Hitachi

JP1 Version 12 パフォーマンス管理 基本ガイド


2.3.1 使用する監視テンプレートを選択する流れ(業務システムの監視と問題への対処)

Performance Managementのインストール前に検討した監視項目を基に,監視テンプレートの中から検討結果に合致するものを選択します。監視テンプレートには,アラームテンプレートとレポートテンプレートの2種類があり,それぞれの種類から使用するテンプレートを選択します。

使用する監視テンプレートを選択する流れを次に示します。

順番

作業

1

エージェントプログラムのマニュアルを参照して,アラームテンプレートの一覧から目的の監視項目が含まれているものを選択する。

2

監視コンソールでアラームテンプレートの定義内容(アラームの条件式および関連づけられているレポートテンプレート)を参照して,目的の監視ができるかどうか確認する。

3

監視コンソールでレポートテンプレートの定義内容(各レポートの表示項目)を参照して,目的の監視ができるかどうか確認する。

アラームテンプレートおよびレポートテンプレートの定義内容に問題がなければ,そのテンプレートを使用します。

メモ

定義内容を確認の結果,監視テンプレートで目的の監視ができない場合は,監視テンプレートを編集したり,アラームテーブルやレポートを新規作成したりする必要があります。詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,「アラームの設定・運用の方法と流れ」の説明と「レポート作成の方法と流れ」の説明を参照してください。

関連項目

〈この項の構成〉

(1) アラームテンプレートの一覧から,目的の監視項目が含まれているものを選択する

エージェントプログラムのマニュアルを参照して,アラームテンプレートの一覧から目的の監視項目が含まれているものを選択します。Performance Managementのインストール前に検討した監視項目を基に,選択してください。

操作手順

  1. 各エージェントプログラムのマニュアルの「アラーム一覧」の説明を参照し,目的の監視項目が含まれているものを探す。

    PFM - Agent Option for Platform(Windows用)の場合は,次のようなアラームテンプレートの説明が記載されています。

    アラームテンプレート名

    アラームテンプレートに含まれているアラーム

    監視できる項目

    PFM Windows Template Alarms 09.00

    Available Memory

    物理メモリー領域の未使用サイズ(メガバイト単位)。

    CPU Usage

    プロセッサの使用率(%)。

    Disk Space

    使用可能な領域全体に対する論理ディスクの空き領域の割合(%)。

    PFM Windows Template Alarms [CPU] 09.00

    CPU Usage

    プロセッサの使用率(%)。

    Processor Queue

    プロセッサのキュー内の要求数。

    SVR Processor Queue

    PFM Windows Template Alarms [MEM] 09.00

    Available Memory

    物理メモリー領域の未使用サイズ(メガバイト単位)。

    Committed Mbytes

    仮想メモリー領域の使用量(メガバイト単位)。

    Page Faults/sec

    ページフォルトが発生した数の割合(秒単位)。

    Pages/sec

    ページフォルトが発生した時にページングしたページ数の割合(秒単位)。

    目的の監視項目がCPU使用率,物理メモリー領域の未使用サイズ,および論理ディスクの空き領域の割合である場合は,「PFM Windows Template Alarms 09.00」というアラームテンプレートに含まれていることを確認できます。

次の作業

アラームテンプレートの定義内容を確認して,アラームの条件式と関連づけられているレポートテンプレートを把握します。

関連項目

(2) アラームテンプレートの定義内容を確認する

監視コンソールでアラームテンプレートの定義内容(アラームの条件式および関連づけられているレポートテンプレート)を参照して,目的の監視ができるかどうかを確認します。

操作手順

  1. メイン画面で[アラーム階層]タブを選択する。

    [図データ]

  2. [Template Alarms]フォルダ配下の[図データ]マークをクリックして,アラームテンプレートを展開する。

    「PFM Windows Template Alarms 09.00」というアラームテンプレートの場合は,[Template Alarms]−[Windows]フォルダ配下の[PFM Windows Template Alarms 09.00]を展開します。

    アラームテンプレートに含まれるアラームが表示されます。

  3. 表示されたアラームを選択する。

  4. [プロパティの表示]をクリックする。

    プロパティの画面に,アラームの定義内容が表示されます。

  5. [アラーム条件式]に定義されている,アラームの条件式を確認する。

    [図データ]

    [PFM Windows Template Alarms 09.00]に含まれるアラームの場合は,次の条件式が定義されています。

    PFM Windows Template Alarms 09.00に含まれるアラーム

    アラームの条件式

    Available Memory

    • レコード:System Overview(PI)

    • フィールド:Available Mbytes

    • 異常条件:Available Mbytes < 3

    • 警告条件:Available Mbytes < 4

    CPU Usage

    • レコード:System Overview(PI)

    • フィールド:CPU %

    • 異常条件:CPU % >= 90

    • 警告条件:CPU % > 80

    Disk Space

    • レコード:System Overview(PI)

    • フィールド:Available Mbytes

    • 異常条件:Available Mbytes < 3

    • 警告条件:Available Mbytes < 4

  6. [アクション]−[表示するレポート]に定義されている,アラームに関連づけられているレポートテンプレートを確認する。

    アラーム「Available Memory」の場合は,次のレポートテンプレートが関連づけられています。

    Reports/Windows/Operating System/Troubleshooting/Real-Time/System Overview

    下線部は,レポートテンプレートが格納されているフォルダを示しています。

次の作業

アラームに関連づけられているレポートテンプレートの定義内容を確認します。

関連項目

(3) レポートテンプレートの定義内容を確認する

監視コンソールでレポートテンプレートの定義内容(各レポートの表示項目)を参照して,目的の監視ができるかどうか確認します。

操作手順

  1. メイン画面で[レポート階層]タブを選択する。

    [図データ]

  2. [System Reports]フォルダ配下のレポートテンプレートを展開する。

    「System Overview」というレポートテンプレートを展開する場合は,[System Reports]−[Windows]−[Operating System]−[Troubleshooting]−[Real-Time]配下の[System Overview]を選択します。

  3. [プロパティの表示]をクリックする。

    プロパティの画面が表示されて,レポートテンプレートの定義内容を確認できます。

  4. [フィールド]−[選択されたフィールド:]に定義されている,レポートの表示項目(フィールド)を確認する。

    「System Overview」レポートの場合は,次の表示項目(フィールド)が定義されています。

    • CPU %

    • Available Mbytes

    • Page Faults/sec

    • Transition Faults/sec

    • Bytes Total/sec

    • Pages/sec

    • File Data Ops/sec

    • File Control Ops/sec

      [図データ]

      ヒント

      プロパティの画面の右上にある[説明]をクリックすると,各フィールドの説明を参照できます。

次の作業

監視エージェントにアラームテーブルをバインドします。

関連項目