12.1.5 統合オペレーション・ビューアーによる監視
バージョン12-10以降のJP1/IM2と連携する場合,JP1/IM2の統合オペレーション・ビューアーを使用して,次のことができます。
- 〈この項の構成〉
(1) PFM - Web Consoleの画面による稼働状況表示
(a) 概要
PFM - Web Consoleのバージョンが12-10以降の場合,JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面で,[稼働状況]領域の構成要素(IM管理ノード)から選択したPerformance Managementの監視エージェントに対して,PFM - Web Consoleへのログイン操作なし(シングル・サインオン)で,[詳細表示]領域の[パフォーマンス]タブにPFM - Web Consoleの画面を表示し,監視エージェントの稼働状況を表示できます。
JP1/IM2で複数のPFM - Managerを管理している場合でも,接続先のPFM - Web Consoleを自動的に判別して表示します。レポートの表示,アラームテーブルのバインドの設定,ログ収集条件の変更など,Performance ManagementのPFM - Web Consoleの画面とほぼ同じ機能を使用できます。
また,PFM - Web Consoleのバージョンが12-50以降の場合,JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面で,[イベント一覧]領域に表示されているPerformance Managementのイベントからのモニター起動,またはJP1/IM2の提案機能を使用して,Performance ManagementのレポートをPFM - Web Consoleの画面に表示できます。
統合オペレーション・ビューアーで表示するPFM - Web Consoleの画面の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,JP1/IM2の統合オペレーション・ビューアーで表示するPFM - Web Consoleの画面について説明している章を参照してください。
(b) JP1ユーザーの権限について
統合オペレーション・ビューアーでPFM - Web Consoleの画面を表示できるユーザーは,次の表に示すPerformance Managementの権限を持つJP1ユーザーだけです。
Performance Managementの権限 |
JP1権限レベル |
---|---|
管理ユーザー |
JP1_PFM_Admn |
一般ユーザー |
JP1_PFM_Operator |
(c) 同時接続数
1つのPFM - Web Consoleに対する同時接続数※は,JP1/IM2から起動するPFM - Web Consoleへの接続と,JP1/IM2と連携せず単独で起動するPFM - Web Consoleへの接続の双方を合わせて,最大「64」です。
- 注※
-
1つのPFM - Web Consoleに同時にログインできるユーザーアカウント数を示します。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,同時にログインできるユーザーアカウント数について記載している個所を参照してください。
(d) PFM - Web Consoleの画面を表示するPerformance Managementの構成要素
統合オペレーション・ビューアーでPFM - Web Consoleの画面を表示するPerformance Managementの構成要素を,次の表に示します。
Performance Managementの構成要素 |
PFM - Web Consoleの画面の表示 |
|
---|---|---|
PFM - Manager |
○ |
|
PFM - Base |
× |
|
PFM - Agent(エージェントごとのカテゴリ,およびManagement Applicationsカテゴリ※の配下のAgent Collectorサービス) |
○ |
|
PFM - RM |
Remote Monitor Collectorサービス |
○ |
グループエージェント |
○ |
|
リモートエージェント(エージェントごとのカテゴリ,およびManagement Applicationsカテゴリ※の配下のリモートエージェントサービス) |
○ |
|
上記以外 |
× |
- (凡例)
-
○:表示する
×:表示しない
- 注※
-
JP1の運用管理製品をまとめたカテゴリです。
(e) PFM - Web Consoleの画面で使用できる機能
統合オペレーション・ビューアーで表示するPFM - Web Consoleの画面では,次に示す機能を使用できます。
- ■Performance Managementの構成要素からPFM - Managerを選択した場合
-
-
ヘルスチェックエージェントの操作・状態表示(ヘルスチェック機能が有効の場合)
・レポート表示
・アラームの状態表示
・アラームのバインド/アンバインド
・サービスのプロパティ表示
-
稼働状況のサマリ表示※
-
