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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 - Asset Console 構築・運用ガイド


11.5.11 コマンドラインからの検索の実行

作成したユーザレポートでの検索を実行する、jamUserReportコマンドの機能、形式、オプション、戻り値、コマンド実行時の注意事項および実行例について説明します。

なお、コマンドの実行ファイルは次のフォルダに格納されています。

<Asset Consoleのインストール先フォルダ>¥exe

〈この項の構成〉

(1) 機能

業務メニュー「ユーザレポート作成」で作成したユーザレポートでの検索を実行します。検索結果はCSV形式で標準出力に出力されます。

(2) 形式

jamUserReport
      -n "レポート名"
      { [ -cv "変数名=条件値" [ -cv "変数名=条件値" ] ] | 
        [ -cf "条件値定義ファイル名" ] }
      [ -pf "出力ファイル名" ]

(3) オプション

-n "レポート名"

検索を実行するレポート名を指定します。ただし、同一の名称で複数作成されているレポート名は指定できません。このオプションは、必ず指定してください。

-cv "変数名=条件値"

検索条件を指定します。-cvオプションで指定できるのは、ユーザレポートで検索時に指定できる条件と同じです。-cfオプションとは同時に指定できません。定義されていない変数名を指定した場合、および条件値を指定しない場合は、無視されます。

変数名

ユーザレポート作成時に「検索条件」の「コマンド引数」タブで定義した変数名を指定します。

条件値

変数に合わせて指定します。検索条件に指定するプロパティに応じた指定方法を次に示します。

  • コードに対応づけて管理されているプロパティの場合、条件値には数値ではなく表示名を指定してください。

  • 日付の場合、「yyyy/mm/dd」または「yyyy/mm/dd△hh:mm:ss」(△は半角スペース)の形式で指定します。

  • 数値の場合、「1,000」のように「,」(コンマ)で区切らないで「1000」のように指定します。

  • ハードウェア資産情報の「ディスク容量」、「空ディスク容量」および機器カタログ情報の「ディスク容量」の場合、単位はギガバイトで指定してください。ただし、検索結果にはメガバイトで出力されます。

  • 部署情報の場合、操作画面のようなログインユーザによるアクセス制限はありません。

  • IPアドレスのようにけた数が決まっている数値の場合でも、「11.111.111.1」のように指定できます(0でけた数を調整する必要はありません)。

-cf "条件値定義ファイル名"

条件値を定義したファイル(条件値定義ファイル)の名称を指定します。-cvオプションとは同時に指定できません。

よく使用する検索条件や複数の検索条件を組み合わせる場合に、この条件値定義ファイルを利用すると便利です。

条件値定義ファイルの記述形式を次に示します。

変数名,条件値
変数名,条件値
    :

1カラム目に変数名、2カラム目に条件値を「,」(コンマ)で区切って記述します。ファイルはCSV形式で作成してください。

-pf "出力ファイル名"

検索結果の出力ファイル名を指定します。パスを指定すると、指定したフォルダに出力されます。ファイル名だけを指定した場合、標準出力ではなく、コマンドの実行ファイルと同じフォルダに出力されます。

指定した出力ファイル名と同じファイルがあった場合は、そのファイルに上書きされます。コマンドがエラーで終了した場合は、既存のファイルの内容がクリアされます。

(4) 戻り値

次の戻り値を返します。

戻り値

内容

0

正常終了。

1

検索結果が0件です。

11

コマンドオプションの指定に誤りがあるため、処理を中断しました。

21

レポート名に誤りがあるため、処理を中断しました。

22

変数名に誤りがあるため、処理を中断しました。

23

条件値に誤りがあるため、処理を中断しました。

24

条件変数値定義ファイルに誤りがあるため、処理を中断しました。

25

出力ファイルに誤りがあるため、処理を中断しました。

31

メモリが不足しています。

52

ユーザによってキャンセルされました。

101以上

その他のエラーでコマンドが終了しました。

(5) コマンド実行時の注意事項

(6) 実行例

jamUserReport -n "機器の一覧" -cv "Variant1=本社/資産管理部" -pf "C:\kiki.csv"

また、バッチファイル(.bat形式のファイル)を作成すると、EURのコマンドを使用して、検索結果をプリンタに出力できます。プリンタに出力する場合の、バッチファイルの作成例を次に示します。

jamUserReport -n "機器の一覧" -cv "Variant1=本社/資産管理部" -pf "C:\kiki.csv"
IF errorlevel 1 then goto error
eurps C:\kiki.fms,C:\kiki.csv
IF errorlevel 1 then goto error
goto end
error:
echo プリンタ出力に失敗しました。
end:

eurpsコマンドの詳細については、帳票システム構築支援 uCosminexus EUR バージョン8対応のマニュアル「uCosminexus EUR サーバ帳票出力」を参照してください。