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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Oracle


1.1.8 マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)構成で運用できます

監視対象がOracle Database 12c Release 2以降の場合,従来の非マルチテナント・コンテナ・データベース(以降,非CDBと省略します)構成に加えて,マルチテナント・コンテナ・データベース(以降,CDBと省略します)構成で運用することができます。

CDB構成の環境では,プラガブル・データベース(以降,PDBと省略します)ごとにPFM - RM for Oracleのインスタンスを作成して監視します。また,ルート・コンテナ(CDB$ROOT)の監視を行うことができます。アプリケーション・コンテナ(アプリケーション・ルート,およびアプリケーションPDB)の監視はサポートしていません。

CDB構成の場合は,PDBおよびルート・コンテナそれぞれでサポートするレコードが非CDB構成の場合と異なります。また,レコードやフィールドによって,次のパフォーマンスデータを収集するものがあります。

詳細については,「5. レコード一覧」または各レコードのフィールドの説明を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) シングルインスタンスでCDB構成を運用する場合

非CDB構成で監視する場合,またはCDB構成で監視する場合の運用を次に示します。

(a) 非マルチテナント・コンテナ・データベース(非CDB)を監視する場合

PFM - RM for OracleのインスタンスをOracleのインスタンスごとに作成して監視します。

図1‒3 非CDB構成で監視する場合

[図データ]

(b) ルート・コンテナ(CDB$ROOT)またはPDBを監視する場合

PFM - RM for Oracleのインスタンスを作成してPDBおよびルート・コンテナを監視します。

図1‒4 CDB構成で監視する場合(シングルPDB構成の場合)

[図データ]

PFM - RM for Oracleのインスタンスを作成してPDBおよびルート・コンテナを監視します。

図1‒5 CDB構成で監視する場合(マルチPDB構成の場合)

[図データ]

(2) Oracle RACでCDB構成を運用する場合

Oracle RACで運用する場合,アプリケーションからは1つのOracleインスタンスとして見えますが,各ノードは固有のインスタンス名を持ったOracleが動作しています。例えば,表領域などは各ノードで共有されますが,I/Oなどは各ノードで固有の情報となります。そのため,Oracle RACでCDB構成を運用する場合,それぞれのノードにあるPDBおよびルート・コンテナ(CDB$ROOT)を監視するように,PFM - RM for Oracleのインスタンスを作成して監視を行います。

Oracle RACで非CDB構成を運用する場合と,CDB構成を運用する場合それぞれのPFM - RM for OracleとOracleデータベースの構成を次に示します。

(a) 非マルチテナント・コンテナ・データベース(非CDB)を監視する場合

PFM - RM for Oracleのインスタンスを各ノードのOracleのインスタンスごとに作成して監視します。

図1‒6 Oracle RACで非CDB構成を運用する場合

[図データ]

(b) ルート・コンテナ(CDB$ROOT)またはPDBを監視する場合

PFM - RM for Oracleのインスタンスを作成して各ノードのPDBおよびルート・コンテナを監視します。

図1‒7 Oracle RACでCDB構成(シングルテナント)を運用する場合

[図データ]

PFM - RM for Oracleのインスタンスを作成して各ノードのPDBおよびルート・コンテナを監視します。

図1‒8 Oracle RACでCDB構成(マルチテナント)を運用する場合

[図データ]

(3) 注意事項

CDB構成(マルチテナント)で複数のPDBやルート・コンテナ(CDB$ROOT)を監視する場合,それぞれのコンテナを監視するPFM - RM for Oracleのインスタンスを作成します。作成できるインスタンス数は,システム構成やリソースの状態,監視するレコード数,または,収集間隔によって変化します。運用を行う前に十分に検討してください。