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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


5.1.1 インストールとセットアップの前に

Performance Managementをインストールおよびセットアップする前に確認しておくことを説明します。

〈この項の構成〉

(1) 前提OS

Performance Managementプログラムが動作するOSを次の表に示します。

表5‒1 前提OS(UNIXの場合)

OS名

PFM - Manager

PFM - Web Console

PFM - Base

HP-UX

Solaris

AIX

Linux

(凡例)

○:動作する

−:動作しない

PFM - AgentまたはPFM - RMの前提OSは,それぞれ異なります。詳細については,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルを参照してください。

(2) システム構成の検討

PFM - Managerに接続するPFM - AgentまたはPFM - RMの数を検討します。見積もり方法の詳細については,「付録A.1 システム構成」を参照してください。

(3) システム見積もり

Performance Managementシステムで必要なリソースの見積もりや設定を実施します。見積もり方法の詳細については,「付録C システム見積もり」と各PFM - Agentマニュアルを参照してください。

(4) ネットワーク環境の設定

(a) IPアドレスの設定

Performance Managementシステムのすべてのホストは,ホスト名でIPアドレスを解決できる環境を設定してください(IPアドレスからホスト名を解決できる環境にする必要はありません)。IPアドレスを解決できない環境では,Performance Managementをインストールできません。

監視ホスト名(Performance Managementシステムのホスト名として使用する名前)には,実ホスト名またはエイリアス名を使用できます。ただし,実環境のホスト名変更での影響を抑えるためにエイリアス名を使用することをお勧めします。

  • 監視ホスト名にエイリアス名を使用している場合

    設定しているエイリアス名でIPアドレスを解決できるように環境を設定してください。

  • 監視ホスト名に実ホスト名を使用している場合

    Windowsシステムではhostnameコマンド,UNIXシステムではuname -nコマンドを実行して確認したホスト名で,IPアドレスを解決できるように環境を設定してください。

    なお,UNIXシステムでは,hostnameコマンドで取得するホスト名を使用することもできます。詳細については,「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

監視ホスト名の設定については,「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

ホスト名とIPアドレスは,次のどれかの方法で設定してください。

  • hostsファイル

  • DNS

  • Performance Managementのホスト情報設定ファイル

    • jpchostsファイル(PFM - Manager,PFM - Agent,PFM - RM,およびPFM - Baseの場合)

注意
  • Performance Managementは,DNS環境でも運用できますが,FQDN形式のホスト名には対応していません。このため,監視ホスト名は,ドメイン名を除いて指定してください。

  • 複数のLAN環境で使用する場合は,jpchostsファイルでIPアドレスを設定してください。詳細については,「5.3.1 ネットワーク構成の設定および変更手順」を参照してください。

  • Performance Managementは,DHCPによる動的なIPアドレスが割り振られているホスト上で運用できません。Performance Managementを導入するすべてのホストに,固定のIPアドレスを設定してください。

  • 名前解決を実施するホスト名のIPアドレスにループバックアドレスは設定できません。

  • hostsファイルにlocalhostとしてループバックアドレスの設定が必要です。

  • PFM - Managerホストにホスト名を2つ以上設定している場合,システム上のPFM - AgentまたはPFM - RMホストでjpcconf mgrhost defineコマンドによって設定する接続先PFM - Managerホストのホスト名は,次のようにする必要があります。

    PFM - Managerの監視ホスト名に実ホスト名を使用している場合

    Windowsシステムではhostnameコマンド,UNIXシステムではuname -nコマンドを実行して確認したホスト名

    PFM - Managerの監視ホスト名にエイリアス名を使用している場合

    設定しているエイリアス名

  • PFM - ManagerホストとPFM - Web ConsoleホストおよびJP1/SLMホスト間でIPアドレス変換(NAT変換)がされている場合,またはPFM - ManagerホストとPFM - Web ConsoleホストおよびJP1/SLMホスト間で複数のIPアドレスが使用されている場合は,通信で使用するホスト名の設定が必要です。

    詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の付録の,PFM - ManagerとPFM - Web ConsoleおよびJP1/SLMの通信で使用するホスト名の設定について説明している個所を参照してください。

  • Performance Managementシステム上では,サーバのホスト名または監視ホスト名に設定するエイリアス名が一意になるようにしてください。

    なお,サーバのホスト名の確認方法は,監視ホスト名の取得方法によって次のように異なります。

    監視ホスト名の取得方法がhostnameの場合:hostnameコマンドで取得されるホスト名

    監視ホスト名の取得方法がunameの場合:uname -nコマンドで取得されるホスト名

  • Performance Managementシステム上では,各ホストが使用するIPアドレスが一意になるようにしてください。

(b) ポート番号の設定

Performance Managementプログラムのサービスは,デフォルトで次の表に示すポート番号が割り当てられています。これ以外のサービスまたはプログラムに対しては,サービスを起動するたびに,そのときシステムで使用されていないポート番号が自動的に割り当てられます。また,ファイアウォール環境で,Performance Managementを使用するときは,ポート番号を固定してください。ポート番号の固定の手順は,「5.3.1(1)(c) ポート番号を設定する」を参照してください。

