1.3.1 IMデータベース容量の管理
JP1/IMが使用する統合監視DBは,運用を継続しても無効領域が増加しないよう設計されています。必要な容量を確保していれば,運用中にデータベースを確認する必要はありません。
データ自体は,セットアップ時に作成されたデータベースに書き込むため,基本的にはセットアップ時に容量を見積もっておけば,容量の増加を考慮する必要はありません。
ログファイル容量の増加については,「1.3.2 ログファイル容量の管理」を参照してください。
統合監視DBでは,JP1イベントの容量が格納可能な範囲を超えた場合,JP1イベントが自動で削除されます。そのため,定期的にJP1イベントの情報を保存出力し,データの消失を防ぐ必要があります。
次に,保存出力を用いてディスク容量を管理する手順を示します。
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保存出力に関する情報を確認する。
jcoevtreport -showsv
コマンドを実行すると,保存出力に関する情報を表示します。情報を参考に,保存出力する周期,保存出力に必要な空き容量を見積もってください。
表示する項目を次の表に示します。
表1‒11 表示する項目 表示項目
内容
未出力イベントの割合
統合監視DB内の保存出力していないJP1イベントの割合(統合監視DBの最大件数との比率)をパーセンテージで表示します。
未出力イベントのサイズ
統合監視DB内の保存出力していないJP1イベントの統合監視DB内でのデータサイズを,メガバイト単位で表示します。
表示するサイズは,統合監視DB内でのデータサイズです。CSV出力には,表示された未出力イベントのサイズ×1.2の容量が必要となります。
削除警告通知設定
削除警告通知位置の設定値を表示します。
削除警告通知がOFFの場合は「-」(半角ハイフン)を表示します。
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未出力イベントを保存出力する。
jcoevtreport -save
コマンドを実行すると,保存出力していないJP1イベントをすべてCSV形式で出力します。
jcoevtreportコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoevtreport」(1. コマンド)を参照してください。
JP1イベントが多く発生してしまい,定期的な保存出力では間に合わなかった場合は,削除警告通知イベントを発行できます。削除警告通知イベントは,保存出力していないJP1イベントの割合が削除警告通知位置を超えたことを通知します。
次に,削除警告通知の設定手順を示します。
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削除警告通知イベントの発行を有効にする。
jcoimdef -dbntc ON
コマンドを実行すると,統合監視DB内の保存出力していないJP1イベントの割合(統合監視DBの最大件数との比率)が削除警告通知位置を超えたとき,削除警告通知イベントを発行する機能を有効にします。削除警告通知イベントのデフォルトはOFFです。
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削除警告通知位置を指定する。
jcoimdef -dbntcpos 70
コマンドを実行すると,削除警告通知イベントを発行するJP1イベントの割合を,70%に指定します。
jcoimdefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoimdef」(1. コマンド)を参照してください。
IM構成管理DBを使用している場合については,「1.2.1(5) IMデータベースの再編成」を参照してください。