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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


18.4.1 代入操作

代入操作では、右オペランドの値を左オペランドに割り当てます。代入操作の左オペランドは定数ではありません。

〈この項の構成〉

(1) 形式

代入ステートメント
assignment_expression END_STMT
代入式
identifier assign_operand expression

(2) 説明

代入操作では、右の値の型は左の値の型に変換され、割り当て後は左オペランドに値が格納されます。左オペランドは関数または定数にしないでください。

右オペランドと左オペランドの型が異なる場合は、型変更が実行されます。型変更は、指定された演算子と、オペランドまたは演算子の型に応じて実行されます。

AIT言語で実行される型変更を次の表に示します。警告やエラーは文法チェック時に表示されます。

左オペランドの型

右オペランドの型

結果

説明

integer

integer

integer

integer型変数の値が別のinteger型変数に代入されます。

integer

float

integer

切り捨て後の値がinteger型変数に代入されます。データの正確性が損なわれるため警告が表示されます。

integer

bool

integer

trueは1として、falseは0としてinteger型変数に代入されます。

integer

string

エラー

string値はintegerに型変更できないため、エラーが表示されます。

float

integer

float

integer型変数の値がfloat型変数に代入されます。

float

float

float

float型変数の値が別のfloat型変数に代入されます。

float

bool

float

trueは1.0として、falseは0.0としてfloat型変数に代入されます。

float

string

エラー

string値はfloatに型変更できないため、エラーが表示されます。

bool

integer

bool

0以外の値はtrueとして、0はfalseとしてbool型変数に代入されます。データが失われるため警告が表示されます。

bool

float

bool

bool

bool

bool

bool型変数の値が別のbool型変数に代入されます。

bool

string

エラー

string型変数の値はboolに型変更できないため、エラーが表示されます。

string

integer

エラー

integer型変数の値はstringに型変更できないため、エラーが表示されます。

string

float

エラー

float型変数の値はstringに型変更できないため、エラーが表示されます。

string

bool

エラー

bool型変数の値はstringに型変更できないため、エラーが表示されます。

string

string

string

string型変数の値が別のstring型変数に代入されます。

なお、AIT言語では多重代入ができます。多重代入によって、ある値を2つの変数に代入できます。

(3) 記述例

MAIN
    {
        a = 10;         // 10という値がaに代入されます。
        a = b = 20;     // 多重代入が指定されています。
                        // 20という値が始めに変数bに代入され、
                        // 次に変数aに代入されます。
    }