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JP1 Version 12 JP1/Service Support 構築・運用ガイド


1.4.1 案件の受付から解決まで

案件の受付から解決までを,インシデントを例に説明します。これは,「1.4 JP1/Service Supportを利用した案件解決の流れ」の手順1〜4に該当します。

〈この項の構成〉

(1) インシデントの発生による案件の登録

ユーザーからの問い合わせをインシデントとしてJP1/Service Supportに登録する例を次の図に示します。

図1‒16 案件(インシデント)の登録例

[図データ]

メイン画面(案件一覧)からインシデントが発生したシステムのプロセス(インシデント管理)を選択し,[案件作成]画面を呼び出します。[案件作成]画面で必要事項を記入したあと,メニューから[登録]を選択すると,JP1/Service Supportの案件管理DBに案件として登録されます。

(2) 調査

インシデント担当者は,過去,類似案件が発生,対処していないか,検索機能を使って調査します。また,調査結果や作業状況を履歴として残すため,登録案件を更新します。

インシデント管理者は,インシデント担当者の作業状況を確認します。また,インシデント担当者の記入した内容に対し,審査,承認をします。

インシデント担当者が類似案件を調査,作業状況を入力する,また,インシデント管理者がインシデント担当者の作業状況を確認し,内容に対して審査,承認する例を次の図に示します。

図1‒17 類似案件の調査と作業状況の入力,作業状況の確認と審査,承認例

[図データ]

[図データ]

過去の類似案件の調査には,[案件共通項目検索条件指定]画面または[案件検索条件指定]画面を利用します。[案件共通項目検索条件指定]画面または[案件検索条件指定]画面で検索条件を入力したあと,[検索]ボタンをクリックすると,[案件検索結果一覧]画面が表示されます。この画面から類似案件を選択し[案件参照]画面を呼び出すことで類似案件の内容,対処を確認できます。

また,インシデント担当者が作業状況を入力する場合,メイン画面(案件一覧)から[案件編集]画面を呼び出します。この画面上で作業内容に合わせた修正をし,情報を更新します。インシデント管理者は,インシデント担当者の作業状況をメイン画面(案件一覧),および[作業状況の表示]画面で確認します。また,審査,承認が必要になった場合には,作業履歴に問題がないか[履歴の表示]画面で確認したあと,メイン画面(案件一覧)から[案件編集]画面を呼び出し,案件のステータスを変更します。

(3) 案件の解決

案件を解決するには,まず,問い合わせをしてきたユーザーに回避策を提示する必要があります。その回避策を基に対処が完了して初めてその案件が解決したと言えます。

図1‒18 案件の解決

[図データ]

回避策の提示や対処は,JP1/Service Support外での作業となります。この作業によって,ユーザーまたは管理対象システムへの対応完了となってから,案件の完了操作を実施します。

メイン画面(案件一覧)から該当する案件を選択し,[案件編集]画面を呼び出します。[案件編集]画面で,案件のステータスを「クローズ」に変更,更新します。これで案件を完了できます。