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JP1 Version 12 JP1/Performance Management リファレンス


jpcconf agttree import

〈このページの構成〉

形式

jpcconf agttree import    [-nocheck]
                          [-noquery]
                          [-lhost 論理ホスト名]
                          -f エージェント階層定義ファイル名

機能

jpcconf agttree importコマンドは,指定されたファイルからエージェント階層の定義情報をインポートし,エージェント階層を作成・更新するコマンドです。インポートされたエージェント階層の定義情報は,次のどちらかの場合に反映されます。

コマンドを実行できるホスト

PFM - Managerホスト

実行権限

Windowsの場合

Administrators権限を持つユーザー

UNIXの場合

rootユーザー権限を持つユーザー

格納先ディレクトリ

Windowsの場合

インストール先フォルダ\tools\

UNIXの場合

/opt/jp1pc/tools/

引数

-nocheck

エージェント階層定義ファイルで指定したエージェントが,Performance Managementに認識されているかを確認しない場合に指定します。指定を省略した場合,認識されていないエージェントが検出されたときには処理が中断されます。

エージェントは,インストールやセットアップのあと,PFM - Managerに接続した時点で認識されます。エージェントが認識されているかは,[エージェント階層]画面の「Products」にあるかどうかで確認できます。

Performance Managementに認識されていないエージェントは,データモデルバージョンに3.0が仮定されます。実際のデータモデルバージョンは,エージェントの認識後に反映されます。

システムの構築時など,まだPerformance Managementに認識されていないエージェントをエージェント階層定義ファイルに指定している場合は,このオプションを指定してください。

-noquery

このオプションを指定すると,コマンドの実行を中断する問い合わせメッセージが出力されなくなり,ユーザーの応答が不要になります。非対話形式で実行したい場合に指定します。

エージェント階層定義ファイルで指定したユーザーが,すでにエージェント階層を作成している場合,そのエージェント階層は上書きされます。

なお,指定したユーザーのエージェント階層がある場合は,KAVE06073-Iメッセージが出力され,エージェント階層が更新されます。

-lhost 論理ホスト名

このコマンドを実行するホストの論理ホスト名を指定します。1〜32バイトの半角英数字で指定します。指定を省略した場合,物理ホストが仮定されます。

-f エージェント階層定義ファイル名

インポートするエージェント階層定義ファイルのファイル名を指定します。入力ファイルは,XML形式のファイルです。このファイルは,後述の「エージェント階層定義ファイルの形式」に基づいて作成します。絶対ファイルパス名,相対ファイルパス名,ファイル名が指定できます。絶対ファイルパス名以外の場合,カレントディレクトリを基点とします。

エージェント階層定義ファイルの形式

エージェント階層定義ファイルの記述例を次に示します。なお,このファイルのテンプレートファイルは,jpcconf agttree exportコマンドに-templateオプションを指定して実行することで生成できます。記述時のひな形として利用してください。

エージェント階層定義ファイル記述例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE tree SYSTEM "agttree_param.dtd">
 
<tree owner="pfm-user">
    <folder name="Test Company">
        <folder name="Business Department">
            <agent name="7A1instBD[tHOST01@host111]"/>
        </folder>
        <folder name="Development Department">
            <agent name="7A1instDD[tHOST02@host111]"/>
            <agent name="7A1instDD[tHOST03@host111]"/>
        </folder>
        <agent name="TA1host111"/>
    </folder>
    <agent name="TA1host999"/>
</tree>

この場合,次に示す構成でエージェント階層が作成されます。

[図データ]

ファイルの記述方式

エージェント階層定義ファイルの記述方式を次に示します。

  • 階層数の上限は,8階層です。また,ルートまたはフォルダ内の各要素数の上限は,フォルダが64フォルダ,エージェントが128エージェントです。

  • 空白だけの要素値または属性値については,省略と見なします。また,要素値,属性値の前後に指定した半角空白は,無視します。

  • 印字文字以外の文字を要素または属性に指定するとエラーとなります。

  • ファイル内のDOCTYPE宣言は固定です。DOCTYPE宣言には,ファイルの記述を定義するDTDファイル名を必ず指定してください。このコマンドがサポートするDTDファイルは次のとおりです。

    • agttree_param.dtd

  • <」などXML形式の書式制御文字を値に含める場合,XML仕様が定める記法に従って記述する必要があります。

    例えば,「<」の場合は「&lt;」,「>」の場合は「&gt;」と記述します。

XMLタグ仕様

  • tree

    種別

    説明

    意味

    エージェント階層の最上位(ルート)ノードを表す要素。

    指定可能値

    なし

    省略

    不可

    属性

    owner

    エージェント階層の設定を保持するユーザー名を指定する。省略できない。

    1〜16バイトの半角英数字,半角空白文字,または次に示す記号を指定できる。ただし,英文字の大文字と小文字は区別されない。

    ! " # $ % & ' ( ) * + , - . / : ; < = > ? @ [ \ ] ^ _ ` { | } ~

    親要素

    なし

    子要素

    folder(複数指定できる)

    agent(複数指定できる)

  • folder

    種別

    説明

    意味

    エージェント階層のフォルダノードを表す要素。

    指定可能値

    なし

    省略

    属性

    name

    フォルダ名を指定する。省略できない。

    1〜64文字の全角および半角文字を指定できる。

    親要素

    tree,folder

    子要素

    folder(複数指定できる)

    agent(複数指定できる)

  • agent

    種別

    説明

    意味

    エージェント階層のエージェントノードを現す要素。

    指定可能値

    なし

    省略

    属性

    name

    エージェント名をサービスIDの形式で指定する。省略できない。1〜258バイトの長さで指定する。

    プロダクトID部分にはPFM - AgentまたはPFM - RMのプロダクトIDを指定する。また,機能ID部分には「A」を指定する。

    親要素

    tree,folder

    子要素

    なし

注意事項

戻り値

0

正常終了した。

1

引数の指定に誤りがある。

2

コマンドの実行権限がない。

5

PFM - Baseホスト上でPFM - Managerホストだけで実行できるコマンドを実行しようとした。または,監視二重化の場合に,セカンダリーのPFM - Managerから実行しようとした。

6

定義ファイルの内容に誤りがある。

11

ユーザーによって処理が中止された(問い合わせに対して「N」を返した場合)。

100

Performance Managementの環境が不正である。

101

コマンドの実行に必要なサービスが起動していない。

102

指定された論理ホスト名がセットアップされていない。

200

メモリーが不足している。

210

ディスク容量が不足している。

211

ファイルまたはディレクトリにアクセスできない。

255

予期しないエラーが発生した。

使用例

エージェント階層の定義情報をView Serverサービスにインポートする例を次に示します。

# jpcconf agttree import -f agttree_def.xml