5.1.3 インストール手順
Performance Managementのプログラムをインストールする順序と提供媒体からプログラムをインストールする手順を説明します。また,PFM - Web Consoleのプログラムをインストールする手順も説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) プログラムのインストール順序
- 注意
-
Performance Managementプログラムは,監視マネージャー,監視コンソールサーバ,および監視エージェントをどのような順序でインストールしてもかまいません。
(a) 監視マネージャーでのインストール順序
監視マネージャーには,PFM - Managerをインストールします。
(b) 監視コンソールサーバでのインストール順序
監視コンソールサーバには,PFM - Web Consoleをインストールします。
(c) 監視エージェントでのインストール順序
まず,PFM - Baseをインストールし,次にPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールします。PFM - BaseがインストールされていないホストにPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールすることはできません。
なお,PFM - Managerと同一ホストにPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールする場合は,PFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。
インストールの手順の詳細については,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルを参照してください。
(2) Performance Managementプログラムのインストール方法
Performance Managementプログラムをインストールするには,提供媒体を使用する方法と,JP1/NETM/DMを使用してリモートインストールする方法があります。JP1/NETM/DMを使用する方法については,次のマニュアルを参照してください。
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「JP1/NETM/DM Manager」
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「JP1/NETM/DM SubManager(UNIX(R)用)」
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「JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)」
注意
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インストールを実施するホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。なお,停止するサービスは物理ホスト上および論理ホスト上のすべてのサービスです。サービスの停止方法は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
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ディレクトリ名やファイル名は,マシン環境によってはマニュアルの表記と異なることがあります。lsコマンドで,使用している環境でのディレクトリ名やファイル名を確認してください。Hitachi PP Installerを起動するコマンドを実行する場合は,lsコマンドで確認したディレクトリ名やファイル名をそのまま入力するようにしてください。
提供媒体を使用する場合のインストール手順をOSごとに示します。
(3) HP-UXの場合(PFM - Baseだけ)
- 重要
-
Node and Host Name Expansion機能を有効にした場合でも,PFM - Baseをインストールする際のホスト名は最大8バイトの長さまでしか使用できません。このため,9バイト以上のホスト名で運用する場合は,次の手順でインストールし運用してください。
-
uname -nコマンドで取得できるホスト名を8バイト以内に設定する。
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PFM - Baseをインストールする。
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監視ホスト名設定機能を使用して,任意のエイリアス名を設定する。
1〜32バイトの半角英数字で指定します。"localhost",IPアドレス,および同一装置内の論理ホスト名は指定できません。
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カーネルパラメーターuname_eoverflowを0に設定する。
(例)kctune uname_eoverflow=0
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必要に応じて,uname -nコマンドで取得できるホスト名を運用したいホスト名に変更する。
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Performance Managementのセットアップを実施する。
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プログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
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ローカルホストで起動しているPerformance Managementのサービスがあれば,すべて停止する。
停止するサービスは,物理ホストおよび論理ホスト上のPerformance Managementのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
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提供媒体をセットする。
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mountコマンドを実行して,該当する装置をマウントする。
例えば,該当する装置をマウントディレクトリにマウントする場合,次のように指定してコマンドを実行します。
/usr/sbin/mount -F cdfs -r デバイススペシャルファイル マウントディレクトリ
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
-
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
マウントディレクトリ/IPFHPUX/setup マウントディレクトリ
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
-
初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
-
インストールしたいプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースキーで選択します。
-
「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。PFM - Baseの上書きインストールの場合,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれてプログラムがインストールされます。
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接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「5.3.2 接続先PFM - Managerの変更手順」を参照してください。
- 重要
-
ここでは,ホスト名を1つしか設定できません。そのため,監視二重化の構成にする場合はインストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから接続先PFM - Managerを変更してください。
-
インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
