2.3.1 使用する監視テンプレートを選択する流れ(業務システムの監視と問題への対処)
Performance Managementのインストール前に検討した監視項目を基に,監視テンプレートの中から検討結果に合致するものを選択します。監視テンプレートには,アラームテンプレートとレポートテンプレートの2種類があり,それぞれの種類から使用するテンプレートを選択します。
使用する監視テンプレートを選択する流れを次に示します。
順番 |
作業 |
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1 |
エージェントプログラムのマニュアルを参照して,アラームテンプレートの一覧から目的の監視項目が含まれているものを選択する。 |
2 |
監視コンソールでアラームテンプレートの定義内容(アラームの条件式および関連づけられているレポートテンプレート)を参照して,目的の監視ができるかどうか確認する。 |
3 |
監視コンソールでレポートテンプレートの定義内容(各レポートの表示項目)を参照して,目的の監視ができるかどうか確認する。 |
アラームテンプレートおよびレポートテンプレートの定義内容に問題がなければ,そのテンプレートを使用します。
- メモ
-
定義内容を確認の結果,監視テンプレートで目的の監視ができない場合は,監視テンプレートを編集したり,アラームテーブルやレポートを新規作成したりする必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,「アラームの設定・運用の方法と流れ」の説明と「レポート作成の方法と流れ」の説明を参照してください。
関連項目
- 〈この項の構成〉
(1) アラームテンプレートの一覧から,目的の監視項目が含まれているものを選択する
エージェントプログラムのマニュアルを参照して,アラームテンプレートの一覧から目的の監視項目が含まれているものを選択します。Performance Managementのインストール前に検討した監視項目を基に,選択してください。
操作手順
-
各エージェントプログラムのマニュアルの「アラーム一覧」の説明を参照し,目的の監視項目が含まれているものを探す。
PFM - Agent Option for Platform(Windows用)の場合は,次のようなアラームテンプレートの説明が記載されています。
アラームテンプレート名
アラームテンプレートに含まれているアラーム
監視できる項目
PFM Windows Template Alarms 09.00
Available Memory
物理メモリー領域の未使用サイズ(メガバイト単位)。
CPU Usage
プロセッサの使用率(%)。
Disk Space
使用可能な領域全体に対する論理ディスクの空き領域の割合(%)。
PFM Windows Template Alarms [CPU] 09.00
CPU Usage
プロセッサの使用率(%)。
Processor Queue
プロセッサのキュー内の要求数。
SVR Processor Queue
PFM Windows Template Alarms [MEM] 09.00
Available Memory
物理メモリー領域の未使用サイズ(メガバイト単位)。
Committed Mbytes
仮想メモリー領域の使用量(メガバイト単位)。
Page Faults/sec
ページフォルトが発生した数の割合(秒単位)。
Pages/sec
ページフォルトが発生した時にページングしたページ数の割合(秒単位)。
目的の監視項目がCPU使用率,物理メモリー領域の未使用サイズ,および論理ディスクの空き領域の割合である場合は,「PFM Windows Template Alarms 09.00」というアラームテンプレートに含まれていることを確認できます。
次の作業
アラームテンプレートの定義内容を確認して,アラームの条件式と関連づけられているレポートテンプレートを把握します。
関連項目
-
各エージェントプログラムのマニュアルの「アラーム一覧」のトピック
(2) アラームテンプレートの定義内容を確認する
監視コンソールでアラームテンプレートの定義内容(アラームの条件式および関連づけられているレポートテンプレート)を参照して,目的の監視ができるかどうかを確認します。
操作手順
-
メイン画面で[アラーム階層]タブを選択する。
-
[Template Alarms]フォルダ配下の
マークをクリックして,アラームテンプレートを展開する。
「PFM Windows Template Alarms 09.00」というアラームテンプレートの場合は,[Template Alarms]−[Windows]フォルダ配下の[PFM Windows Template Alarms 09.00]を展開します。
アラームテンプレートに含まれるアラームが表示されます。
-
表示されたアラームを選択する。
-
[プロパティの表示]をクリックする。
プロパティの画面に,アラームの定義内容が表示されます。
-
[アラーム条件式]に定義されている,アラームの条件式を確認する。
[PFM Windows Template Alarms 09.00]に含まれるアラームの場合は,次の条件式が定義されています。
PFM Windows Template Alarms 09.00に含まれるアラーム
アラームの条件式
Available Memory
-
レコード:System Overview(PI)
-
フィールド:Available Mbytes
-
異常条件:Available Mbytes < 3
-
警告条件:Available Mbytes < 4
CPU Usage
-
レコード:System Overview(PI)
-
フィールド:CPU %
-
異常条件:CPU % >= 90
-
警告条件:CPU % > 80
Disk Space
-
レコード:System Overview(PI)
-
フィールド:Available Mbytes
-
異常条件:Available Mbytes < 3
-
警告条件:Available Mbytes < 4
-
-
[アクション]−[表示するレポート]に定義されている,アラームに関連づけられているレポートテンプレートを確認する。
アラーム「Available Memory」の場合は,次のレポートテンプレートが関連づけられています。
Reports/Windows/Operating System/Troubleshooting/Real-Time/System Overview
下線部は,レポートテンプレートが格納されているフォルダを示しています。
次の作業
アラームに関連づけられているレポートテンプレートの定義内容を確認します。
関連項目
(3) レポートテンプレートの定義内容を確認する
監視コンソールでレポートテンプレートの定義内容(各レポートの表示項目)を参照して,目的の監視ができるかどうか確認します。
操作手順
-
メイン画面で[レポート階層]タブを選択する。
-
[System Reports]フォルダ配下のレポートテンプレートを展開する。
「System Overview」というレポートテンプレートを展開する場合は,[System Reports]−[Windows]−[Operating System]−[Troubleshooting]−[Real-Time]配下の[System Overview]を選択します。
-
[プロパティの表示]をクリックする。
プロパティの画面が表示されて,レポートテンプレートの定義内容を確認できます。
-
[フィールド]−[選択されたフィールド:]に定義されている,レポートの表示項目(フィールド)を確認する。
「System Overview」レポートの場合は,次の表示項目(フィールド)が定義されています。
-
CPU %
-
Available Mbytes
-
Page Faults/sec
-
Transition Faults/sec
-
Bytes Total/sec
-
Pages/sec
-
File Data Ops/sec
-
File Control Ops/sec
- ヒント
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プロパティの画面の右上にある[説明]をクリックすると,各フィールドの説明を参照できます。
-
次の作業
監視エージェントにアラームテーブルをバインドします。
関連項目