表5‒2 デフォルトのポート番号とPerformance Managementプログラムのサービス(UNIXの場合)

サービス説明

サービス名

パラメーター

ポート番号

備考

サービス構成情報管理機能

Name Server

jp1pcnsvr

22285

PFM - ManagerのName Serverサービスで使用されるポート番号。Performance Managementのすべてのホストで設定される。

サービス状態管理機能

Status Server

jp1pcstatsvr

22350

PFM - ManagerおよびPFM - BaseのStatus Serverサービスで使用されるポート番号。PFM - ManagerまたはPFM - Baseがインストールされているホストで設定される。

監視コンソール通信機能

View Server

jp1pcvsvr

22286

PFM - ManagerのView Serverサービスで使用されるポート番号。PFM - Managerホストで設定される。

Webサービス機能

Web Service

20358

PFM - Web ConsoleのWeb Serviceサービスが使用するポート番号。監視コンソールのWebブラウザとPFM - Web Consoleホストの間の通信で使用される。

Webコンテナ機能

Web Console

20359

20368

20369

PFM - Web ConsoleのWeb Consoleサービスが使用するポート番号。

(凡例)

−:該当なし

注※

デフォルトのポート番号がすでにほかのプログラムで使用されているなどで,PFM - Web ConsoleのWeb ServiceサービスおよびWeb Consoleサービスが使用するポート番号を変更する場合は,ポート番号を再設定する必要があります。各サービスが使用するポート番号の再設定については,マニュアル「パフォーマンス管理 基本ガイド」の,PFM - Web Consoleのセットアップについて説明している個所を参照してください。

これらのPerformance Managementが使用するポート番号で通信できるように,ネットワークを設定してください。

(5) インストールに必要なOSユーザー権限について

Performance Managementプログラムをインストールするときは,必ず,rootユーザーで実行してください。

(6) 前提プログラム

ここでは,Performance Managementをインストールする場合に必要な前提プログラムを説明します。

図5‒1 プログラムの構成図

[図データ]

注意
  • アラームイベントが発生したときに,Eメールでシステム管理者に通知する場合,Eメールを送信するためのSMTPサーバが必要です。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,アラームによる稼働監視について説明している章を参照してください。

  • Performance Managementとそのほかのシステムとの連携機能を使用する場合は,前提プログラムが異なる場合があります。連携機能についての詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,統合管理製品(JP1/IM)と連携した稼働監視について説明している章,サービスレベル管理製品(JP1/SLM)と連携した監視について説明している章,およびジョブ管理製品(JP1/AJS3)と連携した監視について説明している章を参照してください。

(a) 監視マネージャーの前提プログラム

監視マネージャーには,PFM - Managerが必要です。また,JP1ユーザーによる統合認証を実施するためには,PFM - Managerと同一ホストにJP1/Baseが必要です。詳細については,JP1/Baseマニュアルおよびマニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,ユーザーアカウントと業務グループの管理について説明している章を参照してください。

(b) 監視コンソールサーバの前提プログラム

監視コンソールサーバには,PFM - Web Consoleが必要です。

(c) 監視エージェントの前提プログラム

監視エージェントには,PFM - AgentまたはPFM - RMと,PFM - Baseが必要です。PFM - BaseはPFM - AgentやPFM - RMの前提プログラムであるため,PFM - Base,PFM - AgentまたはPFM - RMの順にインストールしてください。

ただし,PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。この場合,PFM - AgentまたはPFM - RMの前提プログラムはPFM - Managerになるため,PFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順にインストールしてください。

監視対象プログラムは,PFM - AgentまたはPFM - RMごとに異なります。各PFM - AgentまたはPFM - RMの監視対象プログラムについては,各PFM - AgentまたはPFM - RMマニュアルを参照してください。

(d) 監視コンソールの前提プログラム

Performance Managementで収集した稼働監視データを確認したり,Performance Managementの設定を変更したりするためには,監視コンソールにWebブラウザが必要です。

Performance Managementの前提となるWebブラウザを次に示します。

  • Internet Explorer

  • Firefox

  • Google Chrome

Webブラウザの種類によってPFM - Web Consoleを使用するための設定が異なります。詳細については,リリースノートを参照してください。

(7) 言語環境の設定

重要

中国語(簡体字)環境では,GB18030の文字コードの2バイト以下の文字のみ使用可能です。GB18030の文字コードの4バイトの文字を指定するとPerformance Managementが正しく動作しないことがあります。

(例)

・出力するメッセージが文字化けする。

・アクション実行(コマンド)が正しく実行されない。

(8) クラスタシステムでのインストールとセットアップについて

クラスタシステムでのインストールとセットアップは,前提となるネットワーク環境やプログラム構成が,通常の構成のセットアップとは異なります。また,実行系ノードと待機系ノードでの作業が必要になります。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

(9) 注意事項

(a) 環境変数に関する注意事項

Performance Managementで使用する環境変数を,ユーザー独自に環境変数として設定しないでください。設定した場合は,Performance Managementが正しく動作しません。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のPerformance Managementで使用する環境変数について説明している章を参照してください。