(4) Solarisの場合(PFM - Baseだけ)
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プログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
-
ローカルホストで起動しているPerformance Managementのサービスがあれば,すべて停止する。
停止するサービスは,物理ホストおよび論理ホスト上のPerformance Managementのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
-
提供媒体をセットする。
-
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。※
マウントディレクトリ/SOLARIS/setup マウントディレクトリ
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
-
初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
-
インストールしたいプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースキーで選択します。
-
「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。この画面が表示されるのは,08-00以前のバージョンのPFM - Agentがインストールされていないホストに,初めてPFM - Baseをインストールするときだけです。08-00以前のバージョンのPFM - AgentがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合や,PFM - Baseを上書きインストールする場合は,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれます。
-
接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「5.3.2 接続先PFM - Managerの変更手順」を参照してください。
- 重要
-
ここでは,ホスト名を1つしか設定できません。そのため,監視二重化の構成にする場合はインストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから接続先PFM - Managerを変更してください。
-
インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
- 注※
-
自動マウント機能を解除している環境では,Hitachi PP Installerを起動する前に,/usr/sbin/mountコマンドを次のように指定して該当する装置をマウントしてください。
/usr/sbin/mount -F hsfs -r デバイススペシャルファイル マウントディレクトリ
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
(5) AIXの場合(PFM - Baseだけ)
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プログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
-
ローカルホストで起動しているPerformance Managementのサービスがあれば,すべて停止する。
停止するサービスは,物理ホストおよび論理ホスト上のPerformance Managementのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
-
提供媒体をセットする。
-
mountコマンドを実行して,該当する装置をマウントする。
例えば,該当する装置をマウントディレクトリにマウントする場合,次のように指定してコマンドを実行します。
/usr/sbin/mount -r -v cdrfs デバイススペシャルファイル マウントディレクトリ
-
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
マウントディレクトリ/AIX/setup マウントディレクトリ
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
-
初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
-
インストールしたいプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースキーで選択します。
-
「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。
PFM - Baseの上書きインストールでは,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれてプログラムがインストールされます。
また,PFM - Base以外のプログラムを選択した場合,選択したプログラムがインストールされます。
-
接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「5.3.2 接続先PFM - Managerの変更手順」を参照してください。
- 重要
-
ここでは,ホスト名を1つしか設定できません。そのため,監視二重化の構成にする場合はインストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから接続先PFM - Managerを変更してください。
-
インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
(6) Linuxの場合
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プログラムをインストールするホストに,rootユーザーでログインするか,またはsuコマンドでユーザーをrootユーザーに変更する。
-
ローカルホストで起動しているPerformance Managementのサービスがあれば,すべて停止する。
停止するサービスは,物理ホストおよび論理ホスト上のPerformance Managementのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のPerformance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。
-
提供媒体をセットする。
-
次のコマンドを実行して,Hitachi PP Installerを起動する。
マウントディレクトリ/X64LIN/setup /マウントディレクトリ
Hitachi PP Installerが起動され,初期画面が表示されます。
なお,指定するコマンドは,使用する環境によって異なります。
-
初期画面で「I」を入力する。
インストールできるプログラムの一覧が表示されます。
-
インストールしたいプログラムを選択する。
プログラムを選択するには,カーソルを移動させ,スペースキーで選択します。
-
「I」を入力する。
PFM - Baseの新規インストールの場合,接続先PFM - Managerの設定画面が表示されます。
PFM - Baseの上書きインストールでは,設定済みの接続先PFM - Managerの情報が引き継がれてプログラムがインストールされます。
また,PFM - Base以外のプログラムを選択した場合,選択したプログラムがインストールされます。
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接続先PFM - Managerの設定画面が表示された場合,接続先PFM - Managerのホスト名を入力する。
インストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから設定することもできます。設定しなかった場合,インストール時にはエージェントホストの物理ホスト名が設定されます。インストール後,接続先PFM - Managerを変更してください。接続先PFM - Managerの変更については,「5.3.2 接続先PFM - Managerの変更手順」を参照してください。
- 重要
-
ここでは,ホスト名を1つしか設定できません。そのため,監視二重化の構成にする場合はインストール時には接続先PFM - Managerを設定しないで,あとから接続先PFM - Managerを変更してください。
-
インストールが正常終了したら,「Q」を入力する。
Hitachi PP Installerの初期画面に戻ります。