監視一時停止の設定
-
イベント履歴の表示
-
アラーム/レポート定義の作成・編集・削除
-
サービスのプロパティ表示/配布
- 注※
-
[絞り込み結果から稼働状況を表示する]チェックボックスは表示されません。
-
- ■Performance Managementの構成要素からPFM - AgentまたはPFM - RMのエージェントを選択した場合
-
-
対象エージェントのレポート表示※
-
対象エージェントの状態表示
-
対象エージェントへのアラームのバインド※
-
対象エージェントのプロパティ表示
-
対象エージェントが使用できるアラーム/レポート定義の作成・編集・削除※
-
対象エージェントサービスのプロパティ表示/配布
-
対象エージェントのプロセス監視の設定(PFM - Agent for PlatformまたはPFM - RM for Platformだけ)
- 注※
-
PFM - RMのRemote Monitor Collectorサービスでは,レポートおよびアラームに関する機能は使用できません。
-
なお,統合オペレーション・ビューアーで表示するPFM - Web Consoleの画面では,次に示す機能は使用できません。
-
イベントモニター
-
エージェント階層の編集
-
アラーム反映状況の確認
-
ブックマーク操作
次に示すブックマークに関する項目は表示されないため,選択できません。
-
次に示す画面の[ツリー種別]のリストボックスでの「ブックマーク」の選択
・エージェント階層の[レポートの表示 > レポートの選択]画面
・レポート階層の[新規レポート > ドリルダウン > レポートの選択]画面
・レポート階層の[編集 > ドリルダウン > レポートの選択]画面
-
[レポート]画面で[レポート定義の編集]タブ以外のタブを選択したときに表示される[ブックマーク]アンカー,および[レポートの表示]タブを選択したときに表示される[ベースライン]アンカー
-
ドリルダウンレポートの設定で,[レポート]画面で[レポートの表示]タブを選択したときに表示されるドリルダウンレポート選択リストでの「ブックマーク」の選択
-
-
サービスの停止
(f) ログイン/ログアウト
統合オペレーション・ビューアーでPFM - Web Consoleの画面を表示する場合,次に示す契機で,自動的にPFM - Web Consoleへのログイン/ログアウトを行います。
なお,一度PFM - Web Consoleの画面を表示したあとは,[統合オペレーション・ビューアー]画面上で別の操作や画面遷移によって,PFM - Web Consoleの画面が非表示になった場合でも,PFM - Web Consoleへのログイン状態は継続します。ただし,この場合,操作内容は破棄され,エージェント階層を表示します。
- ■ログインの契機
-
-
[統合オペレーション・ビューアー]画面へのログイン後,[稼働状況]領域からPFM - Web Consoleを表示するPerformance Managementの構成要素を初めて選択したとき(PFM - Web Consoleがセッションタイムアウトしたあとに選択したときを含む)
-
監視二重化の構成の場合,接続先のPFM - Web Consoleのプライマリーとセカンダリーを切り替えたとき
-
[再ログイン]ボタンをクリックしたとき
-
- ■ログアウトの契機
-
-
[統合オペレーション・ビューアー]画面からログアウトしたとき
-
JP1/IM2がセッションタイムアウトしたとき※1
-
Webブラウザを閉じたとき(Webブラウザの[×]ボタンをクリックしたとき)
-
監視二重化の構成の場合,接続先のPFM - Web Consoleのプライマリーとセカンダリーを切り替えたとき
-
PFM - Web Console上でユーザー操作や自動更新が行われないまま,PFM - Web Consoleのセッションタイムアウト時間※2を経過したとき
-
[再ログイン]ボタンをクリックしたとき
- 注※1
-
JP1/IM2のセッションタイムアウト時間の設定は,JP1/IM2の通信環境定義ファイル(console.conf.update)の"COM_SO_TIMEOUT"の値で調整できます。詳細については,JP1/IM2のマニュアルを参照してください。
- 注※2
-
PFM - Web Consoleのセッションタイムアウト時間の設定は,初期設定ファイル(config.xml)のsessionTimeoutパラメーターで調整できます。
- 重要
-
JP1/IM2の統合オペレーション・ビューアーでPFM - Web Consoleをログアウトすると,「Now logged out」と表示された小さいブラウザウインドウが立ち上がります。この場合は,ログアウト処理中のため,ブラウザの[×]ボタンでこのブラウザウィンドウを閉じないでください。
なお,PFM - Web Consoleサービスを停止したあと,ログアウトした場合などでは,「Now logged out」が表示されないブラウザウィンドウが画面に残る場合があります。この場合は,ブラウザウィンドウを閉じてください。
-
(g) 選択した構成要素に応じたアイテムのツリー表示