(b) 同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストール,セットアップするときの注意事項

Performance Managementは,同一ホストに次に示すPerformance Managementプログラムをインストールすることもできます。

  • PFM - Manager

  • PFM - Web Console

  • PFM - AgentまたはPFM - RM

補足

システムの性能や信頼性を向上させるため,PFM - Manager,PFM - Web Console,PFM - Agent,およびPFM - RMはそれぞれ別のホストで運用することをお勧めします。

同一ホストにPerformance Managementプログラムを複数インストールする場合の注意事項を次に示します。

  • PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMを同一ホストにインストールする場合,PFM - Baseは不要です。この場合,PFM - ManagerがPFM - AgentまたはPFM - RMの前提製品になるため,PFM - ManagerをインストールしてからPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールしてください。

  • PFM - BaseとPFM - Managerは同一ホストにインストールできません。PFM - Baseと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Managerをインストールする場合は,すべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。また,PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合も同様に,すべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Base,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。

  • PFM - ManagerがインストールされているホストにPFM - AgentまたはPFM - RMをインストールすると,PFM - AgentまたはPFM - RMの接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerになります。この場合,PFM - AgentまたはPFM - RMの接続先PFM - ManagerをリモートホストのPFM - Managerに変更できません。リモートホストのPFM - Managerに接続したい場合は,インストールするホストにPFM - Managerがインストールされていないことを確認してください。

  • PFM - Web Consoleがインストールされているホストに,Performance Managementプログラムをインストールする場合は,Webブラウザ画面をすべて閉じてからインストールを実施してください。

  • 監視ホスト名設定機能を使用している場合,同一ホスト上に07-50以前のPFM - Agentをインストールすることはできません。07-50以前のPFM - Agentをインストールする場合,事前に監視ホスト名設定機能を使用しない設定に戻す必要があります。戻していない場合,07-50以前のPFM - Agentのインストールに失敗することがあります。監視ホスト名の設定については,「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

(c) バージョンアップの注意事項

古いバージョンのPerformance Managementプログラムから,バージョンアップする場合の注意事項を次に示します。

なお,07-00以降からのバージョンアップについての詳細は,「付録F 移行手順と移行時の注意事項」を参照してください。

  • PFM - Web Consoleを除くPerformance Managementのプログラムをインストールするときには,ローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスをすべて停止しておいてください。PFM - Web Consoleのプログラムをインストールするときには,ローカルホストのPFM - Web Consoleのプログラムを停止しておいてください。なお,停止するサービスは物理ホスト上および論理ホスト上のすべてのサービスです。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

  • PFM - BaseとPFM - Managerは同一ホストにインストールできません。PFM - Baseと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Managerをインストールする場合は,すべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Manager,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。また,PFM - Managerと,PFM - AgentまたはPFM - RMがインストールされているホストにPFM - Baseをインストールする場合も同様に,すべてのPerformance Managementプログラムをアンインストール後にPFM - Base,PFM - AgentまたはPFM - RMの順でインストールしてください。

  • バージョン08-00以降のPerformance Managementプログラムでは,Storeサービスの実行プログラム(jpcstoおよびstpqlpr)の配置先が変更されています。PFM - ManagerおよびPFM - Agentを08-00以降にバージョンアップする際に,旧配置先のStoreサービスの実行プログラムは削除されます。

  • PFM - Manager,PFM - RMまたはPFM - Agentのバージョンアップインストールに伴い,データモデルのバージョンアップが行われる場合,既存のStoreデータベースを自動的に更新するため,一時的にStoreデータベースの格納先のディスクにStoreデータベースのサイズの2倍の容量を必要とします。バージョンアップインストールを行う前に,Storeデータベースの格納先のディスク空き容量が十分かどうか確認してください。

    必要な空き容量は,現在のStoreデータベースの合計サイズを基準に考慮してください。例えば,現在のStoreデータベースの合計サイズが100GBの場合,バージョンアップインストールに必要なディスクの空き容量は200GB以上です。Storeデータベースの格納先ディスクを変更している場合は,変更後のディスク容量に対して考慮してください。

  • PFM - Manager,PFM - RMまたはPFM - Agentのバージョンアップインストールに伴い,データモデルバージョンがバージョンアップされると,既存のStoreデータベースを自動的に更新します。Storeデータベースのサイズによってはインストール処理が数十分かかることがあります。

  • Storeバージョン1.0を使用しているPFM - ManagerまたはPFM - Agentのバージョンアップインストールに伴い,データモデルのバージョンアップが行われる場合,データモデルのバージョンアップ後のStoreデータベースファイル群(*.DBおよび*.IDX)の個々のファイルサイズは,最大で1.8GBとなります。また,ulimitコマンドによるファイルサイズ制限やファイルシステムの制限があれば,制限値の90%と1.8GBのより小さい方が最大サイズとなります。

    バージョンアップ後のファイルサイズがこの最大サイズを超える場合,最大サイズに収まらないデータが削除され,共通メッセージログにKAVE05834-Wメッセージが出力されます。なお,削除されるデータは次のルールで選定されます。

