7.1 管理用サーバをリプレースする
管理用サーバのリプレースとは、JP1/IT Desktop Management 2 - Managerがインストールされているコンピュータとは別のコンピュータを、管理用サーバとして利用できるようにすることです。
管理用サーバをリプレースするときの注意事項を次に示します。
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リプレース先のコンピュータにインストールするJP1/IT Desktop Management 2 - Managerは、リプレース元と製品のバージョン情報が一致している必要があります。
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管理用サーバのリプレース時にJP1/IT Desktop Management 2 - Managerのバージョンアップはできません。リプレース完了後にバージョンアップするか、バージョンアップ後にリプレースしてください。バージョンアップの手順については、「5.7 JP1/IT Desktop Management 2 - Managerをバージョンアップする手順」を参照してください。
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コンピュータがWindows Server 2019、Windows Server 2016またはWindows Server 2012の場合、フォルダの設定時に次のフォルダは指定しないでください。
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システムドライブ:¥program files¥WindowsApps配下のフォルダ
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仮想プロビジョニングによって作成した記憶域のフォルダ
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リプレース先のコンピュータのIPアドレスが、リプレース元のコンピュータから変更になる場合、エージェントの接続先を変更するには、リプレース先の管理用サーバとエージェントの間で互いに直接参照できるネットワーク構成が必要です。直接参照できるネットワークとは、ホスト名およびIPアドレスで参照できる、相互にICMPなどで通信できるネットワークです。また、管理用サーバとエージェントが使用するTCPプロトコルのポートを通過できるようにしておく必要があります。
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管理用サーバがリプレース元のシステム構成を引き継ぐためには、管理対象の機器のIPアドレスがリプレースの前後で一致している必要があります。
例えば、管理用サーバのリプレース中に、設置場所の変更によって管理対象のコンピュータのIPアドレスが変更になる場合、そのコンピュータはリプレース先の管理用サーバには接続されません。このようなときは、リプレース先の管理用サーバでインストールセットを作成し、そのコンピュータにエージェントを導入し直してください。これによって、コンピュータが管理用サーバに接続されるようになります。
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リプレース元のコンピュータで取得したデータベースのバックアップは、管理用サーバのユーザーID/パスワードと同様に、管理者以外が参照できないように管理してください。このバックアップを不正に入手してリストアすれば、その管理用サーバから管理対象の機器の操作ができてしまうためです。
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リプレース元の管理用サーバで管理していた機器を、リプレース先の管理用サーバで引き続き管理する場合、リプレース元のコンピュータでバックアップしたデータベースを、リプレース先のコンピュータにリストアしてください。データベースのリストアを実施しないと、管理対象の機器にインストールされているエージェントがリプレース先の管理用サーバに接続されません。
なお、リプレース後の管理用サーバで新たに機器管理を始める場合は、データベースのバックアップとリストアは不要です。このとき、リプレース前と同じ機器を管理するには、リプレース完了後に次のように対処してください。
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エージェント導入済みのコンピュータ:リプレース後の管理用サーバで作成したインストールセットを利用して、エージェントを再インストールしてください。
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エージェントレスの機器:探索を実行して、機器を管理対象にしてください。
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JP1/IT Desktop Management 2 - Managerをアンインストールしないで、リプレース元の管理用サーバをネットワークに接続した場合、リプレース先の管理用サーバで正しくエージェントを管理できなくなります。
これは、リプレース元とリプレース先の管理用サーバが、それぞれエージェントに接続できてしまうためです。それぞれの管理用サーバから異なる指示があると、エージェントが管理者の意図しない状態になることがあります。また、エージェントがリプレース元の管理用サーバに接続して通知した情報は、リプレース先の管理用サーバには通知されないため、管理している情報に差異が発生してしまいます。