JP1/IM2の[統合オペレーション・ビューアー]画面の,[詳細表示]領域の[パフォーマンス]タブに,PFM - Web Consoleの[レポート階層]画面,[アラーム階層]画面,または[サービス階層]画面を表示している場合,ナビゲーションフレームに,[稼働状況]領域で選択したPerformance Managementの構成要素に応じたアイテムをツリー表示します。
ナビゲーションフレームにツリー表示するアイテムの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,ナビゲーションフレームの表示内容について説明している章を参照してください。
(h) 業務グループ機能が有効な場合の動作
-
参照または操作ができるエージェント
-
ユーザーに割り当てられた業務グループに所属するホストを監視しているエージェント
-
-
参照および操作ができないエージェント
-
ユーザーが参照できない業務グループに所属するホストを監視しているエージェント
-
業務グループが割り当てられていないホストを監視しているエージェント※
- 注※
-
業務グループが割り当てられていないホストの場合,業務グループ一般ユーザーではPFM - Web Consoleの画面を表示できません(エラーとなります)。
-
-
サマリ表示,監視一時停止,イベント履歴の対象となるエージェント
ユーザーに割り当てられた業務グループで参照できるすべてのエージェントが対象となります。
-
PFM - Managerだけが操作できる機能を使用できるユーザー
PFM - Managerが参照できるユーザーだけが使用できます。
- 重要
-
業務グループ機能が有効な場合,PFM - ManagerおよびPFM - Agentのホストに業務グループを割り当てる必要があります。
(i) 監視二重化の構成での動作
監視二重化の構成の場合,[統合オペレーション・ビューアー]画面の[稼働状況]領域でPFM - Managerを選択すると,接続先のPFM - Managerホストのプライマリーに自動的に接続を試みます(接続メニュー表示領域でプライマリーを選択したものとして動作します)。また,接続メニュー表示領域で,接続先(プライマリーまたはセカンダリー)の切り替えができます。
システムの稼働中にプライマリーとセカンダリーの切り替えが発生した場合は,接続メニュー表示領域で,切り替えが発生したことをアイコンで通知します。
(2) 関連ノード表示
[統合オペレーション・ビューアー]画面の[詳細表示]領域の[関連ノード]タブに,操作対象のPerformance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)に関連するノードおよびノード間の関連種別を,関連線で連結される関連ノードとしてビジュアル化して表示できます。ノード間は関連線で連結されます。また,選択したノードや関連線のプロパティが,[プロパティ]に表示されます。
関連ノードを表示できるPerformance ManagementのIM管理ノード間の関連を,次の表に示します。
関連種別 |
親ノード |
子ノード |
---|---|---|
managerAgent |
PFM - Managerに対応するIM管理ノード |
親ノードが管理するPFM - Agentインスタンスのサービスに対応するIM管理ノード |
親ノードが管理するPFM - RMインスタンスのサービスに対応するIM管理ノード |
||
PFM - RMインスタンスのサービスに対応するIM管理ノード |
親ノードが管理するリモートエージェントのサービスに対応するIM管理ノード |
|
sameNode |
PFM - Agentインスタンスのサービスに対応するIM管理ノード |
親ノードのパフォーマンスデータに対応するIM管理ノード |
PFM - RMインスタンスのサービスに対応するIM管理ノード |
親ノードのグループエージェントに対応するIM管理ノード |
|
リモートエージェントのサービスに対応するIM管理ノード |
親ノードのパフォーマンスデータに対応するIM管理ノード |
|
primarySecondary |
プライマリーのPFM - Managerに対応するIM管理ノード(監視二重化の構成の場合) |
親ノードのセカンダリーのPFM - Managerに対応するIM管理ノード(監視二重化の構成の場合) |
- 重要
-
-
監視二重化の構成でプライマリーとセカンダリーを切り替えた場合は,JP1/IM2の機能で構成情報の同期してください。構成情報を同期するまでは,JP1/IM2の統合オペレーション・ビューアー上で表示される親ノードと子ノードが実態と逆になります。
-
監視二重化の構成でプライマリーに対する構成情報の同期に失敗した場合,[関連ノード]タブにプライマリーとセカンダリーの関連は表示されません。
プライマリーが動作しているにも関わらず関連が表示されない場合は,JP1/IM2の構成取得対象ホスト定義ファイル(imdd_target_host.conf)の記載内容を確認し,プライマリーとセカンダリーの両方のホスト名が記載されていないときは,ホスト名の記載を追加して再度同期を行ってください。
JP1/IM2の構成取得対象ホスト定義ファイルの詳細については,JP1/IM2のマニュアルを参照してください。
