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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 運用ガイド


9.2.3 コマンドでの定義情報のバックアップとコピーによるリストア(PFM - Web Consoleの場合)

PFM - Web Consoleのサービスを停止することなく,コマンドラインでバックアップ操作を実行できます。バッチ処理と組み合わせることで,バックアップ作業を自動化できます。

PFM - Web Consoleでは,jpcwbackupコマンドを実行して定義情報をバックアップし,ファイルコピーによってリストアします。

〈この項の構成〉

(1) 前提条件

バックアップコマンドはPFM - Web Consoleがインストールされているホストで利用できます。

(2) バックアップコマンドでの一括バックアップ

バックアップコマンドは,PFM - Web Consoleが提供する定義情報を,サービスを停止することなく一括で自動バックアップするコマンドです。バックアップ先には任意のディレクトリを指定できます。

バックアップ対象の情報は次のとおりです。

バックアップ先として指定したディレクトリ下に作成するディレクトリ構成を次の表に示します。

表9‒6 バックアップ先のディレクトリ構成

構成

概要

バックアップディレクトリ

コマンドライン上で任意に指定するディレクトリ

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup

PFM - Web Consoleのサービスの定義情報,認証キーファイル,ブックマーク情報,ブックマーク情報のバックアップ先

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\Backup_info_wc.txt

PFM - Web Console構成情報ファイル

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon

PFM - Web Consoleのサービスの定義情報のバックアップ先

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon\CPSB

PFM - Web Consoleのサービスの定義情報のバックアップ先(Webサーバの設定ファイル,暗号化通信ファイル)※1

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon\CPSB\サービス定義情報

PFM - Web Consoleのサービスの定義情報(Webサーバの設定ファイル,暗号化通信ファイル)

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon\conf

PFM - Web Consoleのサービスの定義情報のバックアップ先(PFM - Web Consoleの設定ファイル)

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon\conf\サービス定義情報

PFM - Web Consoleのサービスの定義情報(PFM - Web Consoleの設定ファイル)

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon\cmdkey

認証キーファイルのバックアップ先

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon\cmdkey\認証キー

認証キーファイル(JPCCMDKEY)※2

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\bookmarks

ブックマーク情報のバックアップ先

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\bookmarks\ブックマーク情報

ブックマークの定義ファイル(複数フォルダ,複数ファイル構成)※3

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\processMonitoringTemplates

プロセス監視テンプレート情報のバックアップ先

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\processMonitoringTemplates\プロセス監視のテンプレート情報

プロセス監視テンプレートファイル(数フォルダ,複数ファイル構成)※3

バックアップディレクトリ\info

バックアップ時の保守情報の格納先※4

注※1

CPSB以下のフォルダ構成は次のとおりです。

CPSB\httpsd\conf\

CPSB\httpsd\conf\ssl\server\

CPSB\CC\web\redirector\

CPSB\CC\server\usrconf\ejb\PFMWebConsole\

CPSB\CC\admin\usrconf

注※2

jpcmkkeyコマンドを一度も実行していない場合,バックアップ対象データがないため,バックアップデータを取得しないことがあります。

注※3

クラスタ構成時の待機系環境やPFM - Web Consoleのサービスを一度も起動していない環境には,バックアップ対象の格納先ディレクトリがないため,バックアップデータを取得しないことがあります。

注※4

infoディレクトリ以下は,トラブルシュート用の保守情報として取得します。

バックアップしたデータをリストアする場合,その前提条件として,ホスト内のPFM - Web Consoleの構成がバックアップ時の構成と同一である必要があります。

バックアップコマンドは,ホスト内のPFM - Web Consoleの構成情報をファイルとして出力します。そのファイルに出力した構成情報を基に,リストア先の環境がバックアップした環境と一致していることを確認できます。

PFM - Web Console構成情報の概要を次の表に示します。

表9‒7 PFM - Web Console構成情報の概要

項目

概要

ファイル名

Backup_info_wc.txt

出力先ファイルパス

Windowsの場合

バックアップディレクトリ\jp1pcwcbackup\Backup_info_wc.txt

UNIXの場合

バックアップディレクトリ/jp1pcwcbackup/Backup_info_wc.txt

内容

バックアップ日時やホスト内のPFM - Web Console構成情報。

PFM - Web Console構成情報(Backup_info_wc.txt)の記載内容と各項目の出力フォーマット,および確認項目については,「表9-9 PFM - Web Console構成情報の確認項目一覧」を参照してください。

