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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


1.7.1 配布されたソフトウェアのインストール

配布管理システムで「パッケージのインストール」ジョブが実行されると、管理対象のコンピュータは、指示されたソフトウェアを自動的にダウンロードし、自システムにインストールします。ソフトウェアのダウンロードとインストールがすべて自動的に実行されるため、利用者側で「いつ」「何を」インストールするかを意識する必要はありません。

なお、すべてを自動的に実行させる運用が、利用者にとって不都合な場合には、(1)に示すような回避策があります。また、利用者が手動でソフトウェアを選択してインストールする(2)のような運用方法もあります。

〈この項の構成〉

(1) ジョブの実行タイミングのコントロール

通常、パッケージのダウンロード、インストールなどのジョブのタイミングは、上位のサーバ(配布管理システム)によって決定されていて、利用者側で意識する必要はありません。利用者は、配布管理システムからパッケージが転送されたり、ソフトウェアが自動的にインストールされたりするのを待つだけです。

しかし、このような運用では、利用者の業務の最中に突然インストールが始まるなどの不都合が起こることも考えられます。利用者は、利用者の都合を無視して一方的にジョブが実行されるのを防いだり、利用者の都合に合わせてジョブの実行を指示したりできます。

利用者側でジョブの実行タイミングをコントロールするには、ジョブの保留機能を使用します。

(a) ジョブの保留機能を使用する

上位サーバからの一方的なジョブの実行を防ぐ方法として、ジョブの保留機能があります。この機能を使用すると、サーバからジョブが転送されたときに、[JP1/IT Desktop Management 2 ジョブの保留]ダイアログボックスが表示され、ユーザが、そのジョブを実行するかどうかを選択できます。ジョブを即時に実行したくない場合にジョブの実行を一時的に保留できます。

ジョブの保留機能の使用は、エージェント設定で設定します。[ジョブの設定]−[ジョブの保留許可の設定]で、[利用者による、ジョブの保留を許可する]のチェックボックスをオンにしてください。

なお、保留の対象となるのは、GUIインストールモードの「パッケージのインストール」ジョブだけです。ただし、実行日時(パッケージのインストール日時またはジョブの実行日時)が指定されている場合は保留できません。

ジョブを保留する方法については、「12.3.1 ジョブを保留する方法」を参照してください。

(2) ソフトウェアを選択してインストールする

配布管理システムから「クライアントユーザによるインストール」ジョブを使用して配布されたソフトウェアは、自動的にはインストールされないで、インストールの許可だけが与えられた状態になっています。このようなソフトウェアについては、利用者が、必要なソフトウェアを選択してインストールします。インストールできるソフトウェアの一覧を表示し、ソフトウェアを選択してインストールするには、パッケージセットアップマネージャを使用します。

複数の一般ユーザがパッケージセットアップマネージャを共用することはできません。

パッケージセットアップマネージャの使用方法については、「12.4 パッケージセットアップマネージャを操作する」を参照してください。