-
(3) トレンド情報表示
[統合オペレーション・ビューアー]画面の[詳細表示]領域の[トレンド]タブに,操作対象のPerformance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)に対するパフォーマンスデータを,トレンド情報としてグラフ化して表示できます。
トレンド情報を表示できるPerformance ManagementのIM管理ノードと表示内容を,次の表に示します。
IM管理ノード |
表示内容 |
---|---|
PFM - Managerホスト−Management Applicationsカテゴリの配下のJP1/PFM - Manager |
ヘルスチェックエージェントのトレンド情報 |
PFM - Agentホスト−各PFM - Agent製品のカテゴリ配下のAgent Collectorサービス |
エージェントのトレンド情報 |
PFM - RMホスト−Management Applicationsカテゴリの配下のグループエージェント |
グループエージェントのトレンド情報 |
監視対象ホスト−各PFM - RM製品のカテゴリ配下のリモートエージェント |
リモートエージェントのトレンド情報 |
■メトリックの追加・編集・削除(メトリック定義ファイル)
Performance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)に対して,表示できるトレンド情報のメトリック(時系列データを表示するパフォーマンスデータの種類)は,メトリック定義ファイルで定義します。メトリック定義ファイルのモデルファイルは,JP1/IM2のインストール時に提供されます。メトリック定義ファイルを編集することで,トレンド情報の表示対象のメトリックの追加・編集・削除ができます。変更した内容は,ファイルを保存すると即時有効になります。
なお,監視エージェントのトレンド情報を表示するときに,そのエージェントのプロダクトIDに対応するメトリック定義ファイルが存在しない場合は,KAJY24106-Eメッセージを出力し,トレンド情報は表示されません。
メトリック定義ファイルの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,メトリック定義ファイルについて説明している章を参照してください。
■チャートに表示するパフォーマンスデータについて
Performance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)に対して,トレンド情報としてチャートに表示するパフォーマンスデータは,監視エージェントのStoreデータベースに格納されているデータです。PIレコードタイプの場合,どの要約区分のパフォーマンスデータを表示するかは,チャートに表示する際の表示期間に応じてJP1/PFMプラグインが判断します。パフォーマンスデータをチャートに表示する際の表示期間に指定できる日時の範囲は,レポート定義のレポート表示期間に指定できる日時の範囲(1971年1月1日00時00分〜2035年12月31日23時59分)と同じです。
また,チャートに表示できるインスタンス数とインスタンス当たりのデータ数には上限があります。チャートに表示するPerformance Managementのパフォーマンスデータがそれらの上限を超えた場合は,JP1/IM2の画面上にその旨が通知され,上限に収まるように加工して,次のように表示されます。JP1/IM2の画面上での通知の詳細については,JP1/IM2のマニュアルを参照してください。
-
Performance Managementのパフォーマンスデータがインスタンス数の上限を超えたときは,上限値の個数までのインスタンスが表示されます。
-
Performance Managementのパフォーマンスデータがインスタンス当たりのデータ数の上限を超えたときは,パフォーマンスデータが要約されて表示されます。パフォーマンスデータの要約は,メトリック定義ファイルに記述されている要約ルールに従って行われます。要約ルールの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,メトリック定義ファイルについて説明している章を参照してください。
チャートに表示できるインスタンス数とインスタンス当たりのデータ数の上限については,JP1/IM2のマニュアルを参照してください。
注意事項
-
Performance Managementのパフォーマンスデータをチャートに表示するためには,該当するパフォーマンスデータがStoreデータベースに格納されている必要があります。事前に次の設定を行ってください。
-
チャートに表示したいメトリックに対応するパフォーマンスデータのレコードを,Storeデータベースに記録するように設定する。
-
チャートに表示する際の表示期間を,レコードの保存期間のデフォルト設定よりも過去のデータを表示する運用とする場合は,レコードの保存期間を十分長く設定する。
-
-
Performance Managementのパフォーマンスデータがチャートに表示されない場合は,次のことを確認してください。
