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JP1 Version 12 JP1/Integrated Management 2 - Manager 運用ガイド


1.3.1 IMデータベース容量の管理

JP1/IMが使用する統合監視DBは,運用を継続しても無効領域が増加しないよう設計されています。必要な容量を確保していれば,運用中にデータベースを確認する必要はありません。

データ自体は,セットアップ時に作成されたデータベースに書き込むため,基本的にはセットアップ時に容量を見積もっておけば,容量の増加を考慮する必要はありません。

ログファイル容量の増加については,「1.3.2 ログファイル容量の管理」を参照してください。

統合監視DBでは,JP1イベントの容量が格納可能な範囲を超えた場合,JP1イベントが自動で削除されます。そのため,定期的にJP1イベントの情報を保存出力し,データの消失を防ぐ必要があります。

次に,保存出力を用いてディスク容量を管理する手順を示します。

  1. 保存出力に関する情報を確認する。

    jcoevtreport -showsv

    コマンドを実行すると,保存出力に関する情報を表示します。情報を参考に,保存出力する周期,保存出力に必要な空き容量を見積もってください。

    表示する項目を次の表に示します。

    表1‒11 表示する項目

    表示項目

    内容

    未出力イベントの割合

    統合監視DB内の保存出力していないJP1イベントの割合(統合監視DBの最大件数との比率)をパーセンテージで表示します。

    未出力イベントのサイズ

    統合監視DB内の保存出力していないJP1イベントの統合監視DB内でのデータサイズを,メガバイト単位で表示します。

    表示するサイズは,統合監視DB内でのデータサイズです。CSV出力には,表示された未出力イベントのサイズ×1.2の容量が必要となります。

    削除警告通知設定

    削除警告通知位置の設定値を表示します。

    削除警告通知がOFFの場合は「-」(半角ハイフン)を表示します。

  2. 未出力イベントを保存出力する。

    jcoevtreport -save

    コマンドを実行すると,保存出力していないJP1イベントをすべてCSV形式で出力します。

jcoevtreportコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoevtreport」(1. コマンド)を参照してください。

JP1イベントが多く発生してしまい,定期的な保存出力では間に合わなかった場合は,削除警告通知イベントを発行できます。削除警告通知イベントは,保存出力していないJP1イベントの割合が削除警告通知位置を超えたことを通知します。

次に,削除警告通知の設定手順を示します。

  1. 削除警告通知イベントの発行を有効にする。

    jcoimdef -dbntc ON

    コマンドを実行すると,統合監視DB内の保存出力していないJP1イベントの割合(統合監視DBの最大件数との比率)が削除警告通知位置を超えたとき,削除警告通知イベントを発行する機能を有効にします。削除警告通知イベントのデフォルトはOFFです。

  2. 削除警告通知位置を指定する。

    jcoimdef -dbntcpos 70

    コマンドを実行すると,削除警告通知イベントを発行するJP1イベントの割合を,70%に指定します。

jcoimdefコマンドについては,マニュアル「JP1/Integrated Management 2 - Manager コマンド・定義ファイル・APIリファレンス」の「jcoimdef」(1. コマンド)を参照してください。

IM構成管理DBを使用している場合については,「1.2.1(5) IMデータベースの再編成」を参照してください。