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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Virtual Machine


2.4.2 インスタンス環境の更新の設定

インスタンス環境を更新したい場合は,インスタンス名を確認し,インスタンス情報を更新します。インスタンス情報の設定は,PFM - RMホストで実施します。

更新する情報は,次の表であらかじめ確認してください。

表2‒11 PFM - RM for Virtual Machineのインスタンス情報

項目

説明

設定できる値

デフォルト値

VM_Type

監視対象となる仮想環境の種類を指定する

変更できない

前回の設定値

Interval

収集プロセスの収集間隔を指定する

60〜3600(単位:秒)を指定。

前回の設定値

Offset

収集を開始するオフセット値を指定する

1〜3600(単位:秒)を指定。

前回の設定値

Std_Category

収集プロセスで基本的な情報(PI,VI,VMレコード)を性能情報一時ファイルに出力するかどうかを指定する

次に示すどちらかを指定する。

  • Y:出力する

  • N:出力しない

前回の設定値

Cpu_Category

収集プロセスでCPU情報(HCI,VCI,PODI,POCI,PODDレコード)を性能情報一時ファイルに出力するかどうかを指定する

注:PODI,POCIレコードはCPUに関するフィールドが対象

次に示すどちらかを指定する。

  • Y:出力する

  • N:出力しない

前回の設定値

Memory_Category

収集プロセスでメモリ情報(HMI,VMI,PODI,POCI,PODDレコード)を性能情報一時ファイルに出力するかどうかを指定する

注:PODI,POCIレコードはメモリに関するフィールドが対象

次に示すどちらかを指定する。

  • Y:出力する

  • N:出力しない

前回の設定値

Disk_Category

収集プロセスでディスク情報(HPDI,VPDI,HLDI,VLDI,VDKD,PODI,POCI,PODDレコード)を性能情報一時ファイルに出力するかどうかを指定する

注:PODI,POCIレコードはディスクに関するフィールドが対象

次に示すどちらかを指定する。

  • Y:出力する

  • N:出力しない

前回の設定値

Network_Category

収集プロセスでネットワーク情報(HNI,VNI,PODI,POCI,PODDレコード)を性能情報一時ファイルに出力するかどうかを指定する

注:PODI,POCIレコードはネットワークに関するフィールドが対象

次に示すどちらかを指定する。

  • Y:出力する

  • N:出力しない

前回の設定値

HostUserID

PFM - RMホストのユーザーIDを指定する

256バイト以内の半角文字列。ただし,次の文字は指定できない。

  • タブ

前回の設定値

HostPassword

HostUserIDに指定したユーザーIDのパスワードを指定する。この項目で入力した文字は,画面に表示されない。また,この項目に値を設定する場合,2度入力を要求される。

256バイト以内の半角文字列。ただし,次の文字は指定できない。

  • タブ

前回の設定値

HostDomain

PFM - RMホストが所属するドメイン名を指定する。

ワークグループに所属している場合,指定する必要はない。

256バイト以内の半角文字列。ただし,次の文字は指定できない。

  • タブ

前回の設定値

SSH_Type

SSHクライアントの種類を指定する。

次に示すどちらかの文字列(小文字)を指定する。

  • putty

    PuTTYのplink.exeをSSHクライアントとして使用する。

  • windows

    OpenSSH(Windows Server 2019同梱)のssh.exeをSSHクライアントとして使用する。

前回の設定値

SSH_Client

SSH_Typeで指定したSSHクライアント(PuTTYまたはOpenSSH)の実行モジュール(plink.exeまたはssh.exe)を絶対パスで指定する。ファイルパスに空白が含まれる場合でも「"」で囲む必要はない。

256バイト以内の半角文字列。ただし,次の文字は指定できない。

  • タブ

前回の設定値

Log_Size

収集ログの1ファイルの最大サイズを指定する

1〜32(メガバイト)

ただし,16以上を設定する。

前回の設定値

UseVcpuMax

CPUリソースクロック周波数を,仮想マシンに割り当てた周波数とするか,物理CPUの周波数とするかを指定する。

「Y」を指定した場合,仮想マシンに割り当てた周波数を使用する。

「N」を指定した場合,物理CPUの周波数を使用する。

{Y|N}

前回の設定値

なお,インスタンス環境の設定で入力が必要な項目は監視対象の仮想環境によって異なります。このため,更新できる項目もそれに準じて異なります。仮想環境ごとの更新可否を次の表に示します。

表2‒12 各仮想環境のインスタンス情報更新可否

項目

仮想環境

VMware

Hyper-V

KVM

Docker環境

Podman環境

Virtage

VM_Type

×

×

×

×

×

×

Interval

Offset

Std_Category

Cpu_Category

Memory_Category

Disk_Category

Network_Category

HostUserID

HostPassword

HostDomain

SSH_Type

SSH_Client

Log_Size

UseVcpuMax

(凡例)

○:更新できます。

×:更新できません。

−:設定はPFM - RM for Virtual Machineの動作に影響しないため,更新は不要です。

インスタンス名を確認するには,jpcconf inst listコマンドを使用します。また,インスタンス環境を更新するには,jpcconf inst setupコマンドを使用します。

インスタンス環境を更新する手順を次に示します。複数のインスタンス環境を更新する場合は,この手順を繰り返し実施します。

  1. インスタンス名を確認する。

    PFM - RM for Virtual Machineを示すサービスキーを指定して,jpcconf inst listコマンドを実行します。

    jpcconf inst list -key RMVM

    設定されているインスタンス名がinst1の場合,inst1と表示されます。

  2. 更新したいインスタンス環境のPFM - RM for Virtual Machineのサービスが起動されている場合は停止する。

    サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

    jpcconf inst setupコマンド実行時に,更新したいインスタンス環境のサービスが起動されている場合は,確認メッセージが表示され,サービスを停止できます。サービスを停止した場合は,更新処理が続行されます。サービスを停止しなかった場合は,更新処理が中断されます。

  3. PFM - RM for Virtual Machineを示すサービスキーおよびインスタンス名を指定して,jpcconf inst setupコマンドを実行する。

    インスタンス名がinst1のインスタンス環境を更新する場合,次のように指定してコマンドを実行します。

    jpcconf inst setup -key RMVM -inst inst1
  4. PFM - RM for Virtual Machineのインスタンス情報を更新する。

    表2-12に示した項目を,コマンドの指示に従って入力します。現在設定されている値が表示されます。表示された値を変更しない場合は,リターンキーだけを押してください。すべての入力が終了すると,インスタンス環境が更新されます。

  5. 更新したインスタンス環境のサービスを再起動する。

    サービスの起動方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

コマンドについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。