(a) クラスタ環境でのバックアップ

クラスタ環境でコマンドによるバックアップを実行する場合,待機系ホストで論理ホスト環境ディレクトリにアクセスできないため,実行系ホストと待機系ホストでバックアップできる定義情報に差異があります。実行系ホストと待機系ホストでバックアップできる定義情報の差異を次の表に示します。

表9‒8 実行系ホストと待機系ホストでバックアップできる定義情報の差異

クラスタ構成時のホスト

コマンドバックアップによってバックアップ可能な定義情報

物理ホスト

共有ディスク

サービスの定義情報

ブックマーク情報

プロセス監視のテンプレート情報

実行系ホスト

待機系ホスト

(凡例)

○:バックアップできる

−:バックアップできない

待機系ホストでバックアップする場合,共有ディスクの定義情報(ブックマーク情報,プロセス監視のテンプレート情報)のバックアップ処理がスキップされます。その際にKAVJT6551-Wメッセージを出力し,バックアップ処理をスキップしたことを通知します。

クラスタ運用時の実行系ホストと待機系ホストで,バックアップコマンドを実行したときの概要を次の図に示します。

図9‒1 クラスタ運用時のバックアップコマンドの実行

[図データ]

(3) バックアップ手順

(a) 非クラスタ構成時のバックアップ手順

  1. PFM - Web Consoleがインストールされているホストにログインする。

  2. コマンド実行パス「インストール先フォルダ\tools」へ移動する。

  3. AdministratorsまたはBackup Operators権限を持つユーザーで,jpcwbackup -d <directory>コマンドを実行し,定義情報をバックアップする。

(b) クラスタ構成時のバックアップ手順

クラスタ運用時のコマンドバックアップは,実行系ホストと待機系ホストの両方で実行する必要があります。なお,両方のホストでのバックアップが完了する前にフェールオーバーが発生した場合,フェールオーバー後の実行系ホストと待機系ホストの両方で,再度コマンドバックアップを実行する必要があります。

  1. PFM - Web Consoleがインストールされている実行系ホストにログインする。

  2. コマンド実行パス「インストール先フォルダ\tools」へ移動する。

  3. AdministratorsまたはBackup Operators権限を持つユーザーで,jpcwbackup -d <directory>コマンドを実行し,定義情報をバックアップする。

  4. PFM - Web Consoleがインストールされている待機系ホストにログインする。

  5. コマンド実行パス「インストール先フォルダ\tools」へ移動する。

  6. AdministratorsまたはBackup Operators権限を持つユーザーで,jpcwbackup -d <directory>コマンドを実行し,定義情報をバックアップする。

(4) リストア手順

バックアップしたデータをリストアする場合,ホスト内のPFM - Web Consoleの構成が,バックアップ時と同一であることを確認する必要があります。

PFM - Web Console構成情報(Backup_info_wc.txt)の各項目について,記載内容,出力フォーマット,説明および確認内容,バックアップ時の情報と一致させる必要があるかどうかを次の表に示します。

表9‒9 PFM - Web Console構成情報の確認項目一覧

項番

記載内容

出力フォーマット

説明および確認内容

一致要否

1

コマンドバックアップの実行日時

DateTime=実行日時

バックアップコマンド開始時の,コマンド実行ユーザーのタイムゾーンでの日時が出力されます。

実行日時はロケールおよびOSに依存します。

(例)

ロケールが日本でOSがWindowsの場合

yyyy/mm/dd△HH:MM:SS

ロケールが日本でOSがLinuxの場合

yyyy-mm-dd△HH:MM:SS

×

2

PFM - Web Consoleがインストールされているマシンのホスト名

Hostname=ホスト名

ホスト名にはPFM - Web Consoleがインストールされているマシンのホスト名が出力されます。

確認内容

バックアップ元マシンのホスト名であることを確認してください。

3

PFM - Web Consoleのインストールディレクトリパス

InstallDirectory=インストールディレクトリパス

インストールディレクトリパスにはPFM - Web Consoleがインストールされているフォルダの絶対パスが出力されます。

確認内容

リストア先のPFM - Web Consoleのインストールディレクトリと一致していることを確認してください。

4

インストール

PFM - Web ConsolePP形名△:△VV-RR-SS

PFM - Web ConsolePP形名には,インストール済みのPFM - Web Console PP形名,VV-RR-SSにはそのPPのバージョンがVV-RR-SS形式で出力されます。SSがない場合(10-00など)はSSに00が出力されます。