    • PD/PL/PAデータベースの場合

      収集時刻が古いデータから順に削除されます。

    • PIデータベースの場合

      要約の区分が,分,時,日,週,月,年の順にデータが削除されます。要約の区分が同じデータの中では,収集時刻が古いデータから順に削除されます。

  • PFM - Manager,PFM - RMまたはPFM - Agentのバージョンアップインストールに伴い,データモデルのバージョンアップが行われる場合,既存のStoreデータベースファイル群(*.DBおよび*.IDX)の個々のファイルサイズが2GBを超えているとバージョンアップインストールに失敗します。

    バージョンアップインストールを成功させるためには,Storeデータベースを初期化する必要があります。次に示す手順に従いStoreデータベースの初期化を行った後に,バージョンアップインストールを行ってください。

    1. PFMサービスを停止

      データベースのファイルサイズ制限に達したPFMサービスを停止してください。

      (例)

      cd /opt/jp1pc/tools

      /opt/jp1pc/tools/jpcspm stop -key all

    2. PFMサービスの状態を確認

      PFMのサービスが停止状態になっていることを確認してください。

      (例)

      /opt/jp1pc/tools/jpctool service list -id "*"

    3. Storeデータベースを初期化

      PFMサービスのStoreデータベースファイルを削除してください。

      jpcsto.iniでStoreデータベースの格納先ディレクトリを指定(変更)している場合は,指定したディレクトリ下のファイルを削除してください。

      (例)Master Storeサービスの場合

      cd /opt/jp1pc/mgr/store

      rm ./*.DB

      rm ./*.IDX

      (例)PFM - Agent for PlatformのAgent Storeサービスの場合

      cd /opt/jp1pc/agtu/store

      rm ./*.DB

      rm ./*.IDX

  • PFM - Manager,PFM - RMまたはPFM - Agentのデータモデルがバージョンアップすると,Storeデータベースのディスク占有量が変化します。新しいデータモデルに基づいて,収集項目・頻度およびStoreデータベースの保存条件を見直してください。

  • Linuxの場合,PFM - Managerをバージョンアップすると,/opt/jp1pc/mgr/viewsvr/jpcvsvrファイルが上書きされます。/opt/jp1pc/mgr/viewsvr/jpcvsvrファイルを編集し,View Serverサービスが使用するメモリーの上限値を変更している場合,バージョンアップ後に再度設定を行ってください。

  • 09-50以前のPFM - ManagerまたはPFM - Base(Linuxの場合)からバージョンアップすると,次のメッセージのメッセージテキストが変更されます。

    共通メッセージログやコマンドの出力に対してログトラップなどの操作を行う運用を行っている場合,設定を変更してください。

    ■KAVE05015-E

    <変更前>

    A service necessary for this operation is not running.

    この操作に必要なサービスが起動されていません

    <変更後>

    It was not possible to communicate with the service necessary for this operation.

    この操作に必要なサービスと通信できませんでした

  • 09-50以前のPFM - Base(AIX,Solaris,HP-UXの場合)からバージョンアップすると,次のメッセージのメッセージテキストが変更されます。

    共通メッセージログやコマンドの出力に対してログトラップなどの操作を行う運用を行っている場合,設定を変更してください。

    • 09-00〜09-50のPFM - ManagerまたはPFM - Baseからバージョンアップした場合

      ■KAVE05015-E

      <変更前>

      A service necessary for this operation is not running.

      この操作に必要なサービスが起動されていません

      <変更後>

      It was not possible to communicate with the service necessary for this operation.

      この操作に必要なサービスと通信できませんでした

    • 08-50以前のPFM - ManagerまたはPFM - Baseからバージョンアップした場合

      ■KAVE00181-W

      <変更前>

      Correlator was not able to acquire alarm status information from Agent Collector. (service=サービスID)

      CorrelatorはAgent Collectorからアラームステータス情報を取得することができませんでした (service=サービスID)

      <変更後>

      Correlator was not able to acquire alarm status information from Collector. (service=サービスID)

      CorrelatorはCollectorからアラームステータス情報を取得することができませんでした (service=サービスID)

      ■KAVE05015-E

      <変更前>

      A service necessary for this operation is not running.

      この操作に必要なサービスが起動されていません

      <変更後>

      It was not possible to communicate with the service necessary for this operation.

      この操作に必要なサービスと通信できませんでした

      ■KAVE05019-E

      <変更前>

      The specified sub-command is valid for the Master Store and Agent Store services only.

      指定されたサブコマンドはMaster StoreまたはAgent Storeサービスにしか発行できません

      <変更後>

      The specified sub-command is valid for the Store services only.

