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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Enterprise Applications


13.2.6 ログ監視プログラムに関するトラブルシューティング

ログ監視プログラムに関するトラブルの対処方法を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) JP1/BaseのログファイルトラップでJP1イベントが正しく発行されない

WRAP1形式で格納したシステムログ情報またはCCSMアラート情報の格納ファイルをJP1/Baseのログファイルトラップを使用して監視した場合,格納ファイルのラップアラウンド時にJP1イベントの送信が正しく実施できない現象が発生します。このような現象が発生した場合,次の対処を実施してください。

メッセージ発生時の対処
  • SAPシステム側で,JP1イベントが正しく発行されなかった時間帯に発生したシステムログ情報またはCCMSアラート情報を確認し,ファイル監視製品のログファイルトラップで通知されなかった情報を特定してください。通知されなかった情報の中に対処すべき情報があれば,出力されたシステムログ情報またはCCMSアラート情報の内容に応じて対処してください。

  • JP1/Baseのログファイルトラップを再起動する

見直し時の対処
  • 格納ファイルのサイズを見直す

    Windowsイベントログ(Windowsの場合)またはsyslog(Linuxの場合)に出力された,メッセージKAVF14280-W,またはKAVF14281-Wの「抽出出力したサイズ」と「有効データサイズ」の情報を基に,有効データサイズを超過した書き込みが発生しないように,システムログ情報またはCCMSアラート情報の格納ファイルのファイルサイズ(環境パラメーター設定ファイルのEXTRACTFILEセクションのSIZEラベルの設定値)を「抽出出力したサイズ」よりも大きくなるように見直してください。「抽出出力したサイズ」−「有効データサイズ」のサイズが,書き込みに不足したサイズとなります。

  • 格納ファイルの形式をWRAP1からWRAP2に変更する

    格納ファイルの形式を変更する場合は,事前にコマンドの実行,あるいはレコード収集を停止し,JP1/Baseのログファイルトラップを停止してください。そして,格納ファイル,管理ファイルおよびタイムスタンプファイルを手動で削除してください。

(2) Windowsイベントログ(Windowsの場合)またはsyslog(Linuxの場合)に,メッセージKAVF14280-Wが出力される

Windowsイベントログ(Windowsの場合)またはsyslog(Linuxの場合)にメッセージKAVF14280-Wが表示されたときは,次の対処を実施してください。

メッセージ発生時の対処
  • SAPシステム側で,このメッセージが出力された収集の対象時間帯およびそれ以降に発生したシステムログ情報を確認し,ファイル監視製品のログファイルトラップで通知されなかった情報を特定してください。通知されなかった情報の中に対処すべき情報があれば,出力されたシステムログ情報の内容に応じて対処してください。

  • JP1/BaseのログファイルトラップでWRAP1形式を監視していた場合は,JP1/Baseのログファイルトラップを再起動してください。

見直し時の対処
  • メッセージに出力された「抽出出力したサイズ」と「有効データサイズ」の情報を基に,有効データサイズを超過した書き込みが発生しないように,システムログ情報格納ファイルのファイルサイズ(環境パラメーター設定ファイルのEXTRACTFILEセクションのSIZEラベルの設定値)を「抽出出力したサイズ」よりも大きくなるように見直してください。「抽出出力したサイズ」−「有効データサイズ」のサイズが,書き込みに不足したサイズとなります。

  • 格納ファイルをWRAP1形式で出力している場合,複数面を指定できるWRAP2形式で出力するように見直してください。

(3) Windowsイベントログ(Windowsの場合)またはsyslog(Linuxの場合)に,メッセージKAVF14281-Wが出力される

Windowsイベントログ(Windowsの場合)またはsyslog(Linuxの場合)にメッセージKAVF14281-Wが表示されたときは,次の対処を実施してください。

メッセージ発生時の対処
  • SAPシステム側で,このメッセージが出力された収集の対象時間帯およびそれ以降に発生したCCMSアラート情報を確認し,ファイル監視製品のログファイルトラップで通知されなかった情報を特定してください。通知されなかった情報の中に対処すべき情報があれば,格納されたCCMSアラート情報の内容に応じて対処してください。

  • JP1/BaseのログファイルトラップでWRAP1形式を監視していた場合は,JP1/Baseのログファイルトラップを再起動してください。

見直し時の対処
  • メッセージに出力された「抽出出力したサイズ」と「有効データサイズ」の情報を基に,有効データサイズを超過した書き込みが発生しないように,CCMSアラート情報格納ファイルのファイルサイズ(環境パラメーター設定ファイルのEXTRACTFILEセクションのSIZEラベルの設定値)を「抽出出力したサイズ」よりも大きくなるように見直してください。「抽出出力したサイズ」−「有効データサイズ」のサイズが,書き込みに不足したサイズとなります。

  • 格納ファイルをWRAP1形式で出力している場合,複数面を指定できるWRAP2形式で出力するように見直してください。