確認内容

リストア先のPP形名とバージョン情報のVV,RR,SSが一致していることを確認してください。

PP形名およびバージョン情報の確認方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録のバージョン情報の確認について説明している個所を参照してください。

5

PFM - Web Console情報

bookmarkRepository=ブックマーク定義情報の格納先

ブックマーク定義情報の格納先にはconfig.xmlのbookmarkRepositoryパラメータの値が出力されます。config.xmlにbookmarkRepositoryパラメータが指定されていない場合は,「bookmarkRepository=」が出力されます。

確認内容

定義されているパスが,リストア先のPFM - Web Consoleがインストールされているマシン上でアクセスできることを確認してください。

×

6

ブックマーク定義情報の格納先

processMonitoringTemplatesRepository=プロセス監視のテンプレート情報の格納先

プロセス監視のテンプレート情報の格納先にはconfig.xmlのprocessMonitoringTemplatesRepositoryパラメータの値が出力されます。config.xmlにprocessMonitoringTemplatesRepositoryパラメータが指定されていない場合は「processMonitoringTemplatesRepository=」が出力されます。

確認内容

定義されているパスが,リストア先のPFM - Web Consoleがインストールされているマシン上でアクセスできることを確認してください。

×

(凡例)

○:一致している必要がある

×:一致している必要はない

各リストア対象データのリストア元のパスおよびリストア先のパスを次の表に示します。

表9‒10 リストア対象データのリストア元およびリストア先のパス(Windowsの場合)

リストア対象データ

リストア元データのバックアップファイルパス

リストア先のパス

Backup_info_wc.txtの内容確認結果

パス

サービス定義情報

D:\backup\jp1pcwcbackup\jp1pcWebCon

インストール先フォルダ\

ブックマーク情報

D:\backup\jp1pcwcbackup\bookmarks

bookmarkRepositoryの値が空白の場合

インストール先フォルダ\bookmarks

上記以外の場合

Backup_info_wc.txtのbookmarkRepositoryに記載されているパス

プロセス監視のテンプレート情報

D:\backup\jp1pcwcbackup\processMonitoringTemplates

processMonitoringTemplatesRepositoryの値が空白の場合

インストール先フォルダ\processMonitoringTemplates

上記以外の場合

Backup_info_wc.txtのprocessMonitoringTemplatesRepositoryに記載されているパス

(凡例)

−:該当なし

注※

バックアップ先のフォルダが「D:\backup」の場合のパスになります。

表9‒11 リストア対象データのリストア元およびリストア先のパス(UNIXの場合)

リストア対象データ

リストア元データのバックアップファイルパス

リストア先のパス

Backup_info_wc.txtの内容確認結果

パス

サービス定義情報

/tmp/backup/jp1pcwcbackup/jp1pcWebCon

/opt/jp1pcwebcon

ブックマーク情報

/tmp/backup/jp1pcwcbackup/bookmarks

bookmarkRepositoryの値が空白の場合

/opt/jp1pcwebcon/bookmarks

上記以外の場合

Backup_info_wc.txtのbookmarkRepositoryに記載されているパス

プロセス監視のテンプレート情報

/tmp/backup /jp1pcwcbackup/processMonitoringTemplates

processMonitoringTemplatesRepositoryの値が空白の場合

/opt/jp1pcwebcon/processMonitoringTemplates

上記以外の場合

Backup_info_wc.txtのprocessMonitoringTemplatesRepositoryに記載されているパス

(凡例)

−:該当なし

注※

バックアップ先のディレクトリが「/tmp/backup」の場合のパスになります。

(a) 非クラスタ構成時のリストア手順

  1. PFM - Web Console構成情報を確認する。

    バックアップデータ内のPFM - Web Console構成情報ファイル(Backup_info_wc.txt)の各項目が,リストア先と一致していることを確認します。

