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JP1 Version 12 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


2.3.2 監視マネージャーの可用性の検討

監視マネージャーの可用性を向上させる方法には,クラスタ構成と監視二重化構成があります。2つの構成の特徴を比較して,運用環境に適切な構成を採用してください。

クラスタ構成については「2.3.3 クラスタ構成の検討」およびマニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,クラスタシステムでの構築と運用について説明している章を参照してください。

監視二重化構成では,プライマリーとセカンダリーの2台のマネージャーで同一のエージェントを監視することで,プライマリーで障害が発生した場合でも,セカンダリーで監視を継続できます。このため,監視のダウンタイムがなくなり,可用性が高まります。また,2台のマネージャーを別の拠点に配置すれば,災害時でも情報資産を復旧できます。

監視二重化構成については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,監視二重化の構築と運用について説明している章を参照してください。

クラスタ構成と監視二重化構成を比較した表を次に示します。

表2‒1 クラスタ構成と監視二重化構成の比較

項目

クラスタ構成

監視二重化構成

構成

サーバ台数

2台

2台

クラスタソフトウェア

必要

不要

共有ディスク

必要

不要

Performance Managementのバージョン

制限なし

10-10以降(管理エージェントは,10-00以降)

フェールオーバー

対応(アクティブ・スタンバイ)

非対応(コマンドによってノード切り替え)

障害

ダウンタイム

数分間(系切り替え中は,サービスが停止されるため,監視ができなくなる)

0秒間

障害時のアクション実行

できる(アラームの設定で実行するホストを選択できるが,アクション実行するホストは1台だけ)

できる(アクションをマネージャーホストで実行する場合,設定によって,実行するノードを選択できる)

設定情報の反映

フェールオーバー

不要(クラスタソフトからの系切り替え時に自動で引き継ぐ)

必要(コマンドによって手動で引き継ぐ)

フェールバック

不要(クラスタソフトからの系切り替え時に自動で引き継ぐ)

必要(コマンドによって手動で引き継ぐ)

JP1製品との連携

JP1/AJS3連携

連携できる

制限付きで連携できる

詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,監視二重化で他システムとの連携を設定する方法について説明している個所を参照してください。

JP1/IM連携

連携できる

JP1/SLM連携

連携できる