定します。検索条件に指定するプロパティに応じた指定方法を次に示します。
-
コードに対応づけて管理されているプロパティの場合、条件値には数値ではなく表示名を指定してください。
-
日付の場合、「yyyy/mm/dd」または「yyyy/mm/dd△hh:mm:ss」(△は半角スペース)の形式で指定します。
-
数値の場合、「1,000」のように「,」(コンマ)で区切らないで「1000」のように指定します。
-
ハードウェア資産情報の「ディスク容量」、「空ディスク容量」および機器カタログ情報の「ディスク容量」の場合、単位はギガバイトで指定してください。ただし、検索結果にはメガバイトで出力されます。
-
部署情報の場合、操作画面のようなログインユーザによるアクセス制限はありません。
-
IPアドレスのようにけた数が決まっている数値の場合でも、「11.111.111.1」のように指定できます(0でけた数を調整する必要はありません)。
-
- -cf "条件値定義ファイル名"
-
条件値を定義したファイル(条件値定義ファイル)の名称を指定します。-cvオプションとは同時に指定できません。
よく使用する検索条件や複数の検索条件を組み合わせる場合に、この条件値定義ファイルを利用すると便利です。
条件値定義ファイルの記述形式を次に示します。
変数名,条件値 変数名,条件値 :
1カラム目に変数名、2カラム目に条件値を「,」(コンマ)で区切って記述します。ファイルはCSV形式で作成してください。
- -pf "出力ファイル名"
-
検索結果の出力ファイル名を指定します。パスを指定すると、指定したフォルダに出力されます。ファイル名だけを指定した場合、標準出力ではなく、コマンドの実行ファイルと同じフォルダに出力されます。
指定した出力ファイル名と同じファイルがあった場合は、そのファイルに上書きされます。コマンドがエラーで終了した場合は、既存のファイルの内容がクリアされます。
(4) 戻り値
次の戻り値を返します。
戻り値 |
内容 |
---|---|
0 |
正常終了。 |
1 |
検索結果が0件です。 |
11 |
コマンドオプションの指定に誤りがあるため、処理を中断しました。 |
21 |
レポート名に誤りがあるため、処理を中断しました。 |
22 |
変数名に誤りがあるため、処理を中断しました。 |
23 |
条件値に誤りがあるため、処理を中断しました。 |
24 |
条件変数値定義ファイルに誤りがあるため、処理を中断しました。 |
25 |
出力ファイルに誤りがあるため、処理を中断しました。 |
31 |
メモリが不足しています。 |
52 |
ユーザによってキャンセルされました。 |
101以上 |
その他のエラーでコマンドが終了しました。 |
(5) コマンド実行時の注意事項
-
Administrators権限を持つユーザでjamUserReportコマンドを実行してください。
-
コマンドのオプションの引数で、スペースを含む文字列を指定する場合、「"」(ダブルクォーテーション)で囲む必要があります。
(6) 実行例
jamUserReport -n "機器の一覧" -cv "Variant1=本社/資産管理部" -pf "C:\kiki.csv"
また、バッチファイル(.bat形式のファイル)を作成すると、EURのコマンドを使用して、検索結果をプリンタに出力できます。プリンタに出力する場合の、バッチファイルの作成例を次に示します。
jamUserReport -n "機器の一覧" -cv "Variant1=本社/資産管理部" -pf "C:\kiki.csv" IF errorlevel 1 then goto error eurps C:\kiki.fms,C:\kiki.csv IF errorlevel 1 then goto error goto end error: echo プリンタ出力に失敗しました。 end:
eurpsコマンドの詳細については、帳票システム構築支援 uCosminexus EUR バージョン8対応のマニュアル「uCosminexus EUR サーバ帳票出力」を参照してください。