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JP1 Version 12 JP1/Performance Management - Remote Monitor for Platform


2.2.4 ネットワークの監視例

ネットワークの情報を監視することで,システムが提供する機能の応答速度の状況を確認できます。また,ネットワークのデータの送受信量などを継続的に監視すると,ネットワークの構成を決定したり拡張したりするための計画に役立てられます。

〈この項の構成〉

(1) ネットワークの監視の概要

ネットワークのボトルネックは,ハードウェア,クライアントからの操作,サーバ・クライアント間のデータ転送など,さまざまな要因から特定する必要があります。

PFM - RM for Platformでは,Network ReceivedアラームやNetwork Dataレポートなどを提供しています。ネットワークのパフォーマンスをさらに詳細に監視するには,さまざまな観点からネットワークを監視する必要があります。

ネットワークを監視するためのレコードとフィールドについて,次の表に示します。

表2‒10 ネットワークを監視するためのレコードとフィールド

項番

使用するレコード

使用する

フィールド

値の説明

値の見方

1

PI_NET

Total Bytes/sec

送受信されたデータ量(1秒当たり)です。

常にNICを使用し,データを送受信している場合で,しきい値以下の値が多く発生するときは,NICがボトルネックとなっていることが考えられます。しきい値以上の値が多く発生する場合は,多量のデータを送受信するのに成功していると考えられます。

2

Rcvd Bytes/sec

受信されたデータ量(1秒当たり)です。

常にNICを使用し,データを受信している場合で,しきい値以下の値が多く発生するときは,NICがボトルネックとなっていることが考えられます。しきい値以上の値が多く発生する場合は,多量のデータを受信するのに成功していると考えられます。

3

Sent Bytes/sec

送信されたデータ量(1秒当たり)です。

常にNICを使用し,データを送信している場合で,しきい値以下の値が多く発生するときは,NICがボトルネックとなっていることが考えられます。しきい値以上の値が多く発生する場合は,多量のデータを送信するのに成功していると考えられます。

(2) ネットワーク監視に関する監視テンプレートの使用例

ネットワーク監視に関する監視テンプレートとして,提供しているアラームとレポートの使用例について説明します。

PFM - RM for Platformでは,Network ReceivedアラームやNetwork Dataレポートなどを提供しています。

(a) アラーム

ネットワークの監視に関するアラームについて次の表に示します。

表2‒11 ネットワークの監視に関するアラームの使用例

項番

アラーム

使用する

レコード

使用する

フィールド

異常

条件

警告

条件

値の見方

1

Network Received

PI_NET

Rcvd Bytes/sec

>= 50000※1

>= 50000※2

1秒当たりに受信されるデータ量がNICの帯域幅の約50%を超えている場合,警告または異常状態にあると判断します。

警告または異常条件で設定されているしきい値を超えている場合,NICまたは物理ネットワークをアップグレードするなどの対策が必要です。

注※1

NICの帯域幅の約70%を設定してください。

注※2

NICの帯域幅の約50%を設定してください。

(b) レポート

ネットワークの監視に関するレポートについて次の表に示します。

表2‒12 ネットワークの監視に関するレポートの使用例

項番

レポート名

レポートの表示内容

1

Network Data

ネットワーク間での通信状況について表示します。