Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


7.2.3 [システム条件]パネル

リモートインストール時のインストール先ディレクトリ、およびインストールの前提となるコンピュータのハードウェアの条件を設定します。

図7‒8 [システム条件]パネル

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) インストール先ディレクトリ(必ず設定)

パッケージのリモートインストール先ディレクトリを指定します。

ドライブ

デフォルトのリモートインストール先のドライブが表示されます。任意のドライブを選択できますが、バックグラウンドインストールモードでは、ネットワークドライブを指定しないでください。

ドライブには、「A:」〜「Z:」、「1:」〜「9:」、または「なし」を指定できます。数字は、ドライブをABC順に並べたときのハードディスクドライブの順番です。例えば、あるPCのAドライブがDVD-Rドライブ、Cドライブがハードディスクドライブの場合、「1:」はCドライブを示します。また、別のPCのAドライブがハードディスクドライブの場合、「1:」は、Aドライブを示します。このとき、あて先のドライブに「1:」を指定すると、前者のPCにはCドライブを、後者にはAドライブを指定したことになります。「なし」は、UNCパス名でディレクトリを指定したい場合に指定します。

次の場合はドライブに「なし」以外を指定してください。

  • 配布先がUNIXシステムの場合

  • パッケージ種別が日立プログラムプロダクトまたは他社ソフトウェアの場合

注※ 配布時には、指定したドライブは無視され、ディレクトリの指定に従って配布されます。

ディレクトリ

デフォルトのリモートインストール先のディレクトリが表示されます。任意のディレクトリのパスを、「\」で始まる文字列で指定してください。配布先がWindowsシステムの場合は、ドライブ名を含めて半角で128文字まで指定できます。配布先がUNIXシステムの場合は、半角で64文字まで指定できます。

ディレクトリにUNCパス名を指定する場合は、ドライブに「なし」を指定します。例えば、サーバ「SRV010」で共有宣言されたディレクトリ「\APP\PROG」下にリモートインストールする場合は、ドライブを「なし」、ディレクトリを「\\SRV010\APP\PROG」と指定してください。

ディレクトリを指定するときは、次の点に注意してください。

  • インストール先のディレクトリのパスには、文字列「%HITACHI_REG\xxx%」を含めることはできません(xxxは、任意の文字列)。この文字列は、各日立プログラムプロダクトの固有のパスを表すもので、JP1/IT Desktop Management 2の予約語です。一般ユーザは指定しないでください。

  • 日立プログラムプロダクトをパッケージングする場合は、ディレクトリに「;」、「"」およびスペースは使用しないでください。

  • バックグラウンドインストールモードでは、アクセス権のないディレクトリに対するリモートインストールはできません(インストールが失敗します)。

  • 存在しないディレクトリのパスを指定した場合、リモートインストール先のPCにディレクトリが作成されます。

    メモ

    UNIX版のパッケージャでパッケージングする場合、指定できるのはディレクトリだけです。

(2) システム条件

リモートインストール時の、インストールの前提となるコンピュータのハードウェアの条件を設定します。

システム条件の作成

システム条件をGUI上で設定します。項目比較値を選択して[追加]ボタンをクリックすると、選択に応じた条件式が枠内に表示され、ここで設定した条件に合うシステムにパッケージがリモートインストールされます。条件式は複数指定できます。条件を複数指定した場合は、すべての条件を満たす場合だけインストールされます。

項目

ハードディスクの空き容量、実メモリ容量、OSバージョンを選択できます。

比較値

選択した項目に合わせて、設定できる比較値が変化します。一覧から「=」、「>=」、「<>」などが比較値として選択できます。1つの式で使用できる比較値は1つだけです。

選択した項目に合わせて、設定できる値が変化します。一覧から選択したり、テキストボックスに値を設定したりできます。

「項目」にハードディスクの空き容量または実メモリ容量を指定した場合、「値」の上限値は32,767です。

「項目」にOSバージョンを指定した場合、「比較値」および「値」に設定したOSによって比較対象のOSが決定されます。OSごとの大小関係と、設定できるOSを次の表に示します。数値が小さいほどOSバージョンは古くなります。

OSごとの大小関係

設定できるOS

13

WindowsServer2019

12

WindowsServer2016

11

Windows10

10

WindowsServer2012R2

9

Windows8.1

8

WindowsServer2012

7

Windows8

6

WindowsServer2008R2

5

Windows7

4

WindowsServer2008

3

WindowsVista

2

WindowsServer2003

1

WindowsXP

例えば、「OSバージョン<WindowsServer2003」と指定した場合、Windows Server 2003の比較対象のうち、Windows Server 2003よりバージョンの古いWindows XPが、条件に一致したOSとなります。