-
指定した表示期間のパフォーマンスデータがStoreデータベースに存在する。
-
メトリック定義ファイルで指定したフィルターに合致するパフォーマンスデータが存在する。
-
-
チャートに表示するPerformance Managementのパフォーマンスデータが,チャートに表示できるインスタンス数の上限,またはインスタンス当たりのデータ数の上限を超えた場合に,加工されていないPerformance Managementのパフォーマンスデータを参照したいときは,Performance ManagementのPFM - Web Consoleからレポート表示を行ってください。
-
チャートに表示するインスタンス名が,文字コードUTF-8で249文字を超える場合は,250文字目以降は表示しません。インスタンス名が重複するときは,インスタンス名の末尾に項番「#n」(nは1,2,3,・・・)を付与して表示します。
-
チャートに表示する表示期間,およびチャートに表示する各データの時刻には,Date and Timeフィールドの値を使用します。そのため,次の場合は,パフォーマンスデータを取得している表示期間を指定しても,データが表示されなかったり,データの時刻とパフォーマンスデータを取得した時刻がずれたりすることがあります。
-
PIレコードタイプのレコードのパフォーマンスデータを表示する場合
Date and Timeフィールドの値は,レコードの要約によって,要約区分ごとの基準時刻になります。
-
リモートエージェントのパフォーマンスデータを表示する場合
Date and Timeフィールドの値は,リモートエージェントがパフォーマンスデータを取得した時刻ではなく,Remote Monitor StoreサービスがStoreデータベースにパフォーマンスデータを記録した時刻になります。
-
■JP1/PFMプラグインの動作の変更(JP1/PFMプラグイン設定ファイル)
JP1/PFMプラグインがStoreデータベースからパフォーマンスデータを取得するときに使用する設定は,JP1/PFMプラグイン設定ファイルで定義します。JP1/PFMプラグイン設定ファイルのモデルファイルは,JP1/IM2のインストール時に提供されます。JP1/PFMプラグイン設定ファイルを編集して,運用に合わせた設定に変更することで,チャートに表示する応答速度を改善できます。変更した内容は,ファイルを保存すると即時有効になります。
JP1/PFMプラグイン設定ファイルの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,JP1/PFMプラグイン設定ファイルについて説明している章を参照してください。
(4) プロパティ表示
[統合オペレーション・ビューアー]画面の[詳細表示]領域の[関連ノード]タブの[プロパティ]に,操作対象のPerformance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)のプロパティを表示できます。
プロパティを表示できるPerformance ManagementのIM管理ノードと表示内容を,次の表に示します。
IM管理ノード |
Management Applicationsカテゴリ |
各PFM - Agentのカテゴリ |
各PFM - RMのカテゴリ |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PFM - Manager |
PFM - Base |
PFM - Agentインスタンス |
PFM - RMインスタンス |
リモートエージェント |
グループエージェント |
PFM - Agentインスタンス |
リモートエージェント |
||
表示内容 |
DataModelVersionプロパティ |
ヘルスチェックエージェントのデータモデルバージョン |
− |
各エージェント製品のデータモデルバージョン |
|||||
ServiceIdプロパティ※1 |
ヘルスチェックエージェントのAgent CollectorのサービスID |
− |
Agent CollectorのサービスID |
Remote Monitor CollectorのサービスID |
リモートエージェントのサービスID |
グループエージェントのサービスID |
Agent CollectorのサービスID |
リモートエージェントのサービスID |
|
ProductVersionプロパティ※2 |
PFM - Managerの製品バージョン(VV-RR-SS形式) 例:12-50-00 |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
OsTypeプロパティ※2 |
PFM - Managerが動作するホストのOS種別(「Windows」または「Linux」) |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
InstallPathプロパティ※2 |
PFM - Managerのインストールパス(末尾に「\」または「/」を付与しません) |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
