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JP1 Version 12 JP1/Network Node Manager i セットアップガイド


7.4.2 ステータスポーリングのパフォーマンスの評価

自分の環境のステータスポーリングのパフォーマンスを評価するには,State Poller稼働状態チェックの情報を使って,State Pollerサービスの動作を数値で表し,評価します。

State Poller稼働状態情報は,Status Pollerがポーリング要求に応じることができるかどうかを示します。

〈この項の構成〉

(1) State Pollerは最新の状態が反映されていますか?

次の表に説明されているように,[システム情報]ウィンドウの[ステートポーラー]タブでState Pollerサービスの現在の稼働状態情報をいつでもチェックできます。

表7‒1 State Poller稼働状態情報

情報

説明

ステータス

State Pollerサービスの全般的なステータス

ポーリングカウンタ

  • 過去5分以内に要求された収集

  • 過去5分以内に完了した収集

  • 処理中の収集

  • 収集要求の遅延

過去5分以内にスキップを実行した時刻

設定済みのポーリング間隔内で完了しなかった定期的に実行するポーリングの数。値が0でない場合は,ポーリングエンジンの処理が追いついていないか,または応答が戻ってくるまえにポーリングが実施されています。

  • 監視する必要があるもの:この値が増加し続ける場合は,ターゲットとの通信に問題があるか,またはNNMiの負荷が過剰です。

  • 実行する必要があるアクション:nnm.logファイルで文字列com.hp.ov.nms.statepollerで始まるクラスのメッセージを探して,スキップされたポーリングのターゲットを特定します。

    スキップされたポーリングのターゲットが同じ場合,設定を変更して,これらのターゲットのポーリング頻度を低くするか,またはタイムアウトを増やします。

    スキップされたポーリングのターゲットが異なる場合,NNMiのシステムパフォーマンス(特にovjbossの使用可能メモリ)を確認します。

過去5分以内の古い収集

古い収集というのは,少なくとも10分間,ポーリングエンジンから応答を受信していない収集のことです。稼働状態が良好なシステムでは古い収集はありません。

  • 監視する必要があるもの:この値が一定して増加する場合は,ポーリングエンジンに問題があります。

  • 実行する必要があるアクション:nnm.logファイルで文字列com.hp.ov.nms.statepollerで始まるクラスのメッセージを探して,古い収集のターゲットを特定します。

    古い収集のターゲットが1つの場合,この問題を解決できるまでターゲットを管理から除きます。

    古い収集のターゲットが異なる場合,NNMiシステムとNNMデータベースのパフォーマンスを確認します。NNMiを停止して再起動します。

ポーラーの結果キューの長さ

  • 監視する必要があるもの:値が0または0に近いことを確認してください。0よりも大きい場合,次のアクションを実行してください。

  • 実行する必要があるアクション:キューのサイズがきわめて大きい場合,ovjbossはメモリ領域不足の可能性があります。

状態マッパーキュー期間

  • 監視する必要があるもの:値が0または0に近いことを確認してください。0よりも大きい場合,次のアクションを実行してください。

  • 実行する必要があるアクション:このキューのサイズがきわめて大きい場合は,NNMiシステムとNNMiデータベースのパフォーマンスをチェックします。

状態アップデータキュー期間

  • 監視する必要があるもの:値が0または0に近いことを確認してください。0よりも大きい場合,次のアクションを実行してください。

  • 実行する必要があるアクション:このキューのサイズがきわめて大きい場合は,NNMiシステムとNNMiデータベースのパフォーマンスをチェックします。

状態アップデータ例外

監視の要点:この値は0になるはずです。