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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


5.2.3 あて先グループをファイルから作成する

あて先グループの情報を設定したファイル(あて先グループファイル)を作成して、あて先グループを作成します。

〈この項の構成〉

(1) あて先グループファイルを作成する

あて先グループファイルには、1つのあて先につき、あて先名、あて先のタイプ、所属あて先グループのパスなどを設定します。表示言語が日本語の場合、Shift_JISエンコーディング形式のテキストファイルを使用して入出力します。表示言語が中国語(簡体字)の場合、GBKエンコーディング形式のテキストファイルを使用して入出力します。表示言語が英語の場合、ASCIIコード形式のテキストファイルを使用して入出力します。1カラム目に「'」(シングルクォーテーション)または「#」を付けると、その行はコメントと見なされます。

なお、システム構成情報をテキストファイルに出力し、これを加工すると簡単にあて先グループファイルを作成できます。作成例については、「5.2.6 あて先グループの作成例」を参照してください。

形式
あて先名 HID=ホスト識別子,TYPE=あて先のタイプ,MAC=MACアドレス,ROOT=所属あて先グループのパス,DATE=作成日時
説明

TYPE=あて先のタイプ以降の順序は任意です。

●あて先名(必ず設定)

あて先グループまたはホストの名称を設定します。

あて先名があて先グループの場合は、「* あて先グループ名」という形式で指定します。先頭の「*」は半角です。「*」とあて先グループ名の間を半角スペースで区切ります。あて先グループ名はユニークに設定します。あて先グループ名の付け方については、「5.2.2 グループ名の付け方」を参照してください。

あて先名がホストの場合、あて先名の指定方法はノード識別キーによって異なります。

ノード識別キーにホスト名を使用している場合、あて先名は「* ホスト名」という形式で指定します。先頭の「*」は半角です。「*」とホスト名の間を半角スペースで区切ります。「*」の代わりに、別の文字または文字列(スペース以外)を設定してもかまいません。例えば、「*」の部分に、IPアドレスを設定することもできます。

ノード識別キーにIPアドレスを使用している場合、あて先名は「IPアドレス *」という形式で指定します。先頭のIPアドレスと半角の「*」の間は半角スペースで区切ります。「*」の代わりに、別の文字または文字列を設定してもかまいません。例えば、「*」の部分に、ホスト名を設定することもできます。また、「*」を省略してもかまいません。

なお、マネージャであて先グループファイルを作成する場合、あて先名に指定できるホストは、システム構成情報に登録しているホストです。

●HID=ホスト識別子

ホストを一意に認識するホスト識別子を設定します。[あて先]ウィンドウで[ファイル]−[ファイルへ保存]を選択してあて先グループの情報をファイルに出力し、ホスト識別子が設定されていた場合、必ずこのホスト識別子をそのまま設定してください。なお、[ファイルへ保存]で出力したあて先グループファイルにホスト識別子が設定されていないホスト、または新規に追加するホストについては、このオペランドを指定しないでください。

●TYPE=あて先のタイプ

あて先のタイプとして次のホスト種別を設定できます。省略したときは、デフォルトで「CLIENT」が設定されます。

  • GROUP(あて先グループ)

  • MANAGER(管理用中継サーバ)

  • MASTER(中継システム)

  • CLIENT(エージェント)

●MAC=MACアドレス

ホストのMACアドレスを設定します。MACアドレスの情報は、Wake on LAN機能などに関連する情報のため、基本的にこのオペランドは変更しないでください。変更すると機能が動作しないおそれがあります。

●ROOT=所属あて先グループのパス

所属あて先グループをフルパスで設定します。ROOTを設定しない場合は、直前のあて先グループを所属あて先グループとして、TYPEオペランドで設定されたタイプであて先を作成します。

●DATE=作成日時

ホストを管理用サーバに初めて登録する(した)日時です。年月日時分秒をYYYY/MM/DD/hh/mm/ssの形式で入力します。YYYYに指定できる値は1971〜2037で、hhに指定できる値は0〜23です。

省略した場合は、[ファイルから作成]を実行したときの日時が設定されます。

(2) ファイルからあて先グループを作成する

あて先グループファイルからあて先グループを作成すると、[あて先]ウィンドウの内容は、あて先グループファイルに設定された内容に置き換えられます。既存の[あて先]ウィンドウのあて先グループを保存するときは、ファイル名を付けて保存してください。

既存の[あて先]ウィンドウの内容にホスト識別子が設定されている場合、必ずホスト識別子をそのまま設定してください。

ファイルからのあて先グループの作成方法を次に示します。

  1. [あて先]ウィンドウで、[ファイル]−[ファイルから作成]を選択する。

  2. 作成したあて先グループファイルを選択し、[OK]ボタンをクリックする。

(3) あて先グループをファイルに出力する

[あて先]ウィンドウのあて先グループの構成をファイルに出力できます。あて先グループを変更する場合は、変更前のあて先グループをファイルに出力し、このファイルを編集すると便利です。

あて先グループの構成をファイルに出力する方法を次に示します。

  1. [あて先]ウィンドウで、[ファイル]−[ファイルへ保存]を選択する。

    [あて先の保存]ダイアログボックスが表示されます。なお、この操作は、[最新の情報に更新]を実行したあと、行ってください。自動反映によって画面の状態と内部データの不一致が発生した場合、正しい情報が出力されないことがあります。

  2. ファイル名を設定し、[OK]ボタンをクリックする。

    あて先グループの構成がファイルに出力されます。

あて先グループの構成のファイル出力例を次に示します。

図5‒5 あて先グループの構成のファイル出力例

[図データ]