Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


付録J 用語解説

(英字)

AITファイル

専用のインストーラなどを使用して対話形式でソフトウェアをインストールするときの手順を記録したファイルで、Automatic Installation Toolを使用して作成します。

Citrix XenApp、Microsoft RDSサーバ

Citrix XenAppおよびMicrosoft RDS(リモートデスクトップサービス)がインストールされているサーバのことです。Citrix XenApp、Microsoft RDSがインストールされているサーバにエージェントを導入して、JP1/IT Desktop Management 2で管理できます。

ID

複数のコンピュータあてにジョブを実行するために、コンピュータをグルーピングする方法の一つです。IDに所属するコンピュータは、エージェントまたは配布管理システムで登録します。

ID管理元中継

IDジョブおよびIDに属するコンピュータを管理する中継システムまたは管理用中継サーバです。IDジョブが実行されると、ID管理元中継はIDジョブを自システムに保管し、このIDに属するコンピュータに対してジョブを実行します。

IDジョブ

あて先にIDを指定して実行するジョブです。

ITDM互換配布

JP1/IT Desktop Management 2が提供する2つの配布機能のうち、操作画面の配布画面を使用して配布する機能のことです。リモートインストールマネージャを使用した配布に対してこう呼びます。

JP1/AJS

JP1/AJSは、業務を自動的に運用するためのプログラムです。処理を順序付けて定期的に実行したり、特定の事象が発生したときに処理を開始したりできます。

JP1/Base

JP1/IMの基盤機能を提供するプログラムです。

JP1イベントの送受信を制御します。また、JP1/IMシステムのエージェントとしての役割も持ちます。

JP1/Baseは、JP1/IM - Managerの前提プログラムです。

JP1/IM

JP1/IMは、分散システムを集中的に監視するためのプログラムです。分散システム内での業務の実行状況や障害などの情報は、JP1イベントとして、JP1/IMに送られます。JP1/IMは、JP1イベントを登録、管理し、システム管理者の端末に表示します。

JP1イベント

システム内で何らかの事象が発生した際に、その事象に関してJP1/Baseに通知される情報です。

Remote Install Manager

JP1/IT Desktop Management 2のコンポーネントです。リモートインストールマネージャを使用した配布を利用する場合にインストールします。

Wake on LAN

Wake on LANはLANで接続されたネットワーク上のマシンに対して、ネットワーク経由でほかのマシンからリモートで起動するための規格です。

(ア行)

あて先グループ

複数のコンピュータあてにジョブを実行するためにコンピュータをグルーピングする方法の一つです。業務や組織ごとなど配布目的に合わせ、配布管理システムからホストをグルーピングします。

アプリケーションゲートウェイ方式

ファイアウォール実現方式の一つです。パケットの中継を禁止して、アプリケーションゲートウェイでアクセスを制御します。外部から内部にアクセスする場合には、ゲートウェイのログインとパスワードを入力させ、内部に直接アクセスできないようにします。

アンアーカイバ

リモートコレクト時に、アーカイブされたファイルや、圧縮されたファイルを元の形式に復元するためのプログラムです。

イベント

ユーザの操作やプログラムの状態変化などのコンピュータが検知できる事象です。ユーザ操作によって発生するイベントとしては、マウスクリック、メニュー選択、キーボード操作、時間経過などがあります。そのほかのイベントは、未処理例外や、ウィンドウの作成および消滅などのように、アプリケーションの内部またはオペレーティングシステムの内部で発生するものです。

インストールモード

管理対象のコンピュータでのパッケージのインストール方法です。インストーラを使用する「GUIインストールモード」、インストーラを使用しないでファイルのコピーだけでインストールする「バックグラウンドインストールモード」の2種類があります。

エージェント

JP1/IT Desktop Management 2で管理される側のコンピュータにインストールするプログラムです。JP1/IT Desktop Management 2 - Manager に情報を通知したり、JP1/IT Desktop Management 2 - Manager からの指示でコンピュータを制御したりします。プログラム名は「JP1/IT Desktop Management 2 - Agent」です。

