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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


アクセス権情報入力ファイル(任意)

〈このページの構成〉

説明

JP1/Service Supportに設定するアクセス権情報およびステータスの初期担当者の情報を入力したファイルです。このファイルは,CSV形式で作成する必要があります。このファイルの内容を,JP1/Service Supportに設定するには,jssaclimportコマンドを実行する必要があります。

形式

#コメント文(改行)
"システムID","プロセスワークボードID","ユーザー/ロールID種別","ユーザー/ロールID","アクセス権","アクセス権",・・・(改行)
"システムID","プロセスワークボードID","ユーザー/ロールID種別","ユーザー/ロールID","アクセス権","アクセス権",・・・(改行)
  :
  :

#で始まる行はコメント扱いとなります。

(凡例)

(改行):改行を示す

ファイル名

任意のファイル名を使用します。

格納先フォルダ

jssaclimportコマンドを実行するホストの任意のフォルダ

定義反映時期

jssaclimportコマンドを実行すると,このファイルの内容がJP1/Service Supportに反映されます。

記述内容

次の表に示す順序に従ってアクセス権情報を指定してください。

表13‒11 アクセス権情報入力ファイルで指定するアクセス権情報(行単位)

指定順序

項目名

設定できる文字

設定できるバイト数

指定要否

1

システムID

半角英数字

1〜64バイト

2

プロセスワークボードID

半角英数字

1〜64バイト

3

ユーザー/ロールID種別

「USER」または「ROLE」のどちらか

大文字と小文字は区別しない

4

ユーザー/ロールID

半角英数字

1〜64バイト

5

アクセス権

半角英数字

(凡例)

−:指定できる値が決まっているため,その値が設定できるバイト数となる

○:指定が必要な項目

△:必要に応じて指定する項目

注※

ステータスの初期担当者を含みます。

1行でプロセスワークボードに設定できるユーザーまたはロールのアクセス権の情報となります。アクセス権情報の各項目は,「"(ダブルクォーテーション)」で囲み,「,(コンマ)」で区切ります。なお,アクセス権は複数設定できます。アクセス権を複数設定する場合は,「,(コンマ)」で区切ってください。

アクセス権に設定できる値

アクセス権に設定できる値を,次の表に示します。

表13‒12 アクセス権に設定できる値

設定できる値※1

説明

CREATE

案件に対する「案件の作成」権限

EDIT

案件に対する「案件の編集」権限

REFER

案件に対する「案件の参照」権限

DELETE

案件に対する「案件の削除」権限

ESCALATE

案件に対する「エスカレーション」権限

APPROVE

案件に対する「案件の承認」権限

CLOSE

案件に対する「案件のクローズ」権限

ST_INQUIRY※2

ステータスが「受付」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_INQUIRY_DEF※2

ステータスが「受付」の案件に対する「案件の編集」権限および「受付」のステータスの初期担当者

ST_RESEARCH※2

ステータスが「調査中」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_RESEARCH_DEF※2

ステータスが「調査中」の案件に対する「案件の編集」権限および「調査中」のステータスの初期担当者

ST_PLANNING※2

ステータスが「計画中」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_PLANNING_DEF※2

ステータスが「計画中」の案件に対する「案件の編集」権限および「計画中」のステータスの初期担当者

ST_DISCUSSING※2

ステータスが「審議中」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_DISCUSSING_DEF※2

ステータスが「審議中」の案件に対する「案件の編集」権限および「審議中」のステータスの初期担当者

ST_APPROVED※2

ステータスが「承認済み」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_APPROVED_DEF※2

ステータスが「承認済み」の案件に対する「案件の編集」権限および「承認済み」のステータスの初期担当者

ST_WAITING※2

ステータスが「対応依頼中」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_WAITING_DEF※2

ステータスが「対応依頼中」の案件に対する「案件の編集」権限および「対応依頼中」のステータスの初期担当者

ST_REVIEW※2

ステータスが「レビュー中」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_REVIEW_DEF※2

ステータスが「レビュー中」の案件に対する「案件の編集」権限および「レビュー中」のステータスの初期担当者

ST_CLOSE※2

ステータスが「クローズ」の案件に対する「案件の編集」権限

ST_CLOSE_DEF※2

ステータスが「クローズ」の案件に対する「案件の編集」権限および「クローズ」のステータスの初期担当者

ST_USER01〜ST_USER40※2

「拡張ステータス01」〜「拡張ステータス40」のステータスが設定された案件に対する「案件の編集」権限

ST_USER01_DEF〜ST_USER40_DEF※2

「拡張ステータス01」〜「拡張ステータス40」のステータスが設定された案件に対する「案件の編集」権限および「拡張ステータス01」〜「拡張ステータス40」のステータスの初期担当者

注※1

アクセス権を設定する際,大文字と小文字は区別しません。

注※2

ステータスに対するアクセス権を設定する場合,プロセスワークボードで使用しているステータスを設定できます。

対象のプロセスワークボードのユーザーまたはロールに設定されたアクセス権を削除する場合は,アクセス権の項目に何も設定しないでください。この場合,対象のプロセスワークボードのユーザーまたはロールに設定されたアクセス権がすべて削除されます。アクセス権の追加または変更(アクセス権の一部の削除を含む)をする場合は,変更後のアクセス権をすべて設定してください。なお,アクセス権の項目に「""」が存在する場合,「""」は無視されます。

また,対象のプロセスワークボードのステータスに対するアクセス権を設定する場合,同一のステータスに設定できるステータスの初期担当者は,1ユーザーまたは1ロールです。

注意事項

定義例

定義例1

アクセス権の新規追加

システムID「system0001」,プロセスワークボードID「pwb0001」に対して,ユーザー「user0001」とロール「role0001」にアクセス権を新規に追加する場合の定義例を,次に示します。

"system0001","pwb0001","USER","user0001","CREATE","REFER","ST_INQUIRY_DEF"
"system0001","pwb0001","ROLE","role0001","REFER","CLOSE","ST_APPROVED","ST_CLOSE"

この例の場合,次に示すアクセス権を新規に登録します。

  • 「user0001」に設定するアクセス権

    案件の作成権限,案件の参照権限,ステータスが受付の案件の編集権限およびステータスが受付の初期担当者

  • 「role0001」に設定するアクセス権

    案件の参照権限,案件のクローズ権限,ステータスが承認済みの案件の編集権限,ステータスがクローズの案件の編集権限,

定義例2

アクセス権の変更

システムID「system0001」,プロセスワークボードID「pwb0001」に対して,ユーザー「user0002」に設定されているアクセス権を変更する場合の定義例を,次に示します。

"system0001","pwb0001","USER","user0002","REFER","CLOSE"

この例の場合,次に示すアクセス権を変更します。

  • 「user0002」に設定されているアクセス権(変更前)

    案件の作成権限,案件の参照権限

  • 「user0002」の変更後のアクセス権

    案件の参照権限,案件のクローズ権限

定義例3

アクセス権の削除

システムID「system0001」,プロセスワークボードID「pwb0001」に対して,ユーザー「user0003」に設定されているアクセス権を削除する場合の定義例を,次に示します。

"system0001","pwb0001","USER","user0003"

この例の場合,次に示すアクセス権を削除します。

  • 「user0003」に設定されているアクセス権(変更前)

    案件の作成権限,案件の参照権限,ステータスが受付の案件の編集権限およびステータスが受付の初期担当者

  • 変更後の「user0003」のアクセス権

    なし