      指定されたサブコマンドはStoreサービスにしか発行できません

      ■KAVE05237-E

      <変更前>

      The service did not return the response to the request of the コマンド名 command in time. (service=サービス名,lhost=論理ホスト名, inst=インスタンス名, rc=保守コード)

      サービスは時間内に コマンド名 コマンドの要求に対する応答を返しませんでした (service=サービス名,lhost=論理ホスト名,inst=インスタンス名,rc=保守コード)

      <変更後>

      The service did not return the response to the request of the command in time. (service=サービス名, lhost=論理ホスト名, inst=インスタンス名, rc=保守コード)

      サービスは時間内にコマンドの要求に対する応答を返しませんでした (service=サービス名, lhost=論理ホスト名, inst=インスタンス名, rc=保守コード)

  • 08-11のPFM - Managerからバージョンアップした場合,次の現象が発生します。なお,08-50以降のPFM - Managerを新規インストールした場合は問題ありません。

    <現象>

    PFM - Web Console上で,監視テンプレート「PFM HealthCheck Solution Alarms 8.11」のアラーム「Status Change」または「Abnormal Status(A)」をコピーしてアラームを作成すると,メッセージテキスト「Status of %CVS2 changed to %CVS3」の%CVS2にAgentフィールド, %CVS3にAgent Op Statusフィールドの値が表示されるべきところ,次の値が表示されてしまう。

    • Status Change

      %CVS2:Agent Op Status Changeフィールド

      %CVS3:Agentフィールド

    • Abnormal Status(A)

      %CVS2:Agent Op Statusフィールド

      %CVS3:Agent Op Status Changeフィールド

    <発生条件>

    次の条件にすべて該当する場合に発生します。

    • 08-11のPFM - Managerからバージョンアップしている。

    • PFM - Web Console上で,監視テンプレート「PFM HealthCheck Solution Alarms 8.11」のアラーム「Status Change」または「Abnormal Status(A)」をコピーしてアラームを作成する。

    • 上記で作成したアラームの編集画面を開き,[完了]ボタンをクリックする。(内容変更の有無は問わない)

    • 上記で作成したアラームをヘルスチェックエージェントにバインドする。

    • 上記で作成したアラームでアラームイベントが発生する。

    <回避策>

    監視テンプレート「PFM HealthCheck Solution Alarms 8.11」のアラーム「Status Change」または「Abnormal Status(A)」をコピーして作成したアラームについて,アラーム条件式を,次のように編集してください。

    • Status Change

      異常条件:Agent Op Status Change = "-1" AND (Agent = "*" AND Agent Op Status = "*")

      警告条件:Agent Op Status Change = "1" AND (Agent = "*" AND Agent Op Status = "*")

    • Abnormal Status(A)

      異常条件:Agent Op Status Change = "1" AND (Agent = "*" AND (Agent Op Status = "*" AND Agent Op Status By Num > "8"))

      警告条件:Agent Op Status Change = "1" AND (Agent = "*" AND (Agent Op Status = "*" AND Agent Op Status By Num > "4"))

    <回復策>

    なし

  • PFM - Manager,PFM - RMまたはPFM - Agentのバージョンアップインストールに伴い,データモデルのバージョンアップが行われる場合も,インポートしたデータはデータモデルの変換が行われません。必要に応じて,jpctool db importコマンドを-clearオプション付きで実行してインポートしたデータを削除するか,PFM - Manager,PFM - RMまたはPFM - Agentのバージョンアップ後にjpctool db dmconvertコマンドでimportディレクトリのデータを変換してください。

    importディレクトリのデータを変換していない場合は,RM StoreサービスまたはAgent Storeサービスの起動時にKAVE00229-Eが出力され,サービスが起動しません。

    注意

    一時的にjpctool db dmconvert -dで指定したディレクトリ配下に,変換するデータの2倍のディスクの空き容量が必要です。容量は,-dに指定したデータベースの合計サイズを基準とします。

    例えば,-dに指定したデータベースの合計サイズが100MBの場合,このコマンドの実行前に,ディスクの空き容量を200MB以上確保してください。

  • PFM - Managerの上書きインストール時に共通ログに次の3つのメッセージが続けて出力されることがありますが,運用上の影響はないため無視してください。

    KAVE05952-I Managerのエージェント登録情報の再構築を開始します
    KAVE05051-E ファイルが存在しません (パス)
    KAVE05953-I Managerのエージェント登録情報の再構築が完了しました
  • Solarisの場合,hostsファイルに複数のIPアドレスから同一のホスト名が解決されるような記載をしないでください。記載をすると,PFMサービスが正常に動作しない場合があります。

    (PFMサービスが正常に動作しないhostファイルの記載例)

    192.168.xx.yy hostA hostA-alias
    192.168.xx.zz hostA hostA-alias

    上記の記載例では,192.168.xx.yyと192.168.xx.zzのIPアドレスから同一のホスト名hostAが解決されます。

(d) PFM - Web Consoleの注意事項

  • PFM - Web Consoleのインストールを行う際は,PFM - Web Consoleのプログラムおよびサービスをすべて停止させてからインストールしてください。PFM - Web Consoleのサービスはjpcwstopコマンドですべて停止してください。

  • ディスク容量不足などによりPFM - Web Consoleのインストールに失敗した場合,システム状態を見直した後,再度インストールを行ってください。失敗の要因が不明の場合は,インストールログ(/etc/.hitachi/.hitachi.log)を採取し,システム管理者に連絡してください。

  • Performance Managementのプログラムが1つもインストールされていない環境に新規インストールする場合は,インストール先ディレクトリにファイルやフォルダがないことを確認してください。