エージェント設定

管理用サーバ側で管理する、エージェントのセットアップの設定内容です。操作画面でエージェント設定を作成し、エージェントに割り当てることで、エージェントのセットアップをリモートで変更できます。

オフラインインストール

インストール媒体を使用することで、ネットワークを介さないでソフトウェアをインストールする機能です。

オフラインマシン

JP1/IT Desktop Management 2で管理するシステム構成情報に登録していない、Windowsのコンピュータです。例えば、次のようなコンピュータです。

  • スタンドアロンで使用していて、JP1/IT Desktop Management 2 - Agent(エージェント)をインストールしているコンピュータ

  • ネットワーク内でJP1/IT Desktop Management 2 - Agent(エージェント)をインストールしているが、JP1/IT Desktop Management 2のシステム構成情報に登録していないコンピュータ

なお、オフラインマシンにソフトウェアをインストールすることもできます。

(カ行)

監査ログ

JP1製品が共通で出力するログです。「だれが」、「いつ」、「どのような操作を実行したか」を示します。

管理対象のコンピュータ

JP1/IT Desktop Management 2 - Agent(エージェント)がインストールされているマシン、およびシステム構成情報上でJP1/IT Desktop Management 2 - Agent(中継システム)がインストールされているマシンの配下にある中継システムと同一名称のエージェントのことです。配布管理システムから直接、または中継システムおよび管理用中継サーバを介してリモートインストールされるソフトウェアを受信し、自システムにインストールしたり、インストール結果を配布管理システムへ通知したりできます。

管理用サーバ

JP1/IT Desktop Management 2 - Managerがインストールされているコンピュータです。単数サーバ構成の管理用サーバ、複数サーバ構成の統括管理用サーバ、および複数サーバ構成の拠点管理用サーバのことを示します。

管理用中継サーバ

配布管理システムを階層化したシステムで、最上位の配布管理システム(マネージャ)の配下に位置するJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのことです。配布管理システムと管理対象のコンピュータの間で、リモートインストールやファイル転送などのジョブを中継できます。

関連付けるラベル

コントロールの一種です。このテキストをユーザが操作したり変更したりすることはできません。一般に、関連づけるラベルは、キャプションが付いていないリストボックスなど、別のコントロールの説明としても使用されます。タブオーダーで、コントロールの直前のテキストが関連づけるラベルになります。

機器情報

JP1/IT Desktop Management 2 が管理対象の機器から収集する情報です。管理対象のコンピュータでのハードウェアの使用状況やインストールされているソフトウェアの種類など、コンピュータの管理に必要な情報です。機器情報は、機器画面の[機器情報]画面で確認できます。

キャビネット

配布管理システムにあるパッケージを保管するための領域です。

キャプション

コントロールの上部またはウィンドウのタイトルとして表示されるテキストです。

クライアント制御

ネットワーク経由で、手元のPCから離れた場所にあるPCを起動したり、シャットダウンしたりする機能です。この機能を使って、JP1/IT Desktop Management 2では、深夜や休日などの電源が入っていない状態のPCに対してソフトウェアをリモートインストールできます。クライアント制御を利用するには、PCがAMTまたはWake on LANに対応していることが必要です。

子ウィンドウ

別のウィンドウ(親ウィンドウ)の子孫に当たるウィンドウです。例えば、一般にアプリケーションは、子ウィンドウを使って、1つの親ウィンドウを複数の作業エリアに分割します。ダイアログボックスの内部では、チェックボックスやテキストボックスなどの各種コントロールが、ダイアログボックスの子ウィンドウに相当します。

更新プログラム

日本マイクロソフト社が公開する、WindowsやInternet Explorerを更新するためのプログラムです。

コレクトファイル

管理対象のコンピュータからリモートコレクトで収集したファイルです。

コントローラ

管理対象のコンピュータをリモートコントロールするためのプログラムです。

コントロール

テキストボックスやコマンドボタンなど、ウィンドウ上に配置されているグラフィカルオブジェクトのことです。コントロールは、コントロールを表示しているウィンドウの子ウィンドウに相当します。

(サ行)

