Hitachi

JP1 Version 12 JP1/Base 運用ガイド


付録G.1 カーネルパラメーター一覧(HP-UXの場合)

〈この項の構成〉

(1) デフォルトの設定で必要とするシステムリソース

デフォルトの設定でJP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。

(a) 加算するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

プロセス

nproc

イベントサービス分

6

ログファイルトラップ分

1+ログファイルトラップ数+監視ファイルの総数+IM構成管理のリモート監視プロファイル数

イベントサービスとログファイルトラップ以外の分

49

注※ JP1/SES互換機能を有効にする場合は,「付録G.1(4) JP1/SES互換機能を使用する場合」の見積もり値で計算してください。

論理ホストを使用する場合は,nprocパラメーターには,マシン全体(論理ホストおよび物理ホスト)で同時に実行するコマンド数で見積もってください。

(b) 調整するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

ファイルシステム

maxfiles

JP1/IM - Managerを使ったシステムで自ホストが管理するホスト数+60

maxfiles_lim

maxfilesの値以上

注※ JP1/IM - Managerを使用する場合だけ必要です。

論理ホストを使用する場合は,maxfilesパラメーターには,論理ホストと物理ホストのうち,管理するホスト数の多い方で見積もってください。

(2) コマンド実行機能を使用する場合

JP1/IM - Managerからリモートコマンドおよび自動アクションを使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。

(a) 加算するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

プロセス

nproc

(同時に実行されるリモートコマンドの数+自動アクションの同時実行数※1)×3※2+コマンド実行画面数※3※4

maxdsiz

67,108,864以上(64メガバイト以上)※5

共有メモリー

shmmni

1+(同時に実行されるリモートコマンドの数+自動アクションの同時実行数※1※6

セマフォ

semmni

3

semmns

3

semmnu

(同時に実行されるリモートコマンドの数+自動アクションの同時実行数※1)×3※2+コマンド実行画面数※3※4

注※1

デフォルトは1です。jcocmddefコマンドで調整することで最大48となります。

注※2

リモートコマンドおよび自動アクションは,コマンド1つにつきプロセスが3つ生成されます。実行したコマンドが生成するプロセスについては,別途見積もりに含めてください。処理が完了すると,プロセスは消滅します。なお,コマンドを連続して実行した場合,複数のプロセスが生成されることがあります。この値はコマンド実行先ホストとして指定されたホストで見積もられます。

注※3

接続しているJP1/IM - Viewがコマンド実行画面を開いている数のことです。開いている画面数だけプロセス数が増えます。コマンド実行画面を閉じると,このプロセスは消滅します。この値はコマンド実行元となるマネージャーホストで見積もられます。

注※4

JP1/IM - Managerのコマンド実行画面数は最大64です。

注※5

jcocmddefコマンドで設定された先行入力数などの実行環境によって増やす必要があります。次に示す計算式の値が64メガバイトを超える場合は,その値以上を設定してください。

7 × a × b (KB)

ajcocmddefコマンドによって設定された先行入力数(0〜65,535。デフォルトは1,024)。jcocmddefコマンドの詳細については,「15. コマンド」の「jcocmddef」を参照してください。

b:JP1/Baseに対して自動アクションを実行するJP1/IM - Managerの数。先行入力数は,JP1/Baseに自動アクションを実行するJP1/IM - Managerごとに管理されます。例えば,JP1/Baseと同一ホストにインストールされているJP1/IM - Manager,および別のマネージャーホストのJP1/IM - Managerから自動アクションを実行する運用の場合,b=2となります。

注※6

これらの合計値が256を超える場合,256で計算してください。この値はコマンド実行先ホストとして指定されたホストで見積もられます。

(b) 調整するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

共有メモリー

shmmax

143,468以上

shmseg

1以上

セマフォ

semume

3以上

(3) ヘルスチェック機能を使用する場合

JP1/Baseのヘルスチェック機能を使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。

(a) 加算するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

共有メモリー

shmmni

10+10×論理ホスト数

(b) 調整するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

共有メモリー

shmmax

215,644以上

shmseg

10以上

(4) JP1/SES互換機能を使用する場合

JP1/SES互換機能を使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。

なお,意識的にJP1/SES互換機能を使用していない場合であっても,イベントサーバ設定ファイル(conf)のoptionsパラメーターにv5-unusedフラグを設定しない場合は,この見積もり値で計算する必要があります。

注意事項

JP1/Base Version 7以前から上書きインストールした場合はv5-unusedフラグが設定されません。

(a) 加算するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

プロセス

nproc

物理ホストの場合

13+JP1/SESプロトコルのイベントの送信元リモートサーバ数

論理ホストの場合

7

共有メモリー

shmmni

1

セマフォ

semmni

10

semmns

1

semmnu

1

メッセージキュー

msgmni

2

msgtql

2

(b) 調整するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

共有メモリー

shmmax

64以上

shmseg

1以上

セマフォ

semume

2以上

(5) ローカルアクション機能を使用する場合

ローカルアクションを使用する場合に,JP1/Base分として調整する必要があるシステムリソースの見積もり値を次に示します。

(a) 加算するパラメーター

システムリソース

パラメーター

見積もり

プロセス

nproc

ローカルアクションの同時実行数