  • インストール時のステータスバーに「Installation failed」と表示されてインストールが失敗した場合,/etc/.hitachi/.hitachi.logおよび/etc/.hitachi/.install.logファイルを採取してください。なお,これらのログファイルは,次にインストールすると上書きされるため,必要に応じてバックアップを採取してください。原因を取り除いたあと,PFM - Web Consoleをアンインストールし,再度インストールしてください。

  • インストールログは,/etc/.hitachi/.hitachi.logおよび/etc/.hitachi/.install.logに出力されます。

  • PFM - Web Consoleを上書きインストールした場合,/opt/jp1pcwebcon/confディレクトリ下に格納されている初期設定ファイル(config.xml)は更新されません。ただし,/etc/jp1pcwebcon/sample/confディレクトリ下に格納されているconfig.xmlは更新されます。

  • PFM - Web Consoleのインストール時に設定するPFM - Web Consoleのポート番号がすでにほかのプログラムに使用されている場合,PFM - Web Consoleのセットアップが完了しないままインストールが完了します。この場合は,PFM - Web Consoleで使用するポート番号の設定を見直してからjpcwsvsetupコマンドを実行して,ポート番号のセットアップを完了させてください。PFM - Web Consoleのポート番号の設定については,「5.1.1(4)(b) ポート番号の設定」を参照してください。jpcwsvsetupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の,コマンドについて説明している章を参照してください。

  • PFM - Web Consoleを上書きインストールまたはアンインストールすると,システムログに次のメッセージが出力される場合がありますが,無視してください。なお,このメッセージが出力されても,上書きインストールまたはアンインストールは成功します。運用上の問題はありません。

    KFCT73435-E <中略>:CPRFD has not started. ID=PFMWebCon.

  • Performance Managementシステムに新しい種類のエージェントを追加するなどの構成変更を行う場合,jpcagtsetupおよびjpcwagtsetupを実行後,PFM - Web Consoleサービスを再起動してください。セットアップが行われていないと,次のような現象が発生します。

    • アラームやレポート,追加されたエージェントの操作を行った場合に,KAVJS4007-Eエラーが発生します。保守情報の一例として,次のようなメッセージが表示されます。

      The specified product not found, <プロダクトID><データモデルバージョン>.

    • プロダクト固有のアイコンが表示されません。

    • データモデルの説明が表示されません。

(e) ディスク複製インストール時の注意事項

  • PFM - Managerは,ディスク複製インストールに対応していません。

  • PFM - Web Consoleは,JP1/ServerConductor/Deployment Managerのディスク複製インストール,および仮想化プラットフォームが提供するイメージファイル化による複製機能に対応していません。ディスク複製インストールを実施する前にPFM - Web Consoleをアンインストールし,ディスク複製インストール後に改めてインストールし直してください。

    ディスク複製インストールの操作および運用方法については,JP1/ServerConductor/Deployment Managerのマニュアルを参照してください。

    仮想化プラットフォームの複製機能については,仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

  • Linuxの場合,PFM - Baseは,JP1/ServerConductor/Deployment Managerのディスク複製インストール,および仮想化プラットフォームが提供するイメージファイル化による複製機能に対応した日立プログラムプロダクトです。ただし,複製インストールは,異なるホストに環境を構築することと同様であるため,次の情報・定義は複製できません。

    • 監視エージェントとアラームテーブルの関連づけ情報

    • PFM - Agent,PFM - RMのインスタンス環境,監視対象の設定

    • パフォーマンスデータ

    PFM - Agent for SRでは次の環境・情報・定義も複製できません。

    • PFM - Agent for SR 10-00未満の環境

    • IEシナリオファイル

    • Webトランザクションファイル

    • ユーザー定義コマンド

    • 計測条件登録ファイル(esptask.xml)中の全タスク定義

    • コマンド登録ファイル(espcommand.xml

    • 証明書

    • esppasswdコマンドで登録したパスワード(パスワードファイル)

    複製する場合は,次の手順を実施してください。なお,1.〜2.の手順は,PFM - Web Consoleから実施してください。3.以降の手順は,複製対象のPFM - Base,PFM - Agent,PFM - RMマシンで実施してください。

    1. 監視エージェントとアラームテーブルの関連づけを削除する。

      監視エージェントとアラームテーブルの関連づけの削除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の監視エージェントとアラームテーブルの関連づけを変更する説明をしている章を参照してください。

    2. エージェント階層の管理フォルダからエージェントを削除する。

      エージェント階層の管理フォルダからの削除方法については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のエージェント階層を削除する説明をしている章を参照してください。

    3. すべてのPerformance Managementプログラムのサービスを停止する。

      jpcspm stop -key all

      PFM - Web Consoleを除く,Performance Managementプログラムのサービスを停止してください。Performance Managementサービスを停止する方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」の. jpcspm stopコマンドを説明している章を参照してください。

      Windowsの場合はタスクマネージャ,UNIXやLinuxの場合はpsコマンドから,Performance Managementのサービスプロセス(名称がjpcから始まるプロセス)がないことを確認してください。