資源登録システム

リモートインストールするソフトウェアを配布管理システムに登録するプログラムです。Windows版のJP1/IT Desktop Management 2のパッケージャに相当します。UNIX版のJP1/IT Desktop Management 2 - Agentの用語です。

資源のグループ名

キャビネットを識別するためのユニークなIDです。Windows版のJP1/IT Desktop Management 2のキャビネット識別IDに相当します。UNIX版のJP1/IT Desktop Management 2 - Agentの用語です。

資源名

パッケージング時にソフトウェアに付ける名称です。Windows版のJP1/IT Desktop Management 2のパッケージ識別IDに相当します。UNIX版のJP1/IT Desktop Management 2 - Agentの用語です。

資産管理項目

利用者名、メールアドレス、部署、設置場所などのJP1/IT Desktop Management 2で管理できる資産項目です。リモートインストールマネージャを使用した配布では、部署、設置場所、およびハードウェア資産情報の追加管理項目をあて先グループまたはIDグループの自動メンテナンスポリシーで指定できます。

システム情報

JP1/IT Desktop Management 2のシステムを構成するホストのハードウェアの情報です。

実行タイミング

パッケージを管理対象のコンピュータにインストールするタイミングです。管理対象のコンピュータの起動時にインストールする「次回起動時に実行」、またはパッケージが管理対象のコンピュータに転送された時点でインストールする「すぐに実行」を選択できます。

自動メンテナンスポリシーファイル

あて先グループおよびIDの自動メンテナンスのポリシーが記述されたXML形式のファイルです。

上位システムアドレス格納ファイル

ホスト名とIPアドレスの対応が記述された設定ファイルです。ホスト名運用のコンピュータが上位システムを名前解決できないときに、上位システムのIPアドレスを認識するために使用されます。

ジョブ

JP1/IT Desktop Management 2の機能の実行単位です。

(タ行)

タブオーダー

タブキーを押して、フォーカスをあるコントロールから次のコントロールへと移動させていく際の順序のことです。

中継システム

配布管理システムと管理対象のコンピュータの間で、リモートインストールやファイル転送などのジョブを中継するJP1/IT Desktop Management 2 - Agentのことです。

ドメイン

ネットワーク内のホストおよびユーザを管理する単位です。

(ナ行)

日時ピッカー

コントロールの一種で、日付または時刻を選択できます。

(ハ行)

配布管理システム

JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのことです。

パケットフィルタリング方式

ファイアウォールを通過するパケットを制限する、ファイアウォール実現方式の一つです。内部から外部へのアクセスは許可して、外部から内部へのアクセスは禁止するといった運用ができます。また、インターネットにアクセスする端末を限定できます。

パッケージ(リモートインストールマネージャを使用した配布用)

リモートインストールマネージャを使用して配布するソフトウェアの単位です。パッケージャでパッケージを作成すると、配布管理システムのキャビネットに保管されます。保管されたパッケージは、リモートインストールマネージャまたはコマンドで配布できます。

パッケージ種別

パッケージの種類を示します。「ユーザプログラム、データ」、「日立プログラムプロダクト」、および「他社ソフトウェア」の3種類があります。

パッケージセットアップマネージャ

配布管理システム、または中継システムから受け取ったソフトウェアを、利用者側で任意に選択してインストールするための機能です。選択したソフトウェアのインストール先のディレクトリを変更したり、リモートインストールマネージャから配布されたソフトウェアの一覧を確認したりもできます。

パッケージャ

リモートインストールするソフトウェアを配布管理システムに登録するプログラムです。

パッケージング

パッケージャを使用して、パッケージを作成することです。

ハンドル

ユニークな4バイトの整数値です。これを使用してウィンドウやコントロールを識別してアクセスできます。この値は、オペレーティングシステムによって割り当てられています。

ファイアウォール

インターネットと内部システムの境界に設置して、外部からの不正なアクセスが内部システムへ侵入することを防ぐものです。

フォーカス

ユーザーインターフェースオブジェクト(ウィンドウ、ビュー、ダイアログボックス、ボタンなど)の一時的な属性で、フォーカスされたオブジェクトは、ユーザ入力を受け取ることができます。例えば、テキストボックスが「フォーカスされた」とき、ユーザが文字列を入力すると、その文字列がテキストボックスに表示されます。通常フォーカスは、強調表示で示されます。