- (凡例)
-
−:プロパティを表示しない
- 注※1
-
サービスIDは,プロダクト名表示機能が無効である場合のサービスIDの形式で表示されます。
- 注※2
-
製品の前提バージョンは次のとおりです。
・PFM - Manager 12-50以降
・PFM - Web Console 12-00以降
・JP1/IM2 12-50以降
(5) 提案情報の表示と対処アクションの実行
(a) 概要
バージョン12-50以降のJP1/IM2の提案機能を使用する場合,[統合オペレーション・ビューアー]画面の[稼働状況]領域で,提案アイコンが付与されているPerformance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)を選択すると,[詳細表示]領域の[提案]タブに,提案情報(Performance Managementのシステム状況に応じて提案する対処アクション)を表示し,対処アクションを実行できます。
Performance Managementでは,次の3つのユースケースに対する提案情報を表示し,対処アクションを実行できます。
ユースケース |
使用する提案情報の定義 |
提案情報の表示(JP1/IM2) |
対処アクションの実行(ユーザー) |
---|---|---|---|
ユースケース1 |
提案情報1 |
CPU使用率の高騰を示すイベントがある場合(PFM - Agent for Platformがバインドする,CPU使用率を監視するアラームの現在の状態が,警告または異常である場合),原因のプロセスを特定するためにPerformance Managementのレポートを表示することを提案する。 |
CPU使用率の高いプロセス一覧のレポートが表示されるため,必要な対処を行う。 |
提案情報2 |
CPU使用率の高騰を示すイベントが発行されたが,現在はCPU使用率を監視するアラームの状態が正常に戻っている場合,正常に戻っているイベントの対処状況を「対処済」に変更することを提案する。 |
正常に戻っているイベントの対処状況が「対処済」に変更される。 |
|
ユースケース2 |
提案情報3 |
Performance Managementのアラームイベントまたはエージェントの状態変更イベントが発行されたが,現在はアラームまたはエージェントの状態が正常に戻っている場合,正常に戻っているイベントの対処状況を一括で「対処済」に変更することを提案する。 |
正常に戻っているイベントの対処状況が一括で「対処済」に変更される。 |
ユースケース3 |
提案情報4 |
Performance Managementの監視ホストのメンテナンス中にイベントが多数発行された場合,メンテナンス中は監視を一時停止してJP1イベントが発行されないようにすることを提案する。 |
監視が一時停止されるため,メンテナンスを実施する。 |
提案情報5 |
Performance Managementの監視ホストの監視状態が一時停止中である場合,メンテナンス終了後に監視を再開することを提案する。 |
監視が再開される。 |
(b) 提案定義ファイルの作成と反映
Performance ManagementのIM管理ノード(監視エージェント)に対して表示する提案情報は,適用するPerformance Managementのユースケースごとに提案定義ファイルを作成して定義します。提案定義ファイルには,提案表示条件,提案活性条件,対処アクションを設定する必要があります。ユースケースごとの提案定義ファイルのモデルファイル(提案テンプレート)は,JP1/IM2のインストール時に提供されます。また,適用するユースケースごとに,「12.1.5(5)(c) 適用するユースケースごとの設定」に示す設定を実施します。
Performance Managementのユースケースごとの提案定義ファイル(提案テンプレート)の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,提案定義ファイルについて説明している章を参照してください。
作成した提案定義ファイルは,JP1/IM2のコマンドを使用して,JP1/IM2のシステムに反映する必要があります。提案定義ファイルをJP1/IM2のシステムに反映するコマンドの詳細については,JP1/IM2のマニュアルまたはドキュメントを参照してください。
(c) 適用するユースケースごとの設定
適用するユースケースごとに必要な設定を,次に示します。
■ ユースケース共通の適用手順
Performance Managementの提案機能は,JP1/IM2のjp1Imdd.execCmdメソッドを使用し,PFM - Managerのコマンドをリモート実行しています。そのため,提案機能を使用するJP1ユーザーは,PFM - ManagerホストのJP1/Baseでユーザーマッピングの設定を実施してください。
■ ユースケース1で運用する場合
-
監視テンプレートをコピーする。
次に示すアラームテーブルの監視テンプレートをコピーします。
-
PFM - Agent for Platform(Windows)の場合
コピー元の監視テンプレート:PFM Windows Template Alarms [CPU] 09.00