- 注意
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インストール先ディレクトリがシンボリックリンクである場合,シンボリックリンク設定が解除されてしまいます。インストール前に以下のインストール先ディレクトリが実ディレクトリであることを確認してください。
/opt/jp1pc/*
(7) PFM - Web Consoleプログラムのインストール方法
PFM - Web Consoleプログラムのインストールおよびアンインストールは,提供媒体に格納された日立PPインストーラーを使用します。
(a) ログイン
日立PPインストーラーによるPFM - Web Consoleのインストールは,rootユーザー以外では実行できません。作業対象のホストにrootユーザーでログインしてください。
(b) 日立PPインストーラーの起動
日立PPインストーラーは提供媒体に格納されています。実行時は,次の点に注意してください。
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デバイススペシャルファイルや提供媒体のマウントディレクトリは,OS,ハードウェア構成およびシステム環境によって異なりますので,マニュアルおよびご使用環境などを確認してから実行してください。
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日立PPインストーラー実行時の言語種別と実行するターミナルの言語を一致させておいてください。
(c) ファイルシステムのマウント
次のコマンドを入力して,ファイルシステムをマウントします。
mount -r -o mode=0544 デバイススペシャルファイル マウントディレクトリ
(d) セットアッププログラムの起動
次のコマンドを入力すると,セットアッププログラムが日立PPインストーラーと常駐プロセス自動起動プログラムがハードディスク上にインストールされ,日立PPインストーラーが自動的に起動されます。
マウントディレクトリ/X64LIN/setup マウントディレクトリ
提供媒体のディレクトリ名やファイル名は,ハードウェア環境などによって記述した内容と見え方が異なることがあります。lsコマンドで確認のうえ,表示されたファイル名をそのまま入力してください。
(e) プログラムのインストール
提供媒体を指定して,日立PPインストーラーまたはセットアッププログラムを起動します。PFM - Web Consoleの提供媒体を媒体装置にセットしておいてください。
メインメニューで[I]を選択すると,次に示すプログラムインストール画面が表示されます。
PP-NO. VR PP-NAME <@>001 PP型名 バージョン番号 JP1/PFM - Web Console : : F) Forward B) Backward J) Down K) Up Space) Select/Unselect I) Install Q) Quit
インストールするプログラムにカーソルを移動させ,スペースキーで選択します。選択したプログラムの左側には,「<@>」が表示されます。このとき,複数のプログラムを選択することもできます。続いて[I]を入力すると最下行に次のメッセージが表示されます。
Install PP? (y: install, n: cancel)==>
ここで,[y]または[Y]を選択するとインストールが開始されます。[y]または[Y]以外を選択すると,インストールが中止されプログラムインストール画面に制御が戻ります。[Q]を入力すると,メインメニューに戻ります。
(f) プログラム一覧の表示
メインメニューで[L]を選択すると,次に示すプログラム一覧表示画面が表示されます。これは,そのホストにインストールされているプログラムの一覧です。
PP-NO. VR Install date PP-NAME 001 PP型名 バージョン番号 YYYY/MM/DD hh:mm JP1/PFM - Web Console : : F) Forward B) Backward Q) Quit P) Print to /tmp/hitachi_PPLIST ==>
- 注
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上記下線部のInstall dateには,プログラムをインストールした時刻が表示されます。
[P]を選択すると,インストール済みプログラム一覧が“/tmp/hitachi_PPLIST”に出力されます。[Q]を選択するとメインメニューに戻ります。
(g) 日立PPインストーラーでインストールするときの注意事項
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一時的なワークディレクトリから製品ディレクトリへコピーするため,インストール時に必要なディスク容量は,製品ディスク容量の2倍分必要となります。
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PFM - Web Consoleのインストール先ディレクトリは固定(/opt/jp1pcwebcon/)です。変更できません。
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PFM - ManagerおよびPFM - Baseのインストール先ディレクトリは固定(/opt/jp1pc/)です。変更できません。
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PFM - Web Consoleの上書きインストールを実行する場合は,PFM - Web Consoleのすべてのサービスを停止してください。
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PFM - ManagerおよびPFM - Baseの上書きインストールを実行する場合は,ホスト上のPFMサービスをすべて停止してください。
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「Installation failed.」と表示され,日立PPインストーラーを使ったインストールが失敗した場合は,/etc/.hitachi/.hitachi.logおよび/etc/.hitachi/.install.logファイルを採取してシステム管理者に連絡してください。
/etc/.hitachi/.hitachi.logファイルは,次に日立PPインストーラーを起動すると上書きされます。必要に応じてバックアップを採取してください。
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インストール先ディレクトリにリンクを張ってPFM - Web Consoleをインストールした場合,リンク先にインストール製品と同名のファイル,またはディレクトリがあるときは,上書きされます。
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PFM - Web Consoleの上書きインストール時に,統合トレース機能(HNTRLib2)が停止します。そのため,PFM - Web Consoleを起動しても統合トレースログが出力されません。PFM - Web Consoleを上書きインストールした場合は,統合トレース機能(HNTRLib2)が起動しているかをpsコマンドで確認してください(hntr2monプロセスが稼働していれば起動しています)。
統合トレース機能(HNTRLib2)が起動していないときは,hntr2monコマンドを使って起動してください。hntr2monコマンドの詳細について,次に示します。
hntr2mon(UNIX限定)
- 形式
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hntr2mon -d &
- 機能
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統合トレース(HNTRLib2)を起動するコマンドです。
- 実行権限
-
スーパーユーザー権限
- 格納先ディレクトリ
-
/opt/hitachi/HNTRLib2/bin/
- 注意事項
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-dオプションは,プロセスをセッションリーダとして起動するだけで,シェルとの切り離しはしません。コンソールから直接統合トレース(HNTRLib2)を起動する場合は,C-Shellを使用してください。
- コマンド実行例
-
$ csh
% /opt/hitachi/HNTRLib2/bin/hntr2mon -d &