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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


3.2.2 パフォーマンスデータの収集の流れ

〈この項の構成〉

(1) パフォーマンスデータ収集の処理の流れ

図3‒10 パフォーマンスデータを収集するときの処理の流れ

[図データ]

  1. パフォーマンスデータの収集

    パフォーマンスデータは,Agent Collectorサービス,またはRemote Monitor Collectorサービスによって収集され,レコードの形式で管理されます。

  2. パフォーマンスデータの格納

    (a) リアルタイムデータの場合

    収集されたパフォーマンスデータは,Storeデータベースに格納されないで,リアルタイムレポートの表示に使用されます。

    (b) 履歴データの場合

    収集されたパフォーマンスデータは,Agent StoreサービスおよびRemote Monitor StoreサービスによってStoreデータベースに格納されます。これらのデータは,履歴レポートの表示に使用されます。

(2) パフォーマンスデータのライフサイクル

PFM - AgentおよびPFM - RMは,次に示すタイミングでパフォーマンスデータを収集します。

今回収集したパフォーマンスデータが,前回収集したパフォーマンスデータと同じ監視対象から取得したデータであるとPFM - AgentまたはPFM - RMが判断した場合,実際には異なる監視対象から取得したデータであっても,PFM - AgentまたはPFM - RMは同じレコードの同じフィールドのデータとして扱います。例を次に示します。

一貫性に関する例

PFM - Agent for Platform(Windows)のProcess Detail(PD)レコードの場合,同じ監視対象のパフォーマンスデータかどうかを,プロセス名とプロセスIDで判断します。

PFM - Agent for Platform(Windows)は,前回取得したパフォーマンスデータとプロセス名とプロセスIDが同じであれば,今回取得したパフォーマンスデータも同じプロセスのデータであると認識します。収集のインターバル中にプロセスがいったん消滅して再生成された場合でも,プロセス名とプロセスIDが同じであれば,PFM - AgentまたはPFM - RMは同じプロセスのパフォーマンスデータとして認識します。この場合,パフォーマンスデータの一貫性は失われます。

図3‒11 パフォーマンスデータの一貫性についての例

[図データ]

ヒント

パフォーマンスデータの一貫性が保たれる期間のことを,パフォーマンスデータの「ライフタイム」と呼びます。リアルタイムデータの更新間隔や履歴データの収集間隔を設定するときは,パフォーマンスデータのライフタイムを考慮してください。