Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


7.3.4 オフラインインストール

ここでは、オフラインインストールの操作について説明します。

なお、この機能はCitrix XenApp、Microsoft RDSサーバではサポートしていません。

〈この項の構成〉

(1) オフラインインストールの手順

オフラインインストールの手順を次の図に示します。

図7‒42 オフラインインストールの手順

[図データ]

  1. インストールするソフトウェアをパッケージングする。

    パッケージャで、インストールするソフトウェアをパッケージングします。

    ただし、[JP1/ITDM2 パッケージング]ダイアログボックスで無効になる設定項目があります。これらについては、「7.3.4(6) オフラインインストールを実行するときの注意事項」を参照してください。

  2. インストール媒体を準備する。

    配布管理システムで、インストールするパッケージの情報を格納したパッケージ情報ファイルを作成します。パッケージ情報ファイルを作成すると、同時にインストール実行プログラムが出力されます。

    インストール媒体の準備方法については、「7.3.4(2) インストール媒体の準備」を参照してください。

  3. インストール媒体をオフラインマシンへ搬送する。

    パッケージ情報ファイルおよびインストール実行プログラムを、USBメモリなどの媒体に格納してオフラインマシンへ搬送します。

  4. インストールを実行する。

    オフラインマシンでインストール実行プログラムを実行すると、インストールパッケージ情報ファイルに含まれるパッケージがインストールされます。

    インストールの実行方法については、「7.3.4(3) オフラインマシンでのインストールの実行」を参照してください。

  5. インストール結果ファイルを配布管理システムへ搬送する。

    インストール時に出力されるインストール結果ファイルをUSBメモリなどの媒体に格納して、配布管理システムへ搬送します。オフラインマシンと配布管理システムがネットワークで接続されている場合は、このファイルをメールに添付して搬送することもできます。

  6. インストール結果を確認する。

    テキストエディタでインストール結果ファイルを開いて確認します。

    インストール結果の確認方法については、「7.3.4(4) オフラインマシンでのインストール結果の確認」を参照してください。

(2) インストール媒体の準備

インストール媒体は、パッケージを管理している配布管理システムのリモートインストールマネージャで準備します。インストール媒体には、次のファイルを格納します。

パッケージ情報ファイルの作成方法を次に示します。なお、インストール実行プログラムは、パッケージ情報ファイルと同時に作成されます。

  1. [パッケージ]ウィンドウで、インストールするパッケージを選択する。

    同じキャビネット内のパッケージは複数選択できます。

  2. [ファイル]メニューの[オフラインマシンの管理]から[インストール媒体作成]を選択する。

    [インストール媒体作成]ダイアログボックスが表示されます。

    図7‒43 [インストール媒体作成]ダイアログボックス

    [図データ]

    「インストールするパッケージのリスト」には、[パッケージ]ウィンドウで選択したパッケージが表示されます。

  3. 必要に応じて、パッケージのインストール順を変更する。

    「インストールするパッケージのリスト」の上から順にパッケージがインストールされます。インストール順を入れ替える場合は、パッケージを選択して、[↑]または[↓]ボタンをクリックしてください。

  4. 必要に応じて、パッケージのインストール条件を変更する。

    インストール先ディレクトリやソフトウェア条件などの、パッケージのインストール条件を変更する場合は、パッケージを選択して[変更]ボタンをクリックしてください。[インストール条件の変更]ダイアログボックスが表示され、インストール条件を変更できます。

    このダイアログボックスは、リモートインストールの実行時に使用する[インストール条件の変更]ダイアログボックスと同じです。

    ただし、ダイアログボックスの[スケジュール]パネルの機能は、すべて空白で非活性となり、変更できません。このほかの[インストール条件の変更]ダイアログボックスの指定内容については、「7.3.2(3) インストール条件の変更」を参照してください。

  5. [作成]ボタンをクリックする。

    [フォルダの参照]ダイアログボックスが表示されます。

  6. パッケージ情報ファイルおよびインストール実行プログラムを格納するフォルダを選択し、[OK]ボタンをクリックする。

    インストール媒体の作成中を示すダイアログボックスが表示され、選択したフォルダに、パッケージ情報ファイルおよびインストール実行プログラムが作成されます。

(3) オフラインマシンでのインストールの実行

準備したインストール媒体を、パッケージをインストールしたいオフラインマシンへ搬送してください。オフラインマシンでのインストール方法を次に示します。

なお、オフラインインストールの実行時には、管理対象のコンピュータの幾つかの設定が無効となります。詳細については、「7.3.4(6) オフラインインストールを実行するときの注意事項」を参照してください。