複数LAN接続

複数のLANで構成されたシステムに対応するJP1の機能です。この機能を使うと、複数のLANに接続されたホスト上で、JP1の通信に使うLANを設定できます。システムやほかのアプリケーションとは別にJP1独自に通信設定できるので、多様なネットワーク構成や運用方法に柔軟に対応できます。なお、複数のLANに接続したホストを、マルチホームホストや複数NICのホストと呼ぶこともあります。

JP1/IT Desktop Management 2では、次の複数LAN接続の環境での運用をサポートしています。

  • 複数のネットワークに分かれている環境

  • ネットワークが多重化されている環境

分割配布

ネットワークに負荷を掛けないためにユーザが指定したサイズで分割して転送し、かつ転送と転送の間にインターバル(転送休止時間)を置きながら配布する方法です。サイズは、エージェント設定時とジョブの作成時、さらにパッケージの転送途中の中継地点でも指定できます。大容量のパッケージを配布する場合に有効です。

ホスト

JP1/IT Desktop Management 2での操作の対象となる、ネットワークを構成するWindows、UNIX、またはMacのコンピュータです。

ホスト識別子

システム内でホストを一意に識別できるキーです。ネットワーク構成に左右されないため、システム管理者がホストを管理する負担を軽減できます。

ポリシー

システム構成情報の自動反映機能によって新規にシステム構成に追加されたホストを、自動的にあて先グループまたはIDに振り分けるために、あらかじめ設定しておく条件です。

(マ行)

マネージャ

JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのことです。

マルチキャストアドレス

各マルチキャストグループに固有のIPアドレスです。マルチキャスト配布の送信側と受信側のセットアップで設定します。

マルチキャストグループ

マルチキャスト配布をするとき、ジョブの配布先となる概念上のグループです。マルチキャストアドレスというグループ固有のIPアドレスを持っています。上位システムがマルチキャストグループにジョブのパケットを送信すると、そのグループに所属している各コンピュータに、パケットが配信されます。

マルチキャスト配布

ジョブの配布方式の一つです。IPマルチキャストプロトコルを利用して、上位システムから特定多数のコンピュータへパケットを送信します。コンピュータの数に関係なく、上位システムはマルチキャストグループ1か所だけにジョブのパケットを送信すればよいため、通信量を削減できます。

(ヤ行)

ユニキャスト配布

ジョブの配布方式の一つです。上位システムからコンピュータへ1対1でパケットを送信します。上位システムは、送信先のコンピュータごとにジョブのパケットを送信する必要があるため、パケットの送信数は、コンピュータ数の増加に対応して増大します。

(ラ行)

リモートインストール

管理用サーバから利用者のコンピュータへ、ネットワークを経由してソフトウェアおよびファイルを一括で配布する機能です。

リモートインストールマネージャ

Remote Install Managerのことです。

リモートインストールマネージャを使用した配布

JP1/IT Desktop Management 2が提供する2つの配布機能のうち、JP1/IT Desktop Management 2のコンポーネントであるRemote Install Managerを使用して配布する機能のことです。コマンドを使用して配布することもできます。ITDM互換配布に対してこう呼びます。

リモートコレクト

管理対象のコンピュータに格納されているファイルを、リモートインストールマネージャを使用して一括で収集する機能です。

リモートコントロール機能

遠隔地にあるコンピュータに接続し、呼び出したコンピュータの画面に対してキーボード操作やマウス操作ができる機能です。

リモートデスクトップ

このマニュアルでは、Windows Server 2019、Windows Server 2016、Windows 10、Windows 8.1、Windows 8、Windows Server 2012、Windows Server 2008、Windows Server 2003、Windows 7、Windows Vista、またはWindows XPの「管理用リモート デスクトップ」または「リモート デスクトップ」の機能を「リモートデスクトップ」と呼んでいます。

リモコンエージェント

エージェントのプログラムの一部です。 リモコンエージェントとコントローラが標準接続することで、すべてのリモートコントロール機能が使用できるようになります。