      Performance Managementのサービスプロセスが残っている場合は,強制停止してください。ただし,次のプロセスについては,停止している必要はありません。

      jpcadmin(.exe)

      jpcwadmin(.exe)

      jpcwebcon(.exe)

    4. WEBレコーダ・IEレコーダ・IEプローブ(アイコンから起動している場合)を停止する。

      この操作はPFM - Agent for SRを複製する場合だけ実行してください。

    5. 監視対象の設定,およびインスタンス環境を削除する。

      監視対象の設定,およびインスタンス環境を削除する方法については,各PFM - AgentまたはPFM - RMのマニュアルを参照してください。

      この操作はマルチインスタンスエージェントを複製する場合だけ実行してください。

    6. Performance Managementの監視ホスト名に設定するエイリアス名を名前解決できるようにする。

      Performance Managementの監視ホスト名に設定する,複製元ホストと複製先ホストのエイリアス名を名前解決できるように環境を設定してください。

    7. Performance Managementの監視ホスト名にエイリアス名を設定する。

      ■Windowsの場合

      jpcconf host hostmode -mode alias -aliasname 複製元マシンのエイリアス名(例:aliasA -d 一時ディレクトリ(例:C:\tmp\aa -dbconvert delete

      ■UNIXの場合

      jpcconf host hostmode -mode alias -aliasname 複製元マシンのエイリアス名(例:aliasA -d 一時ディレクトリ(例:/tmp/aa -dbconvert delete

      複製する前に,Performance Managementの監視ホスト名にエイリアス名を設定してください。エイリアス名の設定方法については,Windowsの場合は「4.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を,UNIXの場合は「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

      エイリアス名を設定する際は,jpcconf host hostmodeコマンドの引数に-dbconvert deleteオプションを指定してください。

      なお,ここでエイリアス名を設定したマシンは,複数の複製インストールに使用できます。

    8. 計測条件登録ファイル(esptask.xml)中の全タスク定義を削除する(必要であれば事前にバックアップしてください)。

      この操作はPFM - Agent for SRを複製する場合だけ実行してください。

    9. 次のファイルを削除する(必要であれば事前にバックアップしてください)。

      ・IEシナリオファイル

      インストール先フォルダ\agtv\probe\iescena\以下のXMLファイル)

      ・Webトランザクションファイル

      インストール先フォルダ\agtv\probe\webtrans\以下のXMLファイル)

      ・ユーザー定義コマンド

      インストール先フォルダ\agtv\probe\user\以下のファイル)

      ・コマンド登録ファイル

      インストール先フォルダ\agtv\probe\conf\espcommand.xml

      ・証明書

      インストール先フォルダ\agtv\probe\cert\以下のファイル)

      ・パスワードファイル

      インストール先フォルダ\agtv\probe\passwd\以下のファイル)

      この操作はPFM - Agent for SRを複製する場合に実行してください。

    10. 複製インストールを実施する。

      複製インストールの設定方法の詳細および注意事項は,JP1/ServerConductor/Deployment Managerのマニュアルを参照してください。仮想化プラットフォームの複製機能については,仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。

    11. 複製先で監視ホスト名を再設定する。

      ■Windowsの場合

      jpcconf host hostname -newhost 複製先マシンのエイリアス名(例:aliasB -d 一時ディレクトリ(例:C:\tmp\aa

      ■UNIXの場合

      jpcconf host hostname -newhost 複製先マシンのエイリアス名(例:aliasB -d 一時ディレクトリ(例:/tmp/aa

      複製後,複製先に合わせた監視ホスト名をエイリアス名(jpcconf host hostname -newhost 〜)で再度設定してください。

      監視ホスト名の再設定方法については,Windowsの場合は「4.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を,UNIXの場合は「5.3.3 Performance Managementシステムでの監視ホスト名の設定および変更」を参照してください。

    12. 複製先で必要に応じて監視対象の設定,およびインスタンス環境を再設定する。

      監視対象の設定,およびインスタンス環境の再設定方法については,各PFM - AgentまたはPFM - RMのマニュアルを参照してください。

      この操作はマルチインスタンスエージェントを複製する場合だけ実行してください。

(f) そのほかの注意事項

  • Performance Managementのプログラムが1つもインストールされていない環境に新規インストールする場合は,インストール先ディレクトリにファイルやフォルダがないことを確認してください。

  • インストール時のステータスバーに「Installation failed」と表示されてインストールが失敗した場合,/etc/.hitachi/.hitachi.logおよび/etc/.hitachi/.install.logファイルを採取してください。なお,このログファイルは,次にインストールすると上書きされるため,必要に応じてバックアップを採取してください。

  • インストール先ディレクトリにリンクを張りPerformance Managementのプログラムをインストールした場合,全Performance Managementのプログラムをアンインストールしても,リンク先のディレクトリに一部のファイルやディレクトリが残る場合があります。削除する場合は,手動で行ってください。また,リンク先にインストールする場合,リンク先に同名のファイルやディレクトリがあるときは,Performance Managementのプログラムのインストール時に上書きされるので,注意してください。

