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JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 配布機能 運用ガイド


1.3.6 実行されたジョブの流れ

ジョブを実行した場合の流れを説明します。

[管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数]および[ジョブを同時実行するJP1/IT Desktop Management 2 - Agent数]は、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerのセットアップ、またはエージェント設定で設定する項目です。

  1. リモートインストールマネージャからジョブを実行する。

    配布管理システムからジョブ実行時に指定されたあて先に対して、実行要求(下位システムへジョブが実行されたことを知らせるための通知)が送信されます。

  2. 実行要求を受信した下位システムは、上位システムにジョブを要求する。

  3. 要求のあった下位システムあてにジョブがダウンロードされる。

  4. 下位システムから実行結果が配布管理システムへ通知される。

ジョブ実行の流れを次の図に示します。

図1‒10 ジョブ実行の流れ

[図データ]

配布管理システムでは1分間隔でジョブを監視し、接続する必要のある下位システムがある場合、実行要求を送信します。一度に実行要求を送信する下位システムの最大数は[ジョブを同時実行するJP1/IT Desktop Management 2 - Agent数]になります。ただし、現在接続している下位システム数が、「すでに接続している下位システム数 < 管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」の場合、新たに接続できる下位システム数分の実行要求だけを送信します。

なお、ジョブに指定されたあて先に対応する下位システムの数とは、ジョブを実行した配布管理システムに直接接続された下位システムの範囲です。したがって、配布経路に中継システムおよび管理用中継サーバが含まれている場合は、直接接続している中継システムおよび管理用中継サーバだけが数に含まれ、中継システムおよび管理用中継サーバに接続している下位システムについては数に含まれません。

〈この項の構成〉

(1) ジョブの実行例

ジョブの実行例を次に示します。

条件

ジョブに指定されたあて先の数:60台

「ジョブを同時実行するJP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」:20

「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」:50

ジョブのダウンロードに掛かる時間:200秒

この条件でのジョブ実行の流れを次の図に示します。

図1‒11 ジョブ実行の流れの例

[図データ]

  1. 「ジョブを同時実行するJP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」分のあて先20台に実行要求が送信される。

    接続中の下位システム数:20 < 「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」:50

  2. 「ジョブを同時実行するJP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」分のあて先20台に実行要求が送信される。

    接続中の下位システム数:40 < 「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」:50

  3. 「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」の残り10台に対して実行要求が送信される。

    接続中の下位システム数:50 = 「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」:50

  4. 接続中の下位システムが「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」と同じ数になっているため、実行要求が送信されない。

  5. 操作1.で接続した下位システムから実行結果が通知される。

    接続中の下位システム数:30 < 「管理用サーバへの同時接続JP1/IT Desktop Management 2 - Agent数」:50

  6. ジョブに指定されたあて先の数60のうち、残りの10台に対して実行要求が送信される。