コピー先のアラームテーブル名:Windows Template Alarms [CPU] 09.00
-
PFM - Agent for Platform(UNIX)の場合
コピー元の監視テンプレート:PFM UNIX Template Alarms [CPU] 09.00
コピー先のアラームテーブル名:UNIX Template Alarms [CPU] 09.00
-
-
JP1イベントの発行を設定する。
コピーしたコピー先のアラームテーブルの,次に示すアラームを編集し,アラーム状態が警告または異常の場合にJP1イベントが発行されるよう設定します。
-
PFM - Agent for Platform(Windows)の場合
CPU Usage
-
PFM - Agent for Platform(UNIX)の場合
CPU Per Processor(U)
-
-
アラームテーブルをバインドする。
編集したアラームテーブルを,PFM - Agent for Platformのエージェントにバインドします。
■ ユースケース2で運用する場合
ユースケース2で運用したいアラームが,JP1イベントを発行しない設定になっている場合,JP1イベントを発行するように設定を変更する。
■ ユースケース3で運用する場合
-
ユースケース3で運用したいアラームが,JP1イベントを発行しない設定になっている場合,JP1イベントを発行するように設定を変更する。
-
監視一時停止機能が有効になっていない場合,監視一時停止機能オプションを有効に設定する。
-
監視二重化の環境の場合,監視一時停止の設定情報の自動同期オプションを有効に設定する。
(d) 提案定義ファイルのカスタマイズ手順
提案定義ファイルは,次に示すカスタマイズができます。
-
ユースケース1の提案活性条件の対象をCPU以外の監視項目に適用する
-
ユースケース1とユースケース2の提案活性条件の対象となるJP1イベントの登録日時の範囲を変更する
-
ユースケース3の提案情報4の提案活性条件を変更する
上記のカスタマイズを行う手順を,次に示します。
■ ユースケース1の提案活性条件の対象をCPU以外の監視項目に適用する
ユースケース1の提案活性条件の対象を,CPU以外の監視項目や,PFM - Agent for Platform以外のエージェントにも適用する場合の手順を,次に示します。
-
アラーム定義を作成する。
任意のエージェントのアラーム定義を作成し,アラーム状態が警告または異常の場合に,JP1イベントが発行されるように設定します。
-
アラームテーブルをバインドする。
作成したアラームテーブルをエージェントにバインドします。
-
レポート定義を作成する。
作成したアラームの状態が警告または異常となったときに原因調査を行うための,リアルタイムレポート(1つのエージェント)を作成します。履歴レポート(1つのエージェント)作成する場合は,レポート表示期間はレポート表示時に指定する必要があります。
-
提案定義ファイル(提案テンプレート)をカスタマイズする。
提案情報1と提案情報2をカスタマイズします。
カスタマイズ個所とカスタマイズ方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,提案定義ファイルの変更手順について説明している章を参照してください。
■ ユースケース1とユースケース2の提案活性条件の対象となるJP1イベントの登録日時の範囲を変更する
ユースケース1とユースケース2の提案活性条件は,登録日時が過去24時間以内のJP1イベントが対象ですが,対象とするJP1イベントの登録日時の範囲を変更できます。
該当する提案情報のカスタマイズ個所とカスタマイズ方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,提案定義ファイルの変更手順について説明している章を参照してください。
■ ユースケース3の提案情報4の提案活性条件を変更する
提案情報4の提案活性条件は,ホスト停止を示すJP1イベントとアラームのJP1イベントの登録数に依存します。運用するシステムのJP1イベントの発行数に合わせて,対象とするJP1イベントの登録日時の範囲と登録数を変更できます。
ヘルスチェックの状態が「Host Not Available」のときに発行するJP1イベントの重大度を,デフォルト(Error)から変更している場合は,typeが「eventCount」の提案活性条件で指定している,ヘルスチェックのJP1イベントの「statusFilter」の値をカスタマイズしてください。「statusFilter」に指定できる値については,JP1/IM2のマニュアルの提案定義ファイルについて説明している個所を参照してください。
- 重要
-
監視二重化の環境の場合は,プライマリーとセカンダリーの両方でJP1イベントが発行されることを考慮して,提案活性条件のJP1イベントの登録数をカスタマイズしてください。
提案情報4のカスタマイズ個所とカスタマイズ方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,提案定義ファイルの変更手順について説明している章を参照してください。