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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


3.5.5 案件のエスカレーション

現在のプロセスで対応できない案件は,ほかのプロセスにエスカレーションできます。エスカレーションできるプロセスには,ほかの対象システム下にあるプロセスも含まれます。エスカレーション先のプロセスは,[エスカレーション先指定]画面で指定します。なお,エスカレーション元の案件が,ほかのユーザーによって編集中の場合はエスカレーションできません。[エスカレーション先指定]画面を,次の図に示します。

図3‒25 [エスカレーション先指定]画面

[図データ]

エスカレーション先を指定すると,エスカレーション先プロセスの[案件作成]画面が,エスカレーション元の情報を引き継いだ状態で表示されます。なお,プロセスごとに案件の表示項目が異なるため,引き継がれる情報はエスカレーション先およびエスカレーション元の案件フォームの両方にある項目だけ情報が引き継がれます。ただし,エスカレーション元の情報が引き継がれない項目もあります。エスカレーション時に引き継がれない項目を,次の表に示します。

表3‒32 エスカレーション時に引き継がれない項目

項番

項目

説明

1

対象システム

エスカレーション先のプロセスワークボードに設定された対象システム名が自動で設定される。

2

プロセス

エスカレーション先のプロセスワークボードに設定されたプロセス名が自動で設定される。プロセス表示名が設定される。

3

案件ID

案件をJP1/Service Supportに登録したときに,自動で設定される。

4

プロセス間ID

5

登録者

エスカレーションしたユーザーの名前が自動で設定される。

6

登録日時

案件をJP1/Service Supportに登録したときに,自動で設定される。

7

更新日時

8

ステータス

エスカレーションするユーザーが設定する。

9

担当者

10

案件ごとの参照権限所有者

また,項目の型が異なる場合は,次に示す表に従って情報を引き継ぎます。

表3‒33 項目の型による情報の引き継ぎ

項番

項目

説明

1

追加項目:テキスト

(JIMSD_FORM_USERTEXT01〜JIMSD_FORM_USERTEXT20)

textarea型からtext型にエスカレーションした場合,改行を無視して情報を引き継ぐ。

2

追加項目:ユーザー

(JIMSD_FORM_USEREXTTYPE01〜JIMSD_FORM_USEREXTTYPE05)

エスカレーション元と先で型(userまたはuserrole)が異なる場合は情報を引き継がない。

3

追加項目:リンク

(JIMSD_FORM_REFINFO01〜JIMSD_FORM_REFINFO05)

エスカレーション元と先で型(aimまたはurl,item)が異なる場合は情報を引き継がない。