Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


3.10.7 リアルタイムレポート表示時の注意事項

リアルタイムレポート表示または履歴データ収集を複数同時に設定して,Performance Managementの処理時間が重複した場合,どれか1つだけ処理を実行して,あとの処理は実行されません。

この結果,リアルタイムレポート表示または履歴データ収集ができない場合があります。履歴データ収集ができなかった場合は,そのデータについてのアラーム評価もされません。

この現象が発生するとKAVE00213-Wメッセージが共通メッセージログに出力されます。

この現象は次の両方の条件に該当する場合に発生します。

  1. 1つのエージェントインスタンスに対してリアルタイムレポート表示または履歴データ収集を複数設定する。

  2. リアルタイムレポート表示または履歴データ収集の処理中に,別のリアルタイムレポート表示または履歴データ収集の処理が重なる。

注※

Storeデータベースへの記録有無を問いません。

この現象が発生する例を次の図に示します。

図3‒37 リアルタイムレポート表示または履歴データ収集を複数同時に設定した場合に起こる現象

[図データ]

1つのエージェントインスタンスに対してリアルタイムレポート表示または履歴データ収集が同時に実行されないように設定してください。

リアルタイムレポート表示の更新間隔および履歴データ収集の収集間隔を重ならないように設定することで,この現象は回避できます。また,履歴データの収集をリアルタイムレポートの表示処理より優先する機能を有効にすることで,自動的にこの現象を防止することもできます。防止方法についての詳細は,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」のトラブルシューティングについて説明している章を参照してください。