Hitachi

JP1 Version 12 JP1/IT Desktop Management 2 運用ガイド


17.5 ioutils importasset(資産情報のインポート)

機能

CSVファイルを利用して資産情報をインポートします。

インポートできる資産情報は次のとおりです。

資産情報の項目とCSVファイルの記述形式については、マニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 導入・設計ガイド」を参照してください。

CSVファイルをインポートすると、資産情報はCSVファイルに設定された値で更新されます。ただし、CSVファイルで値が空になっている(ダブルクォーテーション(")だけで値がない)項目は、インポートしても更新されません(空の値には上書きされません)。

ヒント

値にダブルクォーテーション(")で囲んだ半角スペースが設定されている場合は、条件によって値は次のようになります。

  • 項目が[部署]または[設置場所]のとき:[不明]に更新される

  • 項目のデータ型が[テキスト型]のとき:空白に更新される

  • 項目のデータ型が[選択型]または[階層型]のとき:更新されない

CSVファイルに不正な値が指定された場合、その項目は更新されません。引数に-detaildisplayオプションを指定すると、不正な値の情報が標準出力に出力されます。

なお、このコマンドは管理用サーバで実行してください。

形式

ioutils△importasset△-import△インポートするファイル名[△-assettype△資産情報の種別]△-template△テンプレート名 [△-encoding△文字コードの種別][△-prefix△プレフィクス][△-detaildisplay]

引数

-import△インポートするファイル名

インポートするCSVファイル名を、259バイト以内の絶対パスで指定します。

-assettype△資産情報の種別

インポートする資産情報の種別を指定します。資産情報の種別は次のとおりです。引数を省略した場合、hardware(ハードウェア資産情報)が指定されます。

hardware

ハードウェア資産情報

license

ソフトウェアライセンス情報

mngsoftware

管理ソフトウェア情報

contract

契約情報

vendor

契約会社リスト

-template△テンプレート名

インポート時に使用するテンプレート名を指定します。

テンプレートで対応づけが設定されている項目だけがインポートされます。

テンプレートで対応づけが設定されている項目がインポートするファイルに存在しない場合、次のようにインポートされます。

  • 存在しない項目は、項目が省略されたと扱われ、インポート後の資産情報の項目に省略時の値が設定されます。なお、インポートによって資産情報が上書きされる場合、省略された項目は上書きされません。

  • マッピングキーに対応する列が存在しない場合は、エラーとなりインポートできません。

-encoding△文字コードの種別

インポートする資産情報の文字コードを指定します。文字コードの種別は次のとおりです。引数を省略した場合、UTF-8が指定されます。

  • US-ASCII

  • ISO-8859-1

  • UTF-8

  • UTF-8N

  • UTF-16

  • UTF-16LE

  • UTF-16BE

  • MS932

  • Shift-JIS

  • EUC-JP

  • JIS

-prefix△プレフィクス

次の資産項目の値に付加するプレフィクス文字列を指定します。

  • ハードウェア資産情報の資産管理番号

  • ソフトウェアライセンス情報のライセンス管理番号

  • 契約情報の契約番号

指定した文字列を、上記の資産項目の値の先頭に付加します。

ヒント

プレフィクスを指定すると、他のシステムから資産情報をインポートする時に番号が重複しないようにインポートできます。

プレフィクスには8文字以内のASCIIコードの制御文字を除いた文字列を指定します。プレフィクスを付加したデータが最大長(32文字)を超える場合、その行のCSVデータはインポートされません。

ハードウェア資産情報、ソフトウェアライセンス情報、契約情報以外をインポートする場合にこの引数が指定された場合は無視されます。

-detaildisplay

標準出力に次のメッセージを追加して出力する場合に指定します。要因の詳細はマニュアル「JP1/IT Desktop Management 2 メッセージ」を参照してください。この引数を指定すると、進捗を表すドットが画面に表示されません。

  • インポートデータの不正値検知(KDEX4476-W)

  • エラー行(追加・更新不可の行)番号(KDEX4477-W)

格納先

JP1/IT Desktop Management 2のインストール先フォルダ¥mgr¥bin¥

JP1/IT Desktop Management 2が提供するコマンドプロンプトを使用すると、実行ファイルの格納先を指定しないでコマンドを実行できます。

注意事項

戻り値

ioutils importassetコマンドの戻り値を次の表に示します。

戻り値

説明

0

コマンドが正常に終了しました。

11

コマンドの引数の指定形式に誤りがあります。

12

指定されたフォルダが不正、ディスク容量が不足、またはフォルダがありません。

31

ほかのコマンドを実行中です。

51

コマンドの実行権限がありません。

54

管理用サーバがセットアップされていません。

72

指定されたテンプレートが存在しません。

80

インポートするファイルの形式が不正です。

101

メモリ不足、またはそのほかの要因でコマンド実行に失敗しました。

120

データベースのアクセスエラーです。

150

そのほかのエラーでコマンドの実行が中断しました。

使用例

C:¥temp¥にエクスポート済みのハードウェア資産情報「hardwareexpo.csv」を、「ハードウェア資産情報インポート用」テンプレートを使用してインポートする場合のコマンドの使用例を次に示します。

ioutils importasset -import C:¥temp¥hardwareexpo.csv -template ハードウェア資産情報インポート用 -encoding UTF-8

関連リンク