付録G.2 カーネルパラメーター一覧(Solarisの場合)
次の注意事項があります。
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非大域ゾーンの場合,/etc/projectファイルで設定するパラメーターは各非大域ゾーンの/etc/projectファイルを設定してください。また,/etc/systemファイルで設定するパラメーターは,共有IPゾーンの場合は大域ゾーンの/etc/systemファイルを設定,排他的IPゾーンの場合は排他的IPゾーンの/etc/systemを設定してください。
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システムブート中に起動するデーモンプロセスについては,次のコマンドを実行するまでは,/etc/projectのsystemプロジェクトに設定した値が有効になりません。このため,systemプロジェクトにパラメーターを設定する場合,起動スクリプト(/etc/opt/jp1base/jbs_start)を編集し,パラメーターの有効化を行ってください。次のコマンドは,「unset CLASSPATH」の次の行に追加してください。
newtask -p system /usr/bin/true ※1 newtask -p system -c $$ ※2
- 注※1
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このコマンドは,1度の実行でsystemプロジェクトから実行される全てのプロセスに設定されるため,最初に起動されるスクリプト内にだけ記述します(複数のスクリプトに記述する必要はありません)。
- 注※2
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このコマンドは,プロセス単位に設定されるため,目的とするデーモンプロセスを起動するスクリプト全てに記述する必要があります。
- 〈この項の構成〉
(1) デフォルトの設定で必要とするシステムリソース
デフォルトの設定でJP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。
(a) 加算するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
プロセス |
maxuprc max_nprocs |
|
|
||
|
注※ JP1/SES互換機能を有効にする場合は,「付録G.2(4) JP1/SES互換機能を使用する場合」の見積もり値で計算してください。
論理ホストを使用する場合は,max_nprocsパラメーターには,マシン全体(論理ホストおよび物理ホスト)で同時に実行するコマンド数で見積もってください。
(b) 調整するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
ファイルシステム |
process.max-file-descriptor |
JP1/IM - Managerを使ったシステムで自ホストが管理するホスト数※+60 |
注※ JP1/IM - Managerを使用する場合だけ必要です。
論理ホストを使用する場合は,process.max-file-descriptorパラメーターには,論理ホストと物理ホストのうち,管理するホスト数の多い方で見積もってください。
(2) コマンド実行機能を使用する場合
(a) 加算するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
プロセス |
maxuprc max_nprocs |
(同時に実行されるリモートコマンドの数+自動アクションの同時実行数※1)×3※2+コマンド実行画面数※3※4 |
共有メモリー |
project.max-shm-ids |
1+(同時に実行されるリモートコマンドの数+自動アクションの同時実行数※1)※5 |
セマフォ |
project.max-sem-ids |
3 |
- 注※1
-
デフォルトは1です。jcocmddefコマンドで調整することで最大48となります。
- 注※2
-
リモートコマンドおよび自動アクションは,コマンド1つにつきプロセスが3つ生成されます。実行したコマンドが生成するプロセスについては,別途見積もりに含めてください。処理が完了すると,プロセスは消滅します。なお,コマンドを連続して実行した場合,複数のプロセスが生成されることがあります。この値はコマンド実行先ホストとして指定されたホストで見積もられます。
- 注※3
-
接続しているJP1/IM - Viewがコマンド実行画面を開いている数のことです。開いている画面数だけプロセス数が増えます。コマンド実行画面を閉じると,このプロセスは消滅します。この値はコマンド実行元となるマネージャーホストで見積もられます。
- 注※4
-
JP1/IM - Managerのコマンド実行画面数は最大64です。
- 注※5
-
これらの合計値が256を超える場合,256で計算してください。この値はコマンド実行先ホストとして指定されたホストで見積もられます。
(b) 調整するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
共有メモリー |
project.max-shm-memory |
143,468以上 |
(3) ヘルスチェック機能を使用する場合
JP1/Baseのヘルスチェック機能を使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。
(a) 加算するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
共有メモリー |
project.max-shm-ids |
10+10×論理ホスト数 |
(b) 調整するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
共有メモリー |
project.max-shm-memory |
215,644以上 |
(4) JP1/SES互換機能を使用する場合
JP1/SES互換機能を使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。
なお,意識的にJP1/SES互換機能を使用していない場合であっても,イベントサーバ設定ファイル(conf)のoptionsパラメーターにv5-unusedフラグを設定しない場合は,この見積もり値で計算する必要があります。
- 注意事項
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JP1/Base Version 7以前から上書きインストールした場合はv5-unusedフラグが設定されません。
(a) 加算するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
プロセス |
maxuprc max_nprocs |
|
共有メモリー |
project.max-shm-ids |
1 |
セマフォ |
project.max-sem-ids |
10 |
メッセージキュー |
project.max-msg-ids |
2 |
process.max-msg-messages |
2 |
(b) 調整するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
共有メモリー |
project.max-shm-memory |
64以上 |
(5) ローカルアクション機能を使用する場合
ローカルアクションを使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。
(a) 加算するパラメーター
システムリソース |
パラメーター |
見積もり |
---|---|---|
プロセス |
maxuprc max_nprocs |
ローカルアクションの同時実行数 |