  1. オフラインマシンで、JP1/IT Desktop Management 2の機能が実行されていないことを確認する。

    JP1/IT Desktop Management 2のほかの機能が実行されている間は、オフラインインストールできません。機能が終了されるまで待ってください。

  2. パッケージ情報ファイルがインストール実行プログラムと同じフォルダにあることを確認し、インストール実行プログラムを実行する。

    インストール実行中は[パッケージのインストール]ダイアログボックスが表示され、インストールの実行状況を確認できます。

    また、インストール実行プログラムは、コマンド形式で実行することもできます。インストール実行コマンドについては、「7.3.4(5) オフラインインストールの実行コマンド(ITDM2LINSTコマンド)」を参照してください。

  3. インストール結果ファイルが出力できなかった場合は、表示される[インストール結果ファイルの保存]ダイアログボックスで出力先を選択し、[OK]ボタンをクリックする。

    [キャンセル]ボタンをクリックすると、インストール結果ファイルは出力されません。

    インストールが終わると、インストール実行ファイルと同じフォルダに、インストール結果ファイル(ファイル名:ITDM2linst.txt)が出力されます。出力先にインストール結果ファイルがすでにある場合は、ファイルの末尾にインストール結果が追加されます。

(4) オフラインマシンでのインストール結果の確認

インストール時に出力されるインストール結果ファイルを、配布管理システムに搬送してください。インストール結果ファイルをテキストエディタで開いて、インストール結果を確認します。

ここでは、インストール結果ファイルの出力形式について説明します。インストール結果ファイルの出力形式を次の図に示します。

図7‒44 インストール結果ファイルの出力形式

[図データ]

インストール結果はパッケージごとに1行ずつ出力されます。各項目はタブ文字で区切られます。各項目の詳細は次のとおりです。

(5) オフラインインストールの実行コマンド(ITDM2LINSTコマンド)

オフラインマシンで実行する、ITDM2LINSTコマンドについて説明します。

機能

パッケージ情報ファイル(ファイル名:ITDM2LINST.BIN)に含まれるパッケージをオフラインマシンにインストールします。インストール結果は、インストール結果ファイル(ファイル名:ITDM2linst.txt)に出力されます。

形式
ITDM2LINST.exe [/I パッケージ情報ファイルのディレクトリ]
            [/O インストール結果ファイルの出力先ディレクトリ]
            [/S]
オプション
  • /I

    パッケージ情報ファイル(ファイル名:ITDM2LINST.BIN)のディレクトリのフルパスを指定します。

    省略した場合は、インストール実行プログラム(ファイル名:ITDM2LINST.EXE)と同じディレクトリにあるパッケージ情報ファイルが読み込まれます。

  • /O

    インストール結果ファイル(ファイル名:ITDM2linst.txt)の出力先ディレクトリのフルパスを指定します。出力先にインストール結果ファイルがすでにある場合は、ファイルの末尾に結果が追加されます。

    省略した場合は、インストール実行プログラム(ファイル名:ITDM2LINST.EXE)と同じディレクトリにインストール結果ファイルが出力されます。

  • /S

    オフラインインストールの実行時に、次に示すダイアログボックスを表示させない場合に指定します。

    ・[パッケージのインストール]ダイアログボックス

    ・[インストール結果ファイルの保存]ダイアログボックス

    ・インストール結果を表示するダイアログボックス

    ・オフラインインストール固有のエラーダイアログボックス

実行例

パッケージ情報ファイルの格納先が「C:\Program Files\Hitachi\JP1ITDMM\MGR\BIN¥DMPRM」、インストール結果ファイルの出力先が「A:\」の場合の例を次に示します。

ITDM2LINST.exe /I "C:\Program Files\Hitachi\JP1ITDMM\MGR\BIN\DMPRM" /O "A:\"

(6) オフラインインストールを実行するときの注意事項

管理対象のコンピュータでオフラインインストールを実行するときには、次の点に注意してください。