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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Agent Option for Platform(UNIX(R)用)


7.4.5 jpcuserコマンドの形式

jpcuserコマンドの形式について説明します。

形式
jpcuser レコード名
        -file ユーザー作成データのファイル名1
        [-file ユーザー作成データのファイル名2]...
        [-debug [0|1|2]]
        [-lhost 論理ホスト名]

[ ]は,省略できることを示します。|は,複数の項目に対して項目間の区切りを示し,「または」の意味を示します。

機能

ユーザーコマンドによって出力した独自のパフォーマンスデータ(ユーザー作成データ)を,PFM - Agent for Platformが読み取れる形式のデータファイル(ユーザーデータファイル)に変換するコマンドです。

デバッグログを出力することで,ユーザー作成データの内容が正しいかどうかも確認できます。デバッグログの形式と見方については,「7.4.7 ユーザー作成データの内容が正しいかどうかを確認するためのデバッグログの参照」を参照してください。

論理ホスト環境でこのコマンドを実行する場合は実行系ノードで実行してください。

このコマンド実行時にエラーが発生した場合は,エラーメッセージが次のディレクトリに出力されます。

  • 物理ホスト環境:/opt/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/log/public/

  • 論理ホスト環境:環境ディレクトリ/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/log/public/

実行権限

rootユーザー権限をもつユーザー

格納先ディレクトリ

/opt/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/

引数

コマンドラインの第一引数にはレコード名を指定してください。-fileオプション,-debugオプション,および-lhostオプションは,順不同で指定できます。レコード名および-fileオプションは必ず指定してください。-debugオプション,および-lhostオプションは省略できます。

レコード名

パフォーマンスデータを格納するユーザーレコード名を指定します。複数のレコード名を指定することはできません。

  • PD_UPD

  • PD_UPDB

  • PI_UPI

  • PI_UPIB

  • PI_XUI1

  • PI_XUI2

  • PI_XUI3

  • PI_XUI4

  • PI_XUI5

-file ユーザー作成データのファイル名

ファイル名を1,023バイト以内で指定します。ファイル名は複数指定でき,複数のユーザー作成データファイルを1つのユーザーデータファイルにまとめることができます。

ファイル名にワイルドカードは指定できません。

ファイル名は,カレントディレクトリ(jpcuserコマンド実行時のディレクトリ)から見た相対パスで指定できます。

ユーザー作成データを複数読み込ませた場合,1つでも警告が発生すれば戻り値は「警告のある正常終了」,1つでもエラーが発生すれば戻り値は「異常終了またはエラー発生」になります。

-debug [0|1|2]

ユーザーデータファイル,およびデバッグログを出力するかどうかを値で指定します。このオプションは,ユーザー作成データの内容が正しいかどうかを確認する目的で使用します。このオプションは,一度だけしか設定できません。

-debug 1を指定した場合は,デバッグだけ行われます。ユーザーレコードを作成したい場合は,-debug 1以外を指定してください。

デバッグログにエラーが出力された場合は,ユーザーコマンドのスクリプトに誤りがあるおそれがあります。

このオプションを省略した場合は,デバッグログは出力されません。

このオプションに指定する値を次の表に示します。

表7‒26 debugオプションに指定する値

ユーザーデータファイルの出力

デバッグログの出力

0

×

1

×

2

上記以外の値

×

指定しない

×

(凡例)

○:出力する。

×:出力しない。

なお,ユーザーデータファイルは,jpcuser_XXXを指します。XXXは,レコード形式のUPD,UPDB,UPI,UPIB,またはXUInnは1〜5の数字)に相当します。格納ディレクトリは次のとおりです。

  • 物理ホスト環境:/opt/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/userdata

  • 論理ホスト環境:環境ディレクトリ/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/userdata

デバッグログは,jpcuser_dbg_XX.logを指します。XXは,作成された順番を表します。格納ディレクトリは次のとおりです。

  • 物理ホスト環境:/opt/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/debug

  • 論理ホスト環境:環境ディレクトリ/jp1pc/agtu/agent/jpcuser/debug

デバッグログの出力例を次の表に示します。

表7‒27 デバッグログの出力例

デバッグログファイル名

説明

jpcuser_dbg_01.log

最新のデバッグログファイル

jpcuser_dbg_02.log

最新から1つ前のデバッグログファイル

jpcuser_dbg_03.log

最新から2つ前のデバッグログファイル

・・・

・・・

-lhost

このコマンドを実行するホストの論理ホスト名を指定します。指定を省略した場合,物理ホストが仮定されます。論理ホスト名の形式については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のjpcconf ha setupコマンドの-lhostオプションを参照してください。

なお,このオプションは一度だけ設定できます。

戻り値

0

正常終了

1〜100

警告のある正常終了

101〜255

異常終了またはエラー発生