    ブックマーク定義情報およびプロセス監視のテンプレート定義情報を確認する場合

    PFM - Web Console構成情報ファイル(Backup_info_wc.txt)に,bookmarkRepository,processMonitoringTemplatesRepositoryの設定値がないときは,デフォルトのディレクトリが適用されています。

  2. 暗号化通信を使用している場合は,jpcwtool https output certtextコマンドを使用し,サーバ証明書の有効期限を確認する。

    バックアップデータ内のサーバ証明書の有効期限が過ぎていないことを確認します。

    有効期限が過ぎていた場合は,サーバ証明書を取得した認証局にサーバ証明書の更新方法を問い合わせ,リストア先の環境でサーバ証明書を更新してください。詳細については,「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)の有効期限が切れた場合の流れについて説明している個所の,証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)を再度用意する手順を参照してください。

  3. リストア対象とするPFM - Web Consoleホストにログインする。

  4. jpcwstopコマンドを使用し,ホスト内のPFM - Web Consoleのサービスを停止する。

  5. バックアップファイルの格納場所を確認する。

    同一ホスト上で取得したバックアップデータを使用します。

  6. リストア先のデータを削除または退避する。

    サービス定義情報をリストアする場合

    リストアすると次のファイルは上書きされるため,必要に応じてデータを退避してください。

    ・初期設定ファイル(インストール先フォルダ\conf\config.xml

    ・暗号化通信ファイル格納フォルダ内のすべてのファイル

    ブックマーク定義情報,プロセス監視のテンプレート定義情報をリストアする場合

    リストア後に有効となるブックマーク情報とプロセス監視のテンプレート情報の格納先ディレクトリは,PFM - Web Console構成情報ファイル(Backup_info_wc.txt)のbookmarkRepository,processMonitoringTemplatesRepositoryに記載しているパスになります。また,リストアの際,該当ディレクトリは空にしておく必要があります。データがある場合は,ディレクトリ配下のすべてのデータを削除または退避してください。

  7. 定義情報のリストアを実行する。

    リストア元およびリストア先のパスを確認し,リストア元となるバックアップファイルパス配下のすべてのファイルをディレクトリごと,リストア先へコピーします。

  8. リストア先の環境に配置した初期設定ファイル(インストール先フォルダ¥conf¥config.xml)の設定値を確認し,リストア先のシステム環境に適合していることを確認する。

  9. 手順2でサーバ証明書を更新した場合は,リストア先の環境にファイルを格納し,暗号化通信を使用するための設定をする。

    詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)の有効期限が切れた場合の流れについて説明している個所の,暗号化通信ファイル格納フォルダにファイルを格納する手順以降を参照してください。

  10. jpcwstartコマンドを使用し,ホスト内のPFM - Web Consoleのサービスを起動する。

(b) クラスタ構成時のリストア手順

実行系ホストのリストア手順

  1. PFM - Web Console構成情報を確認する。

    バックアップデータ内のPFM - Web Console構成情報ファイル(Backup_info_wc.txt)の各項目が,リストア先と一致していることを確認します。

  2. 暗号化通信を使用している場合は,jpcwtool https output certtextコマンドを使用し,サーバ証明書の有効期限を確認する。

    バックアップデータ内のサーバ証明書の有効期限が過ぎていないことを確認します。

    有効期限が過ぎていた場合は,サーバ証明書を取得した認証局にサーバ証明書の更新方法を問い合わせ,リストア先の環境でサーバ証明書を更新してください。詳細については,「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)の有効期限が切れた場合の流れについて説明している個所の,証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)を再度用意する手順を参照してください。

  3. リストア対象とする実行系ホストにログインする。

  4. クラスタソフトを利用し,ホスト内のPFM - Web Consoleのサービスを停止する。

  5. バックアップファイルの格納場所を確認する。

    サービス定義情報をリストアする場合

    同一ホスト上で取得したバックアップデータを使用します。

    ブックマーク定義情報,プロセス監視のテンプレート情報をリストアする場合

    実行系ホスト上で取得したバックアップデータを使用します。

    同じホストの場合でも,系切り替えによって,待機系として稼働しているタイミングで取得したバックアップデータには,ブックマーク定義情報とプロセス監視のテンプレート情報は含まれません。そのため,実行系ホスト(物理ホストに依存しない)で取得したバックアップデータを使用する必要があります。