  • /opt/jp1pc/setupディレクトリにPFM - AgentまたはPFM - RMのセットアップファイルがある場合,新規PFM - AgentまたはPFM - RMの追加セットアップが実行されます。PFM - AgentまたはPFM - RMの追加セットアップが成功した場合の実行結果は共通メッセージログにKAVE05908-Iメッセージが出力されます。確認してください。

  • Performance Managementのプログラムをインストールする場合,次に示すセキュリティ関連プログラムがインストールされていないかどうか確認してください。インストールされている場合,次の説明に従って対処してください。

    • セキュリティ監視プログラム

      セキュリティ監視プログラムを停止するか,または設定を変更して,Performance Managementのプログラムのインストールを妨げないようにしてください。

    • ウィルス検出プログラム

      ウィルス検出プログラムを停止してからPerformance Managementのプログラムをインストールしてください。

      Performance Managementのプログラムのインストール中にウィルス検出プログラムが稼働している場合,インストールの速度が低下したり,インストールが最後まで実行できなかったり,または正しくインストールできなかったりすることがあります。

    • プロセス監視プログラム

      プロセス監視プログラムを停止するか,または設定を変更して,Performance Managementのサービスまたはプロセス,および共通コンポーネントのサービスまたはプロセスを監視しないようにしてください。

      Performance Managementのプログラムのインストール中に,プロセス監視プログラムによって,これらのサービスまたはプロセスが起動されたり停止されたりすると,インストールに失敗することがあります。

  • バージョン08-00以降のPerformance Managementプログラムをインストールした場合,ステータス管理機能の設定状態は次のようになります。

    • Performance Managementのプログラムがインストールされていないホストに08-00以降のPFM - ManagerまたはPFM - Baseを新規インストールした場合

      ステータス管理機能の設定状態:有効になります。

    • それ以外の場合

      ステータス管理機能の設定状態:既存のままです。

    注※ 次の場合が該当します。

    • 06-70〜07-50のPFM - Managerを08-00以降にバージョンアップした場合

    • 06-70〜07-50のPFM - Agentがインストールされている環境に,08-00以降のPFM - ManagerまたはPFM - Baseを新規インストールした場合

    なお,06-70〜07-10のPerformance Managementはステータス管理機能を持たないため,この場合の設定状態は「無効」になります。

    ステータス管理機能の設定の変更については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。

  • バージョン08-11以降のPFM - Managerの場合,ヘルスチェック機能を利用できます。バージョン09-00以降のPFM - Managerをインストールした場合,ヘルスチェック機能の設定状態は次のようになります。

    • Performance Managementのプログラムがインストールされていないホストに09-00以降のPFM - Managerを新規インストールした場合

      ヘルスチェック機能の設定状態:有効になります。

    • それ以外の場合

      ヘルスチェック機能の設定状態:既存のままです。

    注※ 次の場合が該当します。

    • 06-70〜08-10のPFM - Managerを08-11以降にバージョンアップした場合

    • 06-70〜07-50のPFM - Agentがインストールされている環境に,08-11以降のPFM - Managerを新規インストールした場合

    なお,06-70〜08-10のPFM - Managerはヘルスチェック機能を持たないため,この場合の設定状態は「無効」になります。

    ヘルスチェック機能の設定については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,Performance Managementの障害検知について説明している章を参照してください。

  • PFM - Managerをインストールする場合に,インストールするPFM - Managerを接続先に指定しているPFM - Web Consoleのサービスが起動しているときは,PFM - Managerのインストール後にPFM - Web Consoleを再起動してください。PFM - Web Consoleのサービスを再起動しない場合,PFM - Managerで提供されている機能が使用できなくなる場合があります。

  • PFM - AgentまたはPFM - RMのインストール後およびデータモデルの変更を伴うバージョンアップインストール後に初めてPFM - Managerに接続する際には,エージェント情報の登録を行うため,PFM - Managerの負荷が高くなります。

    そのため,PFM - Managerへ未接続のPFM - AgentまたはPFM - RMを多数同時に起動しないでください。

    初回接続が同時に可能な台数は100台以下を目安としてください。

  • Linuxには,ディスクのI/O性能を調整する仕組みとしてI/Oスケジューラがあり,調整アルゴリズムが異なる4種類のI/Oスケジューラ(cfq,deadline,noop,anticipatory)の中から1つ指定できます。OSまたはバージョンによって標準値にcfqスケジューラが指定されているものがあり,I/O処理を許可する時間をプロセスごとに公平に割り当てることで,プロセス単位で処理の偏りを防ぐ効果があります。しかし,I/Oの傾向によっては期待しないI/O遅延を引き起こす問題があり,PFM - Web ConsoleのI/Oの傾向は,標準値のcfqスケジューラで利用した場合に期待しないI/O遅延を引き起こす可能性があります。そのため,PFM - Web ConsoleのI/O傾向に対して最も性能が期待できるdeadlineスケジューラに変更することをお勧めします。

  • SUSE Linux 15以降の場合,デフォルトの設定ではsyslogへのログ出力が行われず,ジャーナルだけにログ出力が行われます。そのため,障害発生時の調査が迅速に行えるよう,ジャーナルに出力されるログをsyslogに転送するようにしてください。