  6. リストア先のデータを削除または退避する。

    サービス定義情報をリストアする場合

    リストアすると次のファイルは上書きされるため,必要に応じてデータを退避してください。

    ・初期設定ファイル(インストール先フォルダ\conf\config.xml

    ・暗号化通信ファイル格納フォルダ内のすべてのファイル

    ブックマーク定義情報,プロセス監視のテンプレート定義情報をリストアする場合

    リストア先のブックマーク情報とプロセス監視のテンプレート情報を削除または退避します。

    リストア後に有効となるブックマーク情報とプロセス監視のテンプレート情報の格納先ディレクトリは,PFM - Web Console構成情報ファイル(Backup_info_wc.txt)のbookmarkRepository,processMonitoringTemplatesRepositoryに記載しているパスになります。また,リストアの際,該当ディレクトリは空にしておく必要があります。データがある場合は,ディレクトリ配下のすべてのデータを削除または退避してください。

  7. 定義情報のリストアを実行する。

    リストア元およびリストア先のパスを確認し,リストア元となるバックアップファイルパス配下のすべてのファイルをディレクトリごと,リストア先へコピーします。

  8. リストア先の環境に配置した初期設定ファイル(インストール先フォルダ¥conf¥config.xml)の設定値を確認し,リストア先のシステム環境に適合していることを確認する。

  9. 手順2でサーバ証明書を更新した場合は,リストア先の環境にファイルを格納し,暗号化通信を使用するための設定をする。

    詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)の有効期限が切れた場合の流れについて説明している個所の,暗号化通信ファイル格納フォルダにファイルを格納する手順以降を参照してください。

  10. クラスタソフトを利用し,ホスト内のPFM - Web Consoleのサービスを起動する。

待機系ホストのリストア手順

  1. PFM - Web Console構成情報を確認する。

    バックアップデータ内のPFM - Web Console構成情報ファイル(Backup_info_wc.txt)の各項目が,リストア先と一致していることを確認します。

  2. 暗号化通信を使用している場合は,jpcwtool https output certtextコマンドを使用し,サーバ証明書の有効期限を確認する。

    バックアップデータ内のサーバ証明書の有効期限が過ぎていないことを確認します。

    有効期限が過ぎていた場合は,サーバ証明書を取得した認証局にサーバ証明書の更新方法を問い合わせ,リストア先の環境でサーバ証明書を更新してください。詳細については,「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)の有効期限が切れた場合の流れについて説明している個所の,証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)を再度用意する手順を参照してください。

  3. リストア対象とする待機系ホストにログインする。

  4. クラスタソフトを利用し,ホスト内のPFM - Web Consoleのサービスを停止する。

  5. バックアップファイルの格納場所を確認する。

    サービス定義情報をリストアする場合

    同一ホスト上で取得したバックアップデータを使用します。

    注意

    待機系ホストでは,共有ディスクにアクセスできないため,ブックマーク定義情報およびプロセス監視のテンプレート情報は,待機系ホストでリストアできません。

  6. リストア先のデータを削除または退避する。

    サービス定義情報をリストアする場合

    リストアすると次のファイルは上書きされるため,必要に応じてデータを退避してください。

    ・初期設定ファイル(インストール先フォルダ\conf\config.xml

    ・暗号化通信ファイル格納フォルダ内のすべてのファイル

  7. 定義情報のリストアを実行する。

    リストア元およびリストア先のパスを確認し,リストア元となるバックアップファイルパス配下のすべてのファイルをディレクトリごと,リストア先へコピーします。

  8. リストア先の環境に配置した初期設定ファイル(インストール先フォルダ¥conf¥config.xml)を確認し,リストア先のシステム環境に適合していることを確認する。

  9. 手順2でサーバ証明書を更新した場合は,リストア先の環境にファイルを格納し,暗号化通信を使用するための設定をする。

    詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の証明書(サーバ証明書または自己署名証明書)の有効期限が切れた場合の流れについて説明している個所の,暗号化通信ファイル格納フォルダにファイルを格納する手順以降を参照してください。

  10. クラスタソフトを利用し,ホスト内のPFM - Web